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読んでて気付けば泣いてました……!内容も凄くて(語彙力消失)尊敬します!
これ見てる途中に流れていた曲が金木犀って曲でなんか話しも感動で涙出て来ましたw
めっちゃ…感動しました! 読んでて涙が出てきました
ぬっし
ぬっし
ぬっし
ゾンビが現れた時のルール その1、まず逃げるべし その2、周りの大人に助けを求めるべし その3、対処不能になった場合、サバイバルナイフで急所を切るべし その4、感染してしまった場合、被害を拡大させないために自害するべし
3年前、海外である事件が起きた
遺伝子を研究してるクラブチームがある異物を開発してしまったという
その生物はこう呼ばれている
ゾンビ
ゾンビなんて、アニメやゲームの世界だけ
誰しもそう思うし、実際世間もそんなこと信じていなかった
ある研究者が研究所を飛び出しながら言った
「ゾンビが出た!全員逃げろ!」
首を傾げるもの
無視をするもの
バカにして嘲笑うもの
きっと様々だっただろう
けど、次の瞬間には全員が同じ表情を浮かべ
同じように逃げ惑っただろう
研究所が破裂しそうなほどの大量のゾンビ
多くの人が死に
多くの人がゾンビに感染した
3年がたった今でもゾンビが増え続けることを止めることが出来ていない
ゾンビの大量発生により、システムが故障してしまい、永遠とゾンビが生産されているようだった
システムを直し、装置を止めることが出来れば、増殖を止めることが出来るだろう
しかし、ゾンビまみれの研究所で誰がシステムを直す時間をくれようか
そこでもまた、多くの勇敢な人々の命が失われた
多くの命を失ったこの3年で人間が得られた情報と言えば
ゾンビの弱点は首、動脈を切ること、またありえないほどの致命傷を与えることで完全に命をたつことが出来ること
引っかかれたり、噛まれたりすると、時間と比例してゾンビ化してしまうこと
ゾンビ化してしまった人間を元に戻すこと、また、ゾンビ化しかけの人間を助ける方法は未だにないということ
地球が終わるのも時間の問題だということ
そして今、平和な日本にも
ゾンビの魔の手が覆いかぶされそうになっていることだ
1番良いと言っていいのは、サバイバルナイフが全国民に配られたことくらいだろう
いざとなれば、それで自分の身を守るのだ
もし自分がゾンビになってしまうのなら
仲間が感染してしまったのなら
俺は
君は
皆は
どうするのだろうか?
菅原side
朝の日がまだ登る前、早朝
いつも静かな、烏野高校前の大型バスの前に俺らは集合していた
日向 翔陽
影山 飛雄
日向 翔陽
影山 飛雄
日向 翔陽
澤村 大地
澤村 大地
騒ぐ変人コンビを止める主将
これももはや見慣れた日常
っていうか大地もそれなりにうるさい
山口 忠
月島 蛍
月島 蛍
菅原 孝支
菅原 孝支
月島 蛍
東峰 旭
西谷 夕
田中 龍之介
縁下 力
木下 久志
成田 一仁
清水 潔子
谷地 仁花
皆思い思いの話をはせながら、バスに乗り込んだ
この日の俺らは普通に合宿に行って
4日間、たっぷりしごかれて
それぞれの糧になるものを見つけて
疲れたな〜って苦笑いしながら帰ってくる
誰しもそう思っていたはずだ
まさか、あんなことになるなんて
誰も考えていなかっただろう
武田 一鉄
澤村 大地
お願いしやっす! (全員)
烏養 繋心
烏養 繋心
アスっ! (全員)
武田 一鉄
バスが出発して約30分
聞こえるのは、皆の寝息と先生たちが何か話している声
そんな中、俺は朝ののどかな景色を眺めてぼーっとしていた
すると、変な人影みたいなのを見たんだ
両手をブランと前に突き出して
首をグラグラゆらして
緑色の肌は赤い血が飛び散ってボコボコとしている
びっくりして思わず息を飲んだ
見間違えかと思った
きっと早く起きて、目が疲れてるんだ
もしくは夢を見ているだけだ
しかし、バスが進むにつれて何人も同じような人をみた
鳥肌がぞわぞわと全身を駆け巡る
ドクドクと耳の横で心臓がなっているみたいな変な錯覚までする
震える手で隣で目を瞑っている大地の袖を引っ張った
澤村 大地
澤村 大地
菅原 孝支
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
大地が驚いたのとほぼ同時
烏養 繋心
烏養監督の大声がバス中に響き渡った
日向 翔陽
影山 飛雄
山口 忠
月島 蛍
