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黒くない影達よ

第14話 - 本当の光と影

152

2025年10月08日

#創作

#一次創作

#初心者

#初心者だからつまんないかも....

#ファンダジー

夜

＜昨日のこと＞

ノイラグザ

これって

ノイラグザ

あいつの・・・

タッタッタ

足音の先には国王の姿があった

ノイラグザ

国王

ラダンゾ

ラージュは平気そうか？

ノイラグザ

はい、とりあえずは

ラダンゾ

そうか

ラダンゾ

そのペンダントを渡せ

ノイラグザ

え？

ラダンゾ

聞こえなかったか？

ラダンゾ

はやく渡せ

ノイラグザ

なぜですか？

ノイラグザ

これは、ラージュといた女性の

ノイラグザ

唯一の手がかりですよ

ラダンゾ

いいから渡せ

ラダンゾ

ノイラグザ・バニコル

ノイラグザ

・・・一つ約束してください

ノイラグザ

絶対に壊したり

ノイラグザ

捨てたりしないで

ノイラグザ

ラージュに返してください

ノイラグザ

これはラージュにとっても大事な物なんです

ラダンゾ

お前は王に指図する気か？

ノイラグザ

オレは！

ノイラグザ

民であると同時に

ノイラグザ

ラージュの親友です！

ラダンゾ

・・・ふっ

ラダンゾ

良いだろう

ラダンゾ

約束しよう

ベリキュレア

そんな事が

ラージュ

ニヤリティーが言ってた

ラージュ

このペンダントの中に全てが書いてあるって

オレはペンダントをみた

ラージュ

これ、開くようになってる

カチャ

そこには小さな髪が一枚

オレが手にすると

紙は大きくなり

便せんぐらいの大きさになった

オレはその手紙を読み上げた

ラージュ

ライヤー・アクター様

ニヤリティー

（この手紙を読んでいると言うことは）

ニヤリティー

（私の事を思い出してくれたということでしょう）

ニヤリティー

（私が隠している全てをこの手紙に書きます）

ニヤリティー

(私はハース家の次女。ニヤリティー・ハースです)

