/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
顧問
一年を先頭に？
沙也加
はい……
沙也加
私の代わりに、野村君に走ってもらいたくて……
顧問
…どうしてだ？野村は確かに速いが、森本。お前の方が実力あるだろ。
沙也加
それは…後輩に、経験を積んでもらいたくて…。
沙也加
うちの陸上部って3年生は春で引退してしまうので。1年生が大会の感覚を掴む時間がほとんどないなぁ…と。
顧問
ふむ……
沙也加
それに、アンカーには玲がいます。玲を信頼して、一年を先頭に入れてもいいのでは…と
顧問
なるほど。一理ある。
顧問
まあ森本も普段生徒会やらなんやらで忙しいからなぁ。良いだろう。
沙也加
……ありがとうございます。
沙也加
(玲と、走れなくなっちゃったなぁ……)
沙也加
(ひとまず条件1はクリア…か)
沙也加
(今回だけ我慢すれば。)
野村
先輩、じゃなくって、
野村
さーやか♡
野村が肩に手を回してくる
沙也加
ッ…！
野村
んー？照れてるの？？
顎を掴まれる、思わず目をそらす。
野村
……。
沙也加
次の大会の話。ちゃんと言う通りにした。
野村
へえ〜、えらいえらい
野村に触られるところ全てが気持ち悪い
野村
健気ですねー。必死になっちゃって。
沙也加
…もう私、教室戻るから…
野村
へー。ついて行くけど
沙也加
何で？
野村
…。
沙也加
わ、わかった…
沙也加
……。
(ザワザワ)
クラスメイト
森本さん？
クラスメイト
ねえ、あれ野村君じゃない？
クラスメイト
あの二人って付き合ってたのか？
クラスメイト
まじかー
沙也加
っ……
嫌だ
玲
……沙也加？
沙也加
…！
野村
どうも、部長
玲
ん
野村
副部長とお付き合いさせていただいてます。野村です
玲
はっ…はぁ！？
クラスメイト
えーっ！マジ？！
クラスメイト
お付き合い……！
野村
そういうことなんで。ねー、さやか。
沙也加
……
玲
沙也加…？
野村
そうだ。それと先輩。
野村
今度の大会。俺が先頭なので、よろしくっす。
玲
は！？
玲
ちょっと沙也加…どういうこと！？
玲
先頭あんたじゃないの！？
沙也加
……ご、ごめん、私ちょっと用事が…
玲
あっ…ちょっと！沙也加！
(ガラガラガラガラッ、バタン)
沙也加
……
沙也加
(悔しい…)
沙也加
(悔しい……！)
あんな男に弱みを握られている自分が情けなかった。
私は玲と走りたい
沙也加
ふっ…うぅ……
段々足の力が抜けてくる。
絶望した
沙也加
(もう、戻らないと…)
沙也加
玲にだけは、バレたくない……
沙也加
あっ…
沙也加
(今度は何…？)
野村
放課後
野村
野村
倉庫前に来て
野村
野村
逃げないで下さいね？
沙也加
放課後……
どんどん向こうのペースにのせられている。
しかしこちらにはどうすることも出来ない。
沙也加
行くしかない、か……
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
