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余命わずか

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余命わずか

16 - 余命わずか

♥

440

2021年08月20日

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sakura

わこさく!

sakura

今日から結構悲しいシーンに入っていくかもしれないです
(´;ω;`)

sakura

地雷・アンチだめ!

sakura

キャラ崩壊注意!

sakura

⊂('ω'⊂ )))Σ≡GO!!

お昼

やっぱり、桃くんがいないと変な感じしますね

そうだよねー…

手術は無事に終わったんやろ?

うん、昨日からリハビリ始めたって

順調そうだね

言ってた通り、来週から学校来れるのかな?

来れるんじゃないかなぁ…

少なくとも桃ちゃんは、病院が暇すぎて、授業受けてる方がマシだって言ってたよwww

赤くんの言葉で、心配の色を浮かべていたみんなが笑う

みんなメッセージで連絡はとってるみたいだけど、気を使って怪我については触れてないみたいだ

僕も、事故の翌日にみんなで行ってから桃くんには会ってないし、連絡も取っていない

お見舞いに行かない理由は、明白

そんなこと言ってるんなら、もう大丈夫やなwww

案外あっさり戻ってきそうですねw

あはは、確かにwww

…………っ

(耳鳴りが…酷い…)

(しかも左耳だけ……)

お見舞いに行かない……いや、行けない理由

それは、病状が前よりも悪化しているから

無理を言って通わせてもらった学校には、這ってでもという心構えで登校しているけど、さすがに放課後にお見舞いへ行く体力はなかった

(にしても……今日はいつもより、痛みが……)

青ちゃん……?

顔色悪いけど、大丈夫?

あ……うん、平気

ほんとに?結構痩せたように見えるけど……

言われて、太ももの上にだらんと置いた自分の手を見下ろす

肉がそげ落ち、指なんて骨と皮しかないように見える

っ、ダイエットの成果がでてるこかな?顔色が悪いのも、そのせいかも

青ちゃん、ダイエットなんてしてるん!?

十分細いじゃないですか!

無理なダイエットはダメですよ?体に良くないですし、下手したらリバウンドしますし

そうそう。適度が1番だよー

紫くんと黄ちゃんはダイエットしても効果なさそうやなー((ボソッ…

は?なんか言いましたか、橙くん??
(*^^*)💢

(あーあ、橙くん終わったな)

青ちゃん、ほんとに大丈夫なの?((コソッ))

………う、ん…どーだろ…

……………っ

ついて行くから、保健室行こう

有無を言わせない口調

続く言葉を、赤くんはあえて声を張り上げて言った

青ちゃんってば、貧血持ちなのにダイエット頑張りすぎ!真っ青だし、念の為保健室で横にならせてもらおう

(貧血持ちって表向きで言ってたの、覚えてくれてたんだ……)

うん、やっぱりその方がいいよ

ついて行きましょうか?

俺が行くよ。もうすぐ予鈴なるし

そうですか?じゃあ、お願いしますね

青ちゃん、立てる?

赤くんはソツなく手を差し伸べてくれたけど、みんなの前でそれを取るのは気が引けた

代わりに机を支えにして何とか席を立つ

じゃ、行ってくるね。次の授業、俺と青ちゃん、保健室行ったって伝えといて

わかった。お願いね

ぐるぐると視界が回る中、なんとか教室をでる

(やばい……耳鳴りもだけど…視界も、霞んできた……)

結構ふらついてるけど、大丈夫?厳しいんだったらおぶっていけるけど

……ありがとう、でも大丈夫だよ

頑張って歩く……

重いからとかそんな理由じゃない

赤くん相手から何を今更って思うけど……すべてを預けるなら桃くんがいいって思っちゃったんだ

(気を使ってくれたのに、ごめんね)

じゃあ、せめて腕は掴んでて。転ぶと危ないから

うん……ありがと…

支えてもらいながら保健室の中に入ると、養護教諭の先生…松風先生が目を剥いた

松風先生

青くん、大丈夫!?

顔色悪かったので連れてきました

1人じゃろくに歩けなくて

松風先生

ほんとね。とりあえずベットに

誘導してくれる松風先生に続き、赤くんに支えられながら保健室の奥にあるベットに足を向けようとした時

う……っ

頭に鋭い痛みが走り、吹き出すような感覚で胃の中のものが逆流してきた

とっさに顔をそらして、吐いたのはフローリングの上

松風先生

青くん……!?