ニヤリティー

（私は戸籍上は存在しない人間で）

ニヤリティー

（姉のナタリア・ハースの影武者、身代わりの人間として）

ニヤリティー

（生かされてきました）

ニヤリティー

（姉の命令で敵対する国）

ニヤリティー

（ベネンダーラと内密にやりとりをしながら）

ニヤリティー

（この国に情報を流していました）

ニヤリティー

（そして。私はそのベネンダーラの貴族と婚約する予定です）

ニヤリティー

（しかし。姉が企て、私がやらされてきた国への裏切りの行為が）

ニヤリティー

（シューグラス家に知られてしまい）

ニヤリティー

（姉は私に「国境付近で襲撃にあったなら死ね」と言いました）

ニヤリティー

（姉は私がナタリアとして死ぬことを望みました）

ニヤリティー

（私はもう、生きることを望まれていません）

ニヤリティー

（私は死ななければならないでしょう）

ニヤリティー

（幼い頃からナタリアとして生かされ）

ニヤリティー

（逆らえない状況だったとしても）

ニヤリティー

（この国を裏切ってしまったのは事実です）

ニヤリティー

（ただ）

ニヤリティー

（それでもお願いです）

ニヤリティー

（まだ間に合うなら）

ニヤリティー

（それでも私を思ってくれているなら）

ニヤリティー

（私を助けてください）

ニヤリティー

（愛しています）

ニヤリティー

（ニヤリティー・ハース）

ラージュ

・・・

ノイラグザ

そんな事実が

ラージュ

ニヤリティー

ラダンゾ

急げラージュ

ラダンゾ

シューグラス家がハース家の行為を知っているのは本当だ

ラージュ

最近、やけに国境付近の様子を見てきてるって話もある

ラージュ

行くぞおまえら！

ノイラグザ

おう

クローバリヤ

ああ

ベリキュレア

はい

＜現在＞

ラージュ

間に合って良かった

オレは抱きつくニヤリティーに優しく手を添えた

ニヤリティー

ありがとう！

ニヤリティー

本当にありがとう！

ガタッ

物音がした馬車の方を見ると

従者だろうか？

三人の女性が

ウルゼイア

（ニヤリティー）

ダッダッダッ

黒髪の従者がニヤリティーに駆け寄る

ニヤリティー

ウルゼイア、、ぐっ！

そのウルゼイアと呼ばれた従者は

ニヤリティーの胸元をポカポカと殴り始めた

目には涙があふれ出ている

ニヤリティーは申し訳なさそうに

ニヤリティー

ごめんね。心配かけて

というも

ポカポカポカポカ

殴る勢いは更に増した

ニヤリティー

痛い痛い

その様子をみてノイラが前に出る

ノイラグザ

謝ってほしい訳じゃ無いみたいですよ？

ニヤリティー

・・・

ニヤリティー

ありがとう

ニヤリティーは優しくウルゼイアを抱きしめた

望んだ言葉を聞けたのかウルゼイアは殴るのを止めた

他の従者も近づいて来て

ニヤリティーは

目を閉じている従者をなでて

金髪の従者と握手をした

ラージュ

良かったな

ニヤリティー

ええ

ハスタリアス

しかし、これから私たちどうしましょうか？

目を閉じている従者が話し出す

ハスタリアス

ニヤリティーの言うように

ハスタリアス

今、屋敷に帰っても

ハスタリアス

ニヤリティーが危険にさらされるかもしれないです

フィリエー

そうね

フィリエー

ナタリア様ならやりかねない

ブーブー

するとオレの電話がなり始めた

ラージュ

もしもし

ラダンゾ

（ラージュ）

ラージュ

兄さん

ラダンゾ

（間に合ったか？）

ラージュ

ああ、間に合った

ラダンゾ

（彼女は一度、城につれておいで）

ラダンゾ

（その方が安全だろう）

ラダンゾ

（もし、お前のように）

ラダンゾ

（彼女にも大事な友人がいるなら）

ラダンゾ

（その人達もつれておいで）

ラダンゾ

（オレは少し仕事をしてから戻るから）

ラダンゾ

（城で待ってろ）

ラージュ

ああ

ラージュ

ありがとう

ラージュ

兄さん

ピッ

ラージュ

国王の許しが出た

ラージュ

城に行こう

ニヤリティー

本当に？

ラージュ

ああ

オレは通話を切った

ナタリア

兄弟愛か、良いものね

オレの目の前にはナタリア・ハース

兵士が彼女を取り押さえている

ナタリア

後はオレに任せろと？

ラダンゾ

王としてやるべき事をやっているだけだ

ラダンゾ

あの二人は知らなくて良い

ラダンゾ

それとも

ラダンゾ

妹になれの果てを知ってほしいか？

ナタリア

・・・

ナタリア

いや

ナタリア

私は生まれながらに光に当たらず

ナタリア

影に隠れ、あの子を代わりとして生きてきたわ

ナタリア

影は影らしく静かに消えましょう

ナタリア

あの子には何も言わないでほしいわ

ラダンゾ

わかった

本当の影はどっちだったのだろう

オレは心の中で考えてしまった

ラダンゾ

戻ったぞ

ラージュ

兄さん

兄さんはニヤリティーの前に行った

ラダンゾ

ニヤリティー・ハースだね

ニヤリティー

はい

ラダンゾ

先ほど、君の姉であるナタリア・ハースが

ラダンゾ

逃走したと情報が入った

ラダンゾ

君がここにいるのだから

ラダンゾ

逃げたのは本当のナタリアだろう

ラダンゾ

捕まるのを恐れて逃げたのだろう

ラダンゾ

もう、この国には戻ってこない

ラダンゾ

君は自由だ

ラダンゾ

君は何の罪も問われない

ニヤリティー

しかし、陛下

ニヤリティー

よろしいのですか？

ニヤリティー

姉に命じられていたとはいえ

ニヤリティー

この国を陥れるような行為をしていたのは確かです

ラダンゾ

確かにそうだね

ラダンゾ

だが、きみは

ラダンゾ

出会った人間がラージュだと知っても

ラダンゾ

それを姉には話さなかっただろ？

ニヤリティー

はい

ラダンゾ

もし、君があくどい心を持っているなら

ラダンゾ

ライヤー・アクターの正体が

ラダンゾ

王弟だと知ったときに

ラダンゾ

それを利用すると考えるだろう

ラダンゾ

だが、君はそうしなかった

ラダンゾ

ラージュの身を考えて

ラダンゾ

記憶を消し

ラダンゾ

その思いを封じた

ラダンゾ

優しい心が君の本当の自分なんだ

ラダンゾ

私はそういう人を信じたいのさ

ニヤリティー

ラダンゾ陛下

ラダンゾ

そういえば、外交に詳しい者を探していてね

ラダンゾ

その者は城で住み込みで働いてほしいんだ

ラダンゾ

その者には優秀な秘書をつけたいと思っていてね

兄さんはニヤリティーをみたあと

三人の従者を見た

ウルゼイア

えっ

ラダンゾ

他にも人手不足でね

ラダンゾ

城の演奏家や優秀な魔法研究員も探しているのだが

ラダンゾ

だれか居ないかなー

あまりにもわざとらしいが

四人は微笑んだ

ラージュ

ニヤリティー

ラージュ

改めてオレらは抱き合い

ラージュ

幸せだ

ニヤリティー

ええ、幸せだわ

互いの目を見つめ合い

この輝かしい幸せを噛みしめた

黒くない影達よ

～Fin～

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