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ゆうくん、...
なるかも
なるかも
それはただ、必然的なことであった。
元来から、 そうなるのだと決まっていた。
既に、取り返しはつかなくなっていた。
それなのにどうしてか
どんなに足掻いても変わらないと、 分かっているのに
ひたすらに、それにしがみついた一人の少年がいた。
いや、それしか選択肢がなかったのかもしれない。
しがみつく以外に、なす術がなかったのかもしれない。
それ程までに、世界はその少年に無慈悲で、冷たかった。
哀しい少年の悲しみに、叫びに、気づくことはなかった。
だが、少年が堕ち、長いとも短いとも取れる時が過ぎた時、
その悲嘆は役目を終え、神は、その存在を赦した。
月は、沈む
太陽が、昇る時が来たのだ。
泥田
泥田
少年
少年
泥田
泥田
少年
泥田
少年
泥田
少年
少年
泥田
少年
少年
泥田
泥田
泥田
泥田
少年
少年
少年
少年
泥田
少年
少年
泥田
泥田
少年
泥田
泥田
泥田
少年
少年
少年
少年
泥田
少年
何かが、壊れた音がする。
いや、蘇った音かもしれない。
俺は、コイツは、何回も
17歳の文化祭を迎えてきた。
そのことを、俺は忘れていた
…違う
知らないフリをした
あいつが2回目に転校してきた時、
どうして、また戻っているのかと、問い詰めた
その時あいつは何と言っていたか。
いつの間にか、また繰り返していた。
何回も、何百回も繰り返して、
また、1番初めのように、
あたかも初めて会ったように演じてみた
すると、文化祭の日に
気味が悪いくらいに星の綺麗な所に連れて行かれた。
そしたら、いつもあいつは…
とても近い、星空に
溶けていこうとした
その時、俺は一緒に
溶けた
…はずだった。
目を開けるとまた最初の日にいて
また、繰り返した。
きっと、1番空に近いあの場所で、
あいつを助けるんだ
そう思って、また繰り返した
何回も何回も何回も。
自分が何をしているのか分からなくなったこともある。
全く同じ時間を過ごす中で、周りの行動は大体覚えてしまった。
不審に思われないように、平然を装った。
ただ、あいつは毎回違った。
家族のことを聞けば、仲が良かったり、悪かったり、時には兄弟がいる時もあって、今回は盗人の養子になっていた
文化祭の当番も、あったり、無かったり。
とにかく、本当のことが分からなかった。
そして、いつも文化祭の時、
溶けるあいつを引き止めようとして、
いつも失敗する。
泥田
泥田
泥田
少年
泥田
少年
僕の名前、知ってる?
泥田
何を…言ってるんだ?
泥田
泥田
あれ
何だっけ。こいつの名前。
泥田
嫌な汗が噴き出してくる
今まで、何回も繰り返してみて、こんなことは初めてだった。
少年
反応で分かったのか、
あいつは…笑った
少年
少年
泥田
泥田
あいつは滝夜叉姫の血を持つと言っていたが、
本当は、なんだ?
誰なんだ?
少年
_____________。
目が、見えなくなってきた
白色に飲み込まれていく視界に映る少年は
甘い幻想に、溶けていった
俺は、助けようとはしなかった
少年
そう、聞こえた気がした
なるかも
なるかも
なるかも
なるかも
なるかも
なるかも
なるかも