(……っ、立って、られな…)

崩れ落ちるようにその場にしゃがみ込んだ僕は、吐き気のなかった突然の嘔吐に眉を寄せた

ごめ……ごめんなさ……

(頭が、痛い……耳鳴りも酷いし、めまいも……)

松風先生

謝んなくていいわよ。病院に行きましょう、車手配するから

(行きたくない…また入院しろって言われる…)

でも、拒む声すら出なかった

首を振る力もなく、その場で項垂れる

松風先生

また戻しそうなら、これ使って

松風先生

職員室に連絡入れるから、もうちょっとついててあげてくれる?

はい

内線のある机へと向かう松風先生の慌ただしい足音を聞きながら、フローリングを見つめる

(ごめんね、赤くん。汚いところ見せっちゃった…)

(病院に行って、桃くんと鉢合わせしちゃったらどうしよ……)

(紫くんたちも心配しちゃうよね……)

言いたいことは山ほどあるのに、何一つ声にならない

(怖い…力が、入らない……)

やめてよ。桃くんとの約束の日まで、もう少しなんだよ

あと数日くらい、待ってくれてもいいじゃん

綺麗な海を見たいだなんて贅沢は言わない

でも、梅雨の合間で晴れた日の荒れた海くらい、望んだっていいじゃんか

うぇ……っ

嘔吐用のバケツに吐いたタイミングで、松風先生が僕たちのところに戻ってきた

松風先生

堀北先生が、裏門に車を回してくれるって

松風先生

その様子じゃ歩けないだろうから、

先生、俺は

松風先生

じゃあ、教室から青くんの荷物取ってきてもらえる?昇降口まで持ってきてくれたら、私が受け取るから。お願いできるかな

分かりました

松風先生に言われ、赤くんが保健室を飛び出していく

車を手配するついでに応援を呼んだのだろう

入れ替わりで、ガタイのいい男の先生と赤メガネの女の先生がやってきた

松風先生

来ていただいてありがとうございます。早速なんですけど、そこにある車椅子を広げて頂けますか

男の先生

わかりました

女の先生

松風先生、掃除は私がしておきますので

松風先生

ありがとうございます、助かります

さすがの連携だなぁ、と意識の隅っこで感心する

男の先生によって、車椅子が僕のそばにつけられた

男の先生

立てるか?

松風先生

恐らく無理だと思います。手を貸してあげてください

松風先生が僕の代わりに説明をすると、男の先生は納得したように頷き、僕に手を差し出してくれた

松風先生にも体を支えてもらって、車椅子に座ることができた

松風先生

すみませんが先生、後処理お願いします

女の先生

分かりました

男の先生に車椅子を押し出されて保健室を出る

男の先生

松風先生、裏門でしたよね?

松風先生

はい。堀北先生が車で待ってくださっているはずです

きっと、正面から出ると色んな人に見られてしまうかもしれないという事で、配慮をしたんだろう

保健室から裏口に向かうまでに、昇降口を通る

ちょうどそこを通り過ぎるタイミングで、赤くんが僕のカバンを持って現れた

よかった、間に合った……!

額に汗を浮かべた赤くんが、松風先生に荷物を渡して僕に駆け寄る

青ちゃん、しっかりね。桃ちゃんと海、行くんでしょ

(お見舞いに行った時に聞いたのかな……)

わずかに笑って見せると、赤くんの表情が歪んだ気がした

今僕が見ている世界が歪んでいること、車椅子が動き出したこともあって、本当に歪んだかどうかは分からない

真偽は分からないけど、僕の見間違いだったらいいな、と思った

………っ…ん、…

(……病院…?)

先生と車に乗り込んだところまでは記憶にあるから、多分車内で気を失ったんだろう

(どのくらい時間経ったのかな……)

いつもと景色が違うところを見ると、先生がすぐに駆けつけられるオープンスペースの病室にいるみたい

酸素マスクを装着されていることを認識した時、同時にベットサイドに人影があることに気づく

(誰だろ……)

(霞んで見えない……)

お姉ちゃん

青……!

(おねえ、ちゃん……)

その向こうにもうひとつのシルエット

お父さんのものではないから、お母さんだと分かる

なん……で…

お母さん

なんでって……青の学校の養護教諭の先生から連絡もらって来たんじゃない!今、先生呼ぶわね

僕が目を覚ましたことを知らせるため、お母さんがベットから離れていく

(先生が言ったんだ……)

(先生から……って、あれ?)

せんせ……って、なんて名前だっ、け……?