山口 忠
月島 蛍
山口 忠
東峰 旭
西谷 夕
田中 龍之介
縁下 力
木下 久志
成田 一仁
谷地 仁花
清水 潔子
烏養 繋心
烏養 繋心
「サバイバルナイフ」
その単語で全員の顔色が変わった
武田 一鉄
武田 一鉄
武田 一鉄
武田 一鉄
いつも安心出来る武田先生の声も、心做しか焦っているように聞こえる
日向や谷地さんは既に泣いているし、旭も半べそをかいている
他の人たちも不安げな顔を隠せずにいる
俺だって、さっきから握りこんだ冷たい手が震えてしょうがない
当然ながら、全員本物のゾンビを見たのは初めてだ
このまま、死んでしまうのだろうか
不安で仕方がない
澤村 大地
確かにそうだ、学校の必修科目で何度も学んだ
ゾンビに遭遇したらまず逃げる
周りの大人に助けを求める
どうしようもなくなった場合、急所である首をサバイバルナイフで切る
動脈を切れるように深めに刺す事
感染してしまった場合はゾンビ化する前に命をたつこと
実践を想定した訓練もここ2年ちょいで何度かやった
澤村 大地
大地は力強い声で言った
そうだ、今クヨクヨしていても仕方がない
起きてしまったことはもうしょうがないんだ
俺も、副主将として、皆を安心させないと
日向side
日向 翔陽
影山 飛雄
日向 翔陽
月島 蛍
とりあえず、バスで人気…いや、ゾンビ気のないところまで来た俺たちは近くのコンビニに止められたバスの中で混乱していた
締め切られたカーテンのおかげで中は薄暗い
先生達は2人して外の様子を見に行ったり、電話をしたりで今はいない
ただ、合宿でもっと強くなってやるって思ってただけなのに、なんでこうなったんだ
澤村 大地
日向 翔陽
日向 翔陽
澤村 大地
菅原 孝支
菅原 孝支
西谷 夕
西谷 夕
西谷 夕
俺を含め、ノヤっさん以外の頭の上に「?」マークが浮かんだ
西谷 夕
影山 飛雄
田中 龍之介
菅原 孝支
東峰 旭
日向 翔陽
月島 蛍
澤村 大地
西谷 夕
西谷 夕
菅原 孝支
影山 飛雄
日向 翔陽
縁下 力
木下 久志
影山 飛雄
成田 一仁
影山 飛雄
西谷 夕
田中 龍之介
西谷 夕
清水 潔子
田中 龍之介
澤村 大地
山口 忠
東峰 旭
かれこれ、20分は帰ってきていない
東峰 旭
菅原 孝支
東峰 旭
澤村 大地
東峰 旭
田中 龍之介
日向 翔陽
影山 飛雄
月島 蛍
影山 飛雄
山口 忠
その時だった
ガガガガガっ
何か嫌な音、そしてバスが軋んで揺れた
月島がすかさずカーテンの外を覗いた
月島 蛍
澤村 大地
澤村 大地
谷地 仁花
清水 潔子
西谷 夕
影山 飛雄
どれくらい走ったか分からない
あの後、ノヤっさんと影山が前で戦ってくれた
途中まで全員一緒だったのに、走っている間にはぐれてしまった
一緒にいるのは、影山、月島、山口
日向 翔陽
影山 飛雄
月島 蛍
月島 蛍
山口 忠
影山 飛雄
日向 翔陽
月島 蛍
山口 忠
山口 忠
影山 飛雄
俺は、自分の綺麗なサバイバルナイフに目を落とす
対照的に影山のナイフにはベッチョリと血がついていた
返り血も浴びたのか、ジャージにはうっすらと血痕がついている
影山 飛雄
月島 蛍
影山 飛雄
月島 蛍
影山 飛雄
山口 忠
影山 飛雄
影山 飛雄
月島 蛍
月島 蛍
山口 忠
日向 翔陽
月島 蛍
影山 飛雄
日向 翔陽
山口 忠
日向 翔陽
影山 飛雄
月島 蛍
日向 翔陽
山口 忠
俺たちはその辺に生えている草を抜いては石で磨り潰して少しずつ体につけていった
菅原side
河川敷の近くにいる俺たちは、どこか悲しげに3人で顔を見合せていた
理由は単純だった
澤村 大地
澤村 大地
菅原 孝支
東峰 旭
それぞれ場所は違えど、3人ともジャージの裾が破れ、隙間から血が出ていた
それが何を意味するか、口に出さずとも俺らはお互いにわかっていた
ゾンビに感染してしまったのだ
でもただ逃げていて感染した訳じゃない
先生達と連絡をとろうと電話をかけている最中にこの河川敷で、9体のゾンビに襲われる親子を見つけたからだ
放っておく訳にも行かなかった俺たちは、実践初めてながら、そこに飛び出した
単純計算で1人3体
そんなの実践でも成功したことなんてなかった
けど、人として
悲鳴をあげながら逃げ惑う親子を見捨てられなかった
結果的に、俺らは感染してしまったけど親子を逃がすことには成功した
澤村 大地
菅原 孝支
俺は空を仰ぎみながらいつものおふざけ風に言ってみた
