第1章「出会い ― 白銀の少女」
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高専時代、まだ“五条悟”が ひとりの青年だった頃の物語です。
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主人公 雪音(ゆきね)
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夜の帳が落ちた冬の街。 空気は凍りつき、吐く息すら白く濁る。
呪霊の残滓が漂う廃ビルの屋上で、 五条悟はひとり任務を終え、
肩に積もった雪を払いながら、静かに空を見上げていた。
悟
いつもの軽口。 けれどその声の奥に、微かに疲れが滲む。
誰よりも強いはずの彼が、 誰よりも“孤独”を感じていた。
そんな時、遠くの路地に―― 白い影が見えた。
吹雪の中、街灯の下に立つひとりの少女。 長い白銀の髪が雪と溶け合い、 まるで夜に紛れた幽霊のようだった。
悟
軽く声をかけた悟に、 少女はゆっくりと顔を上げる。
その瞳は、凍てついた空のように 透明だった。
悟
と問うと、彼女は小さく首を振る。
雪音
悟
雪音
悟
悟は言葉を失う。 その声には“呪い”のような静けさがあった。
けれど同時に、どこかで―― 助けを求めているようにも聞こえた。
悟
雪音
その瞬間、 五条悟は、初めて“心が動いた”のを感じた。
誰かを“可愛い”でも“面白い”でもなく、
ただ“護りたい”と思ったのは、 この時が初めてだった。
悟
雪音
悟
悟
雪音
悟は笑う。けれどその笑みはどこか、 悲しかった。
悟
風が止み、雪が舞う。 二人の間に、静かな灯が灯った。
それが、後に“最強”を目覚めさせる 始まりとなる――
誰にも知られない、五条悟の初恋だった。
コメント
3件
新しい作品とか聞いてないんですけど?!😭😭 めっちゃ嬉しいです😭