顔は思い浮かぶのに、名前が出てこない

僕は先生のことが大好きで、恐らく、記憶が途切れるまで一緒にいたのに

思い……出せな……

思い出そうとすればするほど、記憶に霧がかかったみたいに思い出せない

なんで?これも……病気のせい?

いや……っ

お姉ちゃん

青!?

パニックに陥って酸素マスクを外そうとする僕の腕を、お姉ちゃんが抑える

お姉ちゃん

落ち着いて、大丈夫だから!

やだ……やだよ……

(なんで思い出せないの)

大好きだったことは記憶にあるのに、名前だけがぽっかりと記憶から抜け落ちている

(こんなふうに、全部忘れてくの……?)

(楽しかったことも、桃くんのことも……)

(そんなの、嫌だ……っ)

まだ死にたくない……っ

(死にたくない。もっと生きたい)

それなのに、頭部を突き刺すような痛みは治まってくれないんだ

お姉ちゃん

先生!

お姉ちゃんの声に安堵の色が混じった

瞬間、涙で滲む視界に黒木先生が映る

黒木先生

青くん、わかるかなー?大丈夫だからねー。ゆっくり息吸ってー

声は穏やかだけど、この場の空気はお穏やかでないことだけはわかる

何が大丈夫なの……?

壊れていく僕の世界で、大丈夫なことなんて何も無いじゃないですか

お願いだから帰らせて!約束、守らなきゃ……っ

約束したんだ。今度の土曜、海に行こうって

事故でボロボロでも、それでも桃くんは行きたいって言ってくれた

その約束を、僕は守らなくちゃいけない

今までたくさん嘘をついてきたけど、バイクの後ろに乗せてもらう約束は果たせないけど、

この約束だけは嘘にしたくないんだ

黒木先生

落ち着いてー、大丈夫だからねー

次々にせり上がってくる恐怖の中、僕は再び意識を手放した

意識の深いところで、夢を見た

学校に入学して、友達ができて、好きな人なんかもできちゃったりして、放課後にはバスケに明け暮れて……

平凡だけど幸せで、だけどその幸せにちっとも気づかないまま

"もしも"がこの世にあるのなら、こんな未来を生きてみたかったと思う

大好きな家族と食卓を囲んで、今日こんなことあったよって話す僕に耳を傾けてほしかった

だけどもう、今の手の中にある大切なものを捨ててまで、そんな毎日を欲しいとは思わないんだ

………ん……

お姉ちゃん

青、気がついた?

……うん

お姉ちゃん

よかった……

視界はもう鮮明で、お姉ちゃんの泣き腫らした顔がよく見える

(お母さんは……いないのかな…)

先生、呼ばなくていいの……?

お姉ちゃん

うん。パニック起こして気を失っちゃっただけで、今は呼吸も落ち着いてるし大丈夫だって

そっか

ねぇ……お姉ちゃん

お姉ちゃん

なぁに?

多分、このまま……入院、だよね

お姉ちゃんは否定も肯定もしなかった

布団の中から僕の手を取り出して、ぎゅっと握ってくれる

お姉ちゃん

入院してちゃんと元気になったら、きっと元の生活に戻れるよ

姉弟なのに、お姉ちゃんは嘘が下手だ

お姉ちゃん

退院したら、一緒にお買い物行こっか。青の誕生日、もうすぐだよね。なんでも好きなものプレゼントしてあげるから

でも、今までプレゼント沢山もらってるよ……?

お姉ちゃん

いいの!男の子にとって18歳の誕生日は特別でしょ!

(桃くんも同じこと言ってたっけ……)

(男子は18歳で結婚できて、女子は16歳で結婚できるとかなんとか……)

じゃあ……欲しいもの、考えとくね……

切れ切れに言うと、お姉ちゃんはやさしく笑った

お姉ちゃん

青、好きな人できた?

えっ……///

お姉ちゃん

やっぱりw

お姉ちゃん

なんとなーくそんな気がしたんだよね。可愛くなったし

(可愛くなったって……生気のない僕が?)

お姉ちゃん

どんな人なの?

ぶっきらぼうで……思ったことは結構すぐに口にしちゃう人

お姉ちゃん

あはは、何それw

でも不器用なだけで、本当は優しくて、妹思いで真っ直ぐで……

すごくすごく、強い人

お姉ちゃん

そっか……いい恋を見つけたんだね

うん

この恋が世界で1番幸せだなんて言わないけど、僕にとっては世界で1番特別な恋なんだ

明日急ぎの荷物を持ってくると言って、お母さんとお姉ちゃんが帰ってから、黒木先生が顔を覗き込んできた

黒木先生

さっきね、青くんのお母さんと話してたの

………

黒木先生

承諾を得て、このまま入院してもらうことになったわ

黒木先生

ここまで悪化している以上、青くんの願いはもう聞けない

嫌だって言いたかったけど、黒木先生の眉間に寄せられたシワがそれを拒んだ

……わかりました

(でも……)

一日だけ……土曜日だけ、外出許可をもらえませんか?