澤村 大地
予想外にも大地は笑ってくれた
東峰 旭
旭は少し心配そうだな
でもいつもの小心者の顔じゃない
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
澤村 大地
菅原 孝支
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
これは決まりだ
その決まりが守れずに自害できなかった人がいるから、今たくさんのゾンビがそこらにいるのだろうけれど
でも自分がゾンビになって他のみんなを襲うなんて
絶対に嫌だ
菅原 孝支
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
澤村 大地
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
澤村 大地
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
菅原 孝支
菅原 孝支
東峰 旭
東峰 旭
菅原 孝支
澤村 大地
俺ら3人は最後の活動を始めた
日向side
日向 翔陽
影山 飛雄
月島 蛍
山口 忠
山口 忠
山口 忠
月島 蛍
月島 蛍
影山 飛雄
日向 翔陽
月島 蛍
月島 蛍
日向 翔陽
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
日向 翔陽
澤村 大地
東峰 旭
影山 飛雄
澤村 大地
澤村 大地
東峰 旭
山口 忠
山口 忠
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
菅原 孝支
影山 飛雄
澤村 大地
澤村 大地
菅原 孝支
日向 翔陽
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
菅原 孝支
澤村 大地
菅原side
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
東峰 旭
日向達がちゃんと大地達と去ったことを確認して、俺は清水に、旭は田中のお姉さんに電話をかけた
プルルルルル
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
菅原 孝支
皆を頼んだ
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
清水 潔子
電話越しに清水の涙ぐんだ声が聞こえてきた
泣いてくれるんだな
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
清水 潔子
菅原 孝支
出来るだけ明るく言って、電話を切った
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
東峰 旭
菅原 孝支
澤村 大地
日向 翔陽
菅原 孝支
菅原 孝支
山口 忠
月島 蛍
菅原 孝支
日向 翔陽
菅原 孝支
俺らは出来るだけゾンビにバレなさそうな岩陰に隠れた
こいつらと一緒に居られるのもあと少し
だんだんと頭がボケーッとしてきたのが分かる
最後には意識が無くなるんだろうな
ジャージの隙間から緑色が見えてきた
少しずつ自覚と共にゾンビ化してきているんだな
今頃悲しんだって仕方ない
最後くらい楽しく終わりたい
菅原 孝支
日向 翔陽
影山 飛雄
山口 忠
月島 蛍
菅原 孝支
月島 蛍
東峰 旭
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
菅原 孝支
影山 飛雄
菅原 孝支
澤村 大地
菅原 孝支
澤村 大地
それから、たわいのない会話を繰り返した
すると近くから車の排気音が聞こえてきた
あ、いよいよなんだな、と少し悲しくなる
田中 冴子
田中 冴子
日向 翔陽
影山 飛雄
山口 忠
月島 蛍
山口 忠
1年生が次々と乗っていく中、月島だけが俺ら3人のことを静かに見つめてきた
月島 蛍
山口 忠
月島 蛍
月島 蛍
日向 翔陽
影山 飛雄
山口 忠
本当に月島の観察力には驚かされるな
澤村 大地
菅原 孝支
日向 翔陽
影山 飛雄
菅原 孝支
澤村 大地
日向 翔陽
影山 飛雄
あぁ、せっかく乗ったのに降りてきちゃったよ
てかそんな悲しい顔するなよ、こっちまでつられそうになるだろ?
