yuan
どこ行ったんだ、etoさんっ、
jpapaに励ましてもらって
俺はetoさんを追いかけた
とは言っても、
楽屋から出たとこまでしか、俺は知らないから、今どこに居るのかはわからない
俺にとって最も心当たりのある場所
思い出の深い場所を探しに来た
yuan
!
辺りを見渡すと、夕日に照らされて、オレンジ色の髪をなびかせた
yuan
etoさんっ!
eto
え、yuanくん......?
yuan
やっぱり、ここに居た......
eto
なんで、
yuan
2人で初めて出かけた時があったでしょ?
yuan
あれから1週間後くらいにね、
昔の夢を見たんだ
yuan
それで思い出したんだよ
yuan
ここは、俺とetoさんが
初めて出会った場所だよね
eto
!
eto
......私は、っ、
yuan
俺が小学5年生
etoさんが中学1年生だったから
yuan
今から約6年前
yuan
満月の夜にここで、
俺達はお別れした
eto
......
yuan
あの時の俺は、何にもわかんなかったけど、
yuan
きっとあの時、etoさんの持病が悪化したんだよね
yuan
そのせいで、
俺に会いに来る道のりが、
yuan
一緒に過ごす時間が、
苦しくなったんだよね、
yuan
俺に気づかれないように、隠すために笑って、無理するのが、辛くなったんだよね、
eto
なん、で、
eto
なんでそれを、yuanくんが、
yuan
思い出したその日、
聞きに行ったんだ
yuan
etoさんが入院してた病院に
yuan
そしたらさ、清水っていう先生が話してくれたんだよ
yuan
etoさんのこと、
eto
先生が......そっか、
eto
珍しいなぁ......、
今まで1度だって、私との約束を破ったこと無かったのに、
yuan
約、束?
eto
私の退院が決まった時、先生に言ったの
eto
「もしかしたらこの先、yuanって名前の子が来るかもしれない」
eto
「何かをきっかけに、私のことを聞きたくなって、先生に、この病院に、尋ねてくるかもしれないんだ」
eto
「だからね、先生
もしその時が来たら、何も、言わないでね」って
eto
「この病院で過ごす内で私が先生に言ったこと、話しちゃダメだよ?
これが、私の最後のお願い、先生との約束」って
etoさんは過去にした先生との約束を
少し辛そうに話してくれた
yuan
......
eto
なのに、そっか、
全部聞いたんだね、
eto
それなら、なんで聞くの、?
私のこと、
eto
知ってるなら、
わざわざ聞かなくても、
yuan
聞いてないよ
eto
え、?
yuan
確かに俺はあの病院で、etoさんの持病のことを聞いた
yuan
etoさんが、俺の知らない所で苦しんでた病気のこと
yuan
だけどetoさんの悩みは、気持ちは聞いてない
yuan
俺はetoさんから聞きたかったから、etoさんに話して欲しかったから、
eto
っ、
yuan
大丈夫、
eto
え、
yuan
無理に話してなんて言わないから、
yuan
きっと、辛いんだよね、
泣いちゃうくらいに、
yuan
だから、もし話してもいいなって思える時が来たら、ゆっくりでいいから話して欲しい
eto
......、
yuan
etoさんがよくなるまで、
待ってるから
eto
...ごめん、
yuan
謝らなくていいよ、大丈夫
eto
ごめんっ、
yuan
ううん、
俺の方こそごめん、
etoさんの気持ちを考えないで、
むしろ悪いのは俺の方だ
eto
ごめん、なさいっ、
yuan
大丈夫、大丈夫だから、
etoさんに、ごめんは似合わない
eto
!
eto
......あの日のことを、
思い出してくれて、
eto
待つって言ってくれて、
eto
私のことを、助けてくれて、
eto
...ありがとうっ、
yuan
......うん、それでいいんだよ
涙を流しながらだけど、
etoさんはいつもの笑顔で微笑んで、
「ありがとう」と言った
俺はこの輝く景色と、
初めて見るetoさんのこの表情を、