翌日
夏樹
おっはー!雫!
雫
おっ、おはよ...
いつもと変わらない夏樹の挨拶
昨日のこと...
忘れてたりしない...よな?
夏樹
今日は白雪姫決めだなー
雫
そ、そう...だね
夏樹
誰になんのかなー
雫
どうせ...中島とかそこら辺...じゃないの?
夏樹
そうかなー、オレの意見も尊重して欲しいけど
夏樹の意見ねぇ...
雫
夏樹、中島じゃダメなの?
夏樹
いや...ダメってわけじゃないけど
夏樹
やって欲しい人がいるからさ...
やって欲しい人...?
雫
ふーん...
誰だ?
神崎とか?
4時間目,学活
先生
はい、では学園祭での演劇のヒロイン、白雪姫役を決めたいと思う。
先生
立候補者はいるか?
アンナ
はいっ!はいはーい!せんせぇ、私がやるー!!
予想通り中島が立候補
元気いいんだな...
先生
他にはいるか?
先生がきくも立候補者は出ず
先生
じゃあ中島でいいか?
異論は出な...
夏樹
先生
あれ
夏樹?
夏樹
言いたいことが
夏樹がスっと手を挙げ、先生を見る
先生
おお、なんだ?柴崎
皆が夏樹の方を見る
夏樹
俺、白雪姫役をやって欲しい人がいて
夏樹
その人にやってもらってもいいですか?
あぁ
言ってたな
やって欲しい人がいるって
先生
ああ、いいぞ
先生
言ってみろ
夏樹
えーと...
夏樹
やって欲しいのは...
神崎か?
いや他にも可能性のある女子はいるし....
夏樹
雫
雫
え?
夏樹
星空雫くんです
雫
え...
雫
ええええええええええええ!?
思わず席を立ち上がる
先生
星空?なんでだ?
至って冷静な先生にも驚く
雫
先生!?!?
雫
なんでそんなに冷静なんですか!?!?!?
夏樹
オレ、雫が1番やりやすいって言うか、しっくり来るってか...
夏樹が恥ずかしそうに頬をかく
夏樹
ダメっすか?
先生
うーん...男子となると...
そりゃそうだ
白雪姫の王子が同性愛者になっちゃうからな
優莉
あ、あの..先生...
神崎がおずおずと手を上げる
先生
どうした?神崎
優莉
わ、私中学校の文化祭でカツラとか衣装とか作ったことあって...
優莉
星空くんを女の子にすることは出来ます...
それだけ言って黙り込む神崎
男子A
そんなら...なぁ
男子B
ああ、それなら...
女子A
星空くんでいいんじゃないかな?
女子B
うん、星空くん顔立ち女の子っぽくて可愛いし
女子B
星空くんでいいと思います!
男子A
星空にしようぜ!面白そう!
男子B
柴崎が言うならそれでいいんじゃね?
辺りから賛成の声が出る
雫
えっ、えぇぇ...
僕の口から声が漏れる
夏樹
先生、ダメですか?
先生
うーん...
先生
皆がそこまで言うのなら仕方ないな。
先生
星空でいいと思う人拍手!
パチパチパチ!!
周りから拍手の嵐
ただ、中島はブスッとしている
拍手はもちろんしていない
雫
あ、え、ええと...
僕はどうしていいのか分からない
先生
よし、信任のやつが多いから星空で決定だな!
ええええええええええええ!?
先生
それでいいな?星空。
雫
え、あああ、ははは、はい
色々とおかしくなる
驚きを隠せない
先生
よし、じゃあさっそく今日から学園祭に向けて準備してくれ。
先生
よろしく頼むぞ!
夏樹
はいっ!
雫
は、はい
どうなるんだ?
なんで夏樹は僕がいいって言ったんだ?
嫌な予感が当たってしまった!!
どうしよう!!!!