まああれから連絡は取り合ってるけど顔は合わせられてないおかげで

かなえせんせーが足りない 、

『新入生は体育館に向かってください』

放送が流れ 、気乗りはしなくとも行かないといけない

卒業式とは真逆の陽気な音楽と共にたくさんの入学生が入場する

前の学校と1番近い高校な為以前の学校と同じ人もちらほらと居る

中年男性の先生からの指示で一斉に皆着席をする

ゾロゾロとスーツを身にまとった大人達が入場してくる中、1人見知った顔があった

その先生は一番最後に並んでいて

少し間が空き 、他の先生方が1番右の先生を覗く

会場が笑いに包まれる

柔らかくはにかむ彼 、

それからのことは全く覚えていない

叶先生に夢中だったから

入学式後、教室に入学生は集められたが

先生が来る時間さえもとても長く感じ 、

『我慢の限界』とでも言うように足が勝手に走り続けた

がらっっ

勢い良くドアが開く 、開けた人物は僕の予想していた人物で

僕の問いかけを無視して聞いてくる彼はほんとに焦っているのだろう

少しあざとい顔をして玲於くんに近付く

少し微笑みながらこちらを向き直す彼はやっぱり可愛い

最愛の君に