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White Stage 𓂃 𓈒𓏸
12月13日 朝の空気が、昨日より少しだけ冷たい スタジオへ向かう途中、通り沿いの店先にはクリスマスツリーやリースが増え始めていた
tatuya
辰哉が車窓を眺めながら言った
shota
翔太はスマホを閉じて、外に視線を移す
今日の予定は、全体通しリハ。 音、照明、立ち位置、映像。 今まで積み重ねてきたものを一度すべて繋げる日だ ホールに入ると、照明はすでに本番に近い明るさで組まれていた ステージの中央には白を基調にしたセットが立ち上がり、「White Stage」という名前が、ようやく現実味を帯びてくる
shota
翔太が思わず声を漏らす
tatuya
辰哉は少し誇らしげに言った
通しリハが始まる 序盤は順調 だが後半、フォーメーションが複雑になる場面で、ほんの一瞬、2人の動きが噛み合わなかった 音は止まらず、照明も流れ続ける それでも、翔太は一拍遅れて深澤の動きを見て、すぐに合わせた 大丈夫。 まだ立て直せる。 通しが終わり、演出家がメモを取りながら近づいてくる
演出家
shota
翔太が先に答える
tatuya
演出家
演出家
その言葉に、2人は顔を見合わせた
休憩時間 ホール裏の通路で、翔太がペットボトルの水を一口飲む
shota
翔太が言う
tatuya
辰哉がタオルで首元を拭きながら応じる
shota
tatuya
tatuya
そう言って辰哉は少しだけ声を落とした
tatuya
tatuya
翔太は一瞬だけ黙ってから、軽く笑う
shota
tatuya
休憩を終え、再びステージへ戻る2人 照明が点き、音が鳴る ホールの外では、街がさらにクリスマス色に染まっていく けれどこの場所では、ただ25日へ向かう時間だけが静かに流れていた。
White stage #13
コメント
3件
最高...!
さいごのふっかさんのセリフが泣ける……