日向 翔陽
影山 飛雄
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
日向と影山は泣きながら服を掴んできた
山口は泣きながら何も出来ずにいて、月島もたたずんでいる
理由を説明してある冴子姉さんも、運転席でうつむいてるのがわかる
てか、髭チョコは泣くの早いんだよ
見送る時くらい我慢しろよな笑
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
山口 忠
日向 翔陽
影山 飛雄
菅原 孝支
俺らはひたすら謝ることしか出来ない
本当は生きていたいよ
一緒に車に乗り込んで、みんなで合流して生き延びたいよ
でも、皆を傷つけるのは嫌だから
澤村 大地
菅原 孝支
月島 蛍
山口 忠
全く、烏野の1年は聞き分けがなくて問題のあるやつばっかだな笑
菅原 孝支
澤村 大地
澤村 大地
ゾンビ
ほら、モタモタしてたらゾンビが来た
澤村 大地
菅原 孝支
後ろからゾンビの手が迫ってきている
日向と影山は必死に俺らを連れ込もうと引っ張ってきてる
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
ドンッ
4人
俺たちは少し乱暴に4人を車に押し込んだ
澤村 大地
田中 冴子
涙を流す冴子さんがアクセルを踏む
車が進み出して、日向や影山、山口の声も聞こえるな
皆泣き叫んでくれている
ごめん、ごめんな
来世もまた、一緒にバレーしような
澤村side
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
俺らは大量に襲ってきたゾンビ達に向かって駆け出した
しばらく経って、俺たちは地面に背を預けていた
空はいつの間にか明るくなってきていた
俺ら3人は輪になって転がり、今にも死にそうだった
これはもう自害しなくても時期に死ぬ
それぐらい俺たちの体はボロボロだった
3人で荒い息をくりかえす
菅原 孝支
菅原 孝支
菅原 孝支
そういうスガは我慢していたであろう涙を流しながら言った
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
澤村 大地
東峰 旭
菅原 孝支
あぁ、そっか。
一足先に寝ちゃったんだな
俺の目からも、旭の目からも涙が流れてきた
白くて冷たいスガの手をそっと握り込む
反対の手は旭と
今まで一緒に3人で頑張ってきたんだ
最後も2人と一緒で俺は嬉しい
ゾンビになりきる前に
俺らのまま死ねてよかった
俺と旭も静かに目を閉じた
またな、皆
日向side
日向 翔陽
日向 夏(日向の妹)
日向 夏(日向の妹)
日向 翔陽
日向 夏(日向の妹)
日向 夏(日向の妹)
全て夢で終わったのか、それともこれが夢なのか
俺は急いで支度して家を飛び出した
菅原side
3年生
今日は大地と旭と偶然登校の時にあって、そのまま一緒に来た
影山 飛雄
菅原 孝支
澤村 大地
影山 飛雄
菅原 孝支
ズダダダダダダッ
東峰 旭
音のするほうを振り返ると
涙、鼻水、汗を撒き散らしながらこっちに突進してくる
3年生
ドンッ
3年生
俺ら3人は気を抜いていたこともあって、イノシシなみにぶつかってきた日向に耐えきれず、そろって床にひっくり返った
影山 飛雄
日向 翔陽
影山 飛雄
急に泣きついてきた日向に俺ら3人は顔を見合わせる
よく分からないけど、なだめるのが先かな
菅原 孝支
後から俺らは事情を聞いて納得
爆笑してバカにしてるやつ、呆れてるやつ、結構皆酷いな笑
日向は赤くなって縮こまっている
夢はちょっとリアリティあって怖いけど、日向が泣きついてきたの可愛いじゃないか
今日も烏野高校排球部は
平和でかけがえのない時を一緒に過ごしている
ぬっし
ぬっし
ぬっし
ぬっし