この時は知らなかった

明日、わたしの命日だという事に

学校の前を通ると、子供の声が聞こえる

私は、小学校に通っていない

だから、学力が無いし、友達も居ない

わたしは、今までにお母さんに何回も学校に行きたいと言った

だけど、「それはだダメ」と言ってくる

何でだろう

思わず、校舎に近づこうとした

わたしは、学校を通り過ぎた

お母さんから聞いた事ある。ここは願いを叶えてくれる場所って

　鳥居をくぐり、お賽銭の近くまで来た

わたしは、33円全部を入れた

大きい紐を揺らし、鈴を鳴らした

カランコロンと心地良い音が鳴る

わたしは、手を合わしそう口にした

そして、一礼をし神社から離れた

優しい風が、頬を撫でる

子供の遊んでる声が聞こえた

ベンチの後ろに公園があった

わたしは、すぐに自分の部屋に入った

ママが部屋に入ってきた

ママは部屋から出た

そう

明日終わる。全部

翌日

ママがいなかった

いつも、ママは朝起こしてくれる

テレビに、ママが警察に抑えられてる映像が流れていた

どうやらニュース番組のようだ

ドン！

「あけろ！」と、ドアが叩かれる音と共に声が聞こえる

玄関の方からだ

わたしは、自分の部屋に逃げた

ママが警察に抑えられてる所と

知らない人達が私達の家に入ろうとしてるのが混じって

恐怖心が抑えられなかった

布団の中にうずくまる

ドンドン！と、玄関のドアを叩く音がまだする

男の声もだ

すると、その音が全て止まった

わたしは、必死に心を落ち着かせようとする

心臓の鼓動が早い

吐き気もしてきた

バリン！

窓のガラスが割れる音が聞こえた

確実にわたし達の家のガラスが割られた音だ

ドタドタと走る音が聞こえる

わたしの部屋のドアが開いた

恐怖で声が出なかった

1人の男がわたしの腕を押さえた

口を押さえてくる

その人は、わたしの左腕を思いっきり踏んで

逆に曲げた

わたしは泣き叫んだ

押さえた口を離した

その男が言葉を発するごとに、叫んではいけないと思う

叫んだら殺されると、そう感じていたから

サユリという名前は、わたしのお母さんの名前だ

わたしは必死に頷いた

これはどっちの意味だろう

生きて返すという意味か………それとも……

わたしはここで死ぬのが決まっているという意味なのか

そう考えると、呼吸が荒くなる

涙目になりながらも、必死に頷いた

その人は、紙を出す

紙には、1人の男の人の写真が貼ってあった

ママの職業……仕事なんてしてないはず…

すると、左腕に激痛が走った

左腕を見ると、何回も刃物で滅多刺しにされていた

わたしの左腕はほぼ取れかけた

すると、刃物はわたしの腹を刺した

ジンジンと、お腹に激痛が走る

わたしは、血反吐を吐いた

苦しさが息を吸うごとに倍増する

段々と意識が遠のいていく

男は、刃物を抜いた

ニュルニュルとした物が、お腹から出てくる

中身？

私が力を振り絞って見た光景は、自分自身の臓物だった

もっと楽しい事したかった

友達を作って、遊びたかった

学校も行きたかった

私が何をしたって言うの…？

何も………悪い事してないのに……

こうして、私の人生は

幕を閉じた