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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ R18⚠️ モブ×茈⚠️ 茈様受け⚠️ 花魁パロ
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7,茈月の初見世
吉原の夜は、ひときわ賑やかだった。
大門の内側では三味線の音が響き、笑い声が絶えない。
紫苑楼の格子に、その夜の主役は姿を現した。
茈月――かつての「紫藤いるま」。
紫の打掛を肩で払うように纏い、紅を差した唇をゆるやかに緩める。
その立ち姿だけで、往来の視線を引き寄せた。
ざわめきが起こり、格子の向こうで目が輝く。
茈月はそれを愉しむように、ゆっくりと腰を下ろした。
唇の端に浮かんだ笑みは挑発的であり、同時に妖艶だった。
最初に声を上げたのは、大店の若旦那風の男だった。
絹の羽織を羽織り、香を焚き染めた衣が匂い立つ。
呼ばれた茈月は、まるで舞台に上がる役者のように堂々と立ち上がる。
衣の裾が広がり、提灯の灯りを反射して艶やかに揺れた。
座敷。
屏風には花の絵、卓には高価な器が並べられている。
豪奢な場に、茈月はむしろ水を得た魚のように振る舞った。
茈月
自ら盃を手に取り、相手へと差し出す。
若旦那は笑い、盃を受け取った。
茈月
茈月は盃を傾け、酒を喉へ流し込む。
白粉の下で紅潮する頬、潤んだ瞳。
そのすべてが、計算されたように艶めいていた。
やがて灯が落とされ、座敷に影が満ちる。
若旦那の手が伸び、打掛の紐を解いた。
衣擦れの音が、芝居の幕が上がる合図のように響く。
茈月は拒まない。
むしろ自ら裾を払って見せる。
茈月
吐息はわざとらしく長く、耳に絡みつくほど甘い。
相手の視線を浴びながら、指先で自ら髪をかき上げた。
茈月
若旦那の囁きに、茈月は唇を歪めて応えた。
茈月
茈月
白い肌が露わになる。
触れる手が、舐めるように滑っていく。
茈月
茈月は声を抑えず、艶やかに響かせる。
その声に、相手の瞳が熱を帯びる。
座敷は次第に芝居の舞台と化し、観客のいない熱狂の中で、茈月は確かに輝いていた。
どれほど時が経ったか。
茈月
乱れた衣を纏い直しながら、茈月は大きく息を吐いた。
汗に濡れた額を拭い、余裕の笑みを浮かべる。
若旦那の言葉を背に、茈月は軽く扇を広げて一礼した。
その仕草すら、絵になるように。
裏通り。
六人が再び顔を合わせた。
蒼霞
こさめが呆れたように言うと、茈月は肩を揺らして笑った。
茈月
茈月
茈月
翠嵐
翠嵐
すちが鼻を鳴らす。
黈羽
みことがぽつりと呟くと、いるまは満足げに顎を上げた。
月明かりが紫苑楼を照らし、いるまの姿をさらに輝かせていた。
その影には、みんなたちとは違う確かな野心が揺らめいている。
──茈月の初見世は、華やかで、そして危うい幕開けとなった。
7・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡80
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