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朝の回診。
窓の外は薄曇りで、どこか落ち着かない空気が漂っていた。
咲月希は、昨日の検査結果を胸に、真爽の病室へと向かう。
茉莉咲月希
嘉郎真爽
嘉郎真爽
茉莉咲月希
淡々と話しながらも、咲月希の心には小さな警鐘が鳴っていた。
昨日の血液検査のある値が、再検査でもやはり正常ではなかった。
肺の画像にも、微細な影が写っている———通常の風邪や疲労では説明できない。
医局に戻ると、同僚の医師が声をかけた。
同僚
茉莉咲月希
プリントされた検査結果を見た瞬間、咲月希の表情がわずかに固まる。
昨日感じた“違和感”が、数値としてはっきり現れていた。
茉莉咲月希
医者としての冷静さと、ファンとしての心が静かに交錯する。
でも今の自分にできるのは、一つしかない。
午後、追加の検査を提案するために再び病室へ。
茉莉咲月希
嘉郎真爽
茉莉咲月希
嘉郎真爽
真爽は信頼しているように素直に頷いた。
その姿に、咲月希の胸が少し熱くなる。
茉莉咲月希
夜。
当直室で、咲月希は涼乃とビデオ通話をしていた。
仕事終わりのちょっとした癒しの時間———でも、話題はやっぱり真爽のこと。
平井涼乃
茉莉咲月希
平井涼乃
茉莉咲月希
涼乃の表情が少し真剣になる。
平井涼乃
茉莉咲月希
病棟の廊下に戻ると、夜の静けさの中、真爽の病室からうっすらと音が漏れていた。
彼がイヤホンで自分たちの曲を聴きながら、窓の外を見ている姿。
その横顔は、どこか不安を隠しているようにも見えた。
茉莉咲月希
彼女の中で、“医者”としての闘いが静かに始まった。