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ウラヌス

──────俺には『感情』なんて、存在しない。

メインストーリーでも、この台詞を言う無感情無表情な少年『ウラヌス』だ。

皆のように『笑えない』『泣けない』『怒れない』『楽しめない』……。

『喜怒哀楽のない少年』であった。

では、何故感情がないのか。 僕が教えてやろう……。

それは『彼の過去』に関係してたんだ。

今から、19年前。 彼は仮人間ではなく、人間としてこの世に生まれてきた。

その時の名前は……。 『西園寺 冬麻(さいおんじ とうま)』

オッドアイズで、昔から気味悪がられ、嫌われていた。 ……さらに。

彼は『不自由な人間』であった。

西園寺 冬麻

……。

西園寺 冬麻

[ベッドの上で寝てる]

不自由な体で、自由に動かすことが出来ず、ベッドの上での生活だった。

そして『寿命も限られていた』

この地点で生きていられても、『10年』しか生きる事が出来なかった彼。

家の人

冬麻。

西園寺 冬麻

……。

西園寺 冬麻

[笑顔で見つめる]

それに、彼は上手く下が回らず、言葉を話す事も出来なかった。

その代わり表情を変える事で『距離を置かれるのをなんとか抑えようとした』

距離を置かれる事が。

『悲しかった』からである。

家の人

今日のお前さ──────。

西園寺 冬麻

[笑顔で聞いてる]

ずっと『笑顔』で、人の話を聞いていたそうだ……。

例え、『自分の心が痛むお話』でも。

そして、彼は4歳になる。

段々避けられるようになってきた。

オッドアイズ。不自由だから……そんな理由だった。

その中、こんな事を彼は考えた。

西園寺 冬麻

『自由になって、話せるようになって、生きる事が出来れば良いのに……。』

不自由だからこそ、思える夢であった。

冬麻は、『生きたかった』のだ。

彼は5歳になり、その『運命』に出会ってしまった……。

男性

……。

影のような男は、冬麻を見ていた。

彼はLize(ライズ)の裏の存在であった。

男性

……。

そして、冬麻の下に黒い穴を作ると、彼を穴の中に落としてしまった。

西園寺 冬麻

(……此処は……どこ?)

男性

目が覚めたんだね。

男性

『不自由な少年よ』……。

西園寺 冬麻

……???(誰?)

西園寺 冬麻

[小首を傾げる]

男性

『身体の自由が欲しい』のか?

西園寺 冬麻

……!!!

西園寺 冬麻

[驚いたような顔をする]

男性

良いだろう。

男性

限られた命は、長生きして、身体の不自由を消して、自由なお前に変えてやろう。

男性

……だがしかし。

西園寺 冬麻

……。

男性

その代わり……。

男性

『お前の感情』を失う事になる。

西園寺 冬麻

……っ。

男性

自由を得て、感情を失う。

男性

それで良ければ変えるぞ。

西園寺 冬麻

……(俺の気持ち……消えるって事なの……???)

西園寺 冬麻

(……あ。)

その時、彼は昔読んだ本を思い出した。

『何かを得れば何かを失う。人は貰って消していくもの。だが、その代わり、貰ったものを大切にする事。消えたものは、忘れる事。それが人生だ。』

西園寺 冬麻

(……。)

西園寺 冬麻

(俺は……。)

『感情を失う代わりに、自由になれる。だから、その身体を大切にしよう。皆のように感じなくたって良い。ただ、皆のように生きたいから──────』

西園寺 冬麻

……!

彼は男に、思い告げる。

男性

よく言った……。

男は、背後から黒い手を出すと、冬麻の顔を覆う。 ……そして。

西園寺 冬麻

──────!!!!????

『感情は奪われた』 『身体が自由になった』

現在。

そして、そのまま、『Lize』についていった冬麻……。

『ウラヌス』という、天の神の血と名前を貰って、『仮人間』として生きている。

ウラヌス

……。

ウラヌス

[無表情で空を眺めてる]

本来なら10歳で死んでたはずの彼が。 19歳になった。

『仮人間最恐』になったウラヌス。

ウラヌス

……まぁ、いいか。

ウラヌス

[空に背を向けて帰る]

今では『感情がない一人の少年』として、仲間と日々を過ごしているそうだ。

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