黒木先生

ダメよ。今の青くんの状態で、外出許可は出せない

そんな……っ

黒木先生

自分の不調は、自分が1番分かるでしょ?

………っ

黒木先生

今日はもう遅いから、明日、一般の病室に移動してもらうわね

僕の返事を待つことなく、黒木先生は出ていった

着替えなどを持ってきてくれたお母さんとお姉ちゃんに付き添われて一般病棟に移るころ、病状はかなりマシになっていた

2人が帰ってから、体を起こしてベットから下りる

(……大丈夫そうかな)

試しにカーテンで区切られたスペースの中を歩いてみても、少々足取りは覚束ないものの、ちゃんと歩ける

……よし

パーカーとスウェットをカバンから取り出し、素早く着替える

その後、バックの中にアパートの鍵と財布があることを確認する

あとは……

確認すべきことはあとひとつ

でも、それはここにはない

よし、行こうっ

(よし、バレずに来れた…)

あれ?青?

(よかった、いた……)

桃くんは退屈そうに本を読んでいた

その表紙には[リハビリ患者のための本]も書かれている

久しぶりに会う桃くんの腕は、傷などは残っているものの、包帯やガーゼはほとんど取れている

お前、学校は?

怪訝そうに聞かれて、ハッとする

(そうだ、今日平日じゃん!しかもまだ学校がある時間!)

ね……寝坊しちゃったからサボった!みんなには内緒にしててよ!?

なんだそれwww

とっさの言い訳に、桃くんは呆れたように笑う

(でもよかった、信じてくれたみたい…)

つーか、来てくれんなら連絡いれろよw

あ……うん、確かに

ごめん、普通に忘れてた

(連絡できなかったなんて言えない…)

いや、俺は全然いいんだけどさw

さっきまでリハビリ行ってて、ここにいなかったから

ベット脇に僕じゃ絶対使えないようなサイズの松葉杖が立てかけられている

……てか青、結構ラフな格好できたんだな

(ギクッ

僕も入院しているから、ラフなのは当たり前

それでも、まだマシな服を選んだつもりだったんだけど

雨のせいで服が全然乾かなくてさw

あー、確かに最近ずっと雨だもんなw

しかも青、一人暮らしで、洗濯も自分だろ?大変なのは分かるけど、ちゃんと飯食ってんの?

え……

ちょっと……ていうか、かなり痩せた気がするけど

(え、今日の桃くん、鋭くない……!!?)

あは、は…っ…

まあ、とりあえず座れよ

あ、うん…ストンッ

あ、そういえばさ

午後の診察で、外出許可もらった

え!?嘘、ほんとに!!?

桃くんすごっ!ほんとに許可もらっちゃったの!?

いや、俺もOK貰えるなんて思ってなかったから、正直ビビったw

思ってなかったの!?

あんなに自信満だったのに……とジト目で見ても、笑って流された。ずるい。

でもこれで……最後の1つを確認できた

じゃあ明日は約束通り、愛ちゃんと3人で海行こう!

何がなんでも、約束を果たすんだ

ここから電車で1時間くらいのとこに、海辺の町があってさ

昔家族で行ったことあるんだけど、すっごい綺麗でさ

そこに行こうと思うんだけど、どう?

すっげー楽しみw

よかったw

待ち合わせは……学校の最寄り駅のホームでいい?方向的に向こうなんだよねー

別にいいよ。わざわざ青にこっちまで来てもらうの、申し訳ねーし

違うんだよ、桃くん

僕が元気なら、手間とか関係なく病院まで迎えに来るよ

でもそれができないのは、僕の悪巧みがバレて病院に連れ戻されるのを恐れてるからなんだ

電車の到着時間分かったら連絡するよ

わかった。じゃあ、10時半目安に駅のホームで待ち合わせにしよ

うん!

sakura

ここまで!

sakura

そろそろこのシリーズも終わりに近ずいて来てますね……
(´;ω;`)

sakura

おつさくです!
(´;ω;`)

この作品はいかがでしたか?

440

コメント

6

ユーザー

続き楽しみです!! 無理せず続き頑張って下さい!!

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