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この小説は四字熟語を元に 執筆されたものです
「一日千秋」
先輩に会わなくなってから今日で3日...いや、4日かな その1日1日が僕には重く感じて1日が千年のように。 毎日学校に向かう足が辛くて授業を受けてる時も憂鬱で 押しつぶされそうになる。
夕焼けの映える電車の座席で ゆらゆらと、ぼんやりと、思い出を思い出す
期末試験が近ずいてきた日の放課後 僕は勉強が追いついてない事を気にして図書館に向かった
ガラガラとドアを開けるとそこには 僕の大好きで、憧れで、密かに想いを寄せている相手と ばっちり目が合った
木村
金子
木村
木村
金子
木村
金子
金子
木村
金子
先輩は口角を上げてふっと笑った その少しの仕草でかっこいいと思ってしまう僕は本当に 助かりようが無い
少し時間が経って 僕が必死に問題集と睨めっこしていると ノートの端に先輩が手を伸ばした
何かを書いているように
先輩が書き終わりそこに目を移したところ
【少しは問題集じゃなくて俺見たら?】
ハッとして先輩の方を見て
木村
金子
金子
木村
木村
言ってしまった。 2年間心に抑えてきた気持ちを
金子
金子
金子
ととびきりかっこいい顔で笑う
ああ、そうだよ。 僕は先輩を愛しているよ
この事実にだけは嘘をつけない
木村
金子
なんて会話をしていると最終下校時刻を示す チャイムが流れた
...
寝ていたみたいだ 丁度耳に電車の呼びかけが入った ふいに何かが頬を伝う
なんで泣いてるんだろ
なんにも悲しいことなんてなかったはずなのに
そもそも、なんで今頃先輩の事を思い出したんだろう
ああ、そっか
今日は金子先輩のお参りに来たんだ
あの時、僕がしっかり先輩の話を聞いていたら。
その場に留まっていれば
こうなることは無かったんだろうな。
木村
金子
金子
木村
木村
金子
金子
金子
木村
金子
木村
木村
木村
金子
金子
木村
金子
木村
木村
木村
僕は先輩の声に被せるように叫んでは病室を出た
聞きたくない 聞きたくない 聞きたくない 聞きたくない!!!
絶対に信じない
先輩が死ぬかもとか、
木村
木村
木村
木村
この時の僕の顔は、 人目に晒すことが出来ない程ぐちゃぐちゃだったろう
金子
突然、後ろから大好きな声で名前を呼ばれた
木村
木村
木村
金子
金子
金子
木村
金子
【恋愛的に見て、愛していたよ。】
その時
ガシャンと音を立てて 空から何かが先輩の元に降ってきた
木村
俺が先輩の名前を呼び終わると共に 工事現場の鉄骨のような物体が
先輩に直撃した
僕は息すら出来なくて呆然とその場に倒れ込んだ 酷く濃く臭う鉄のような血の匂い むせ返るほどのその鉄の匂いに僕は嘔吐した
木村
木村
木村
木村
僕のせいだ 完全に
先輩の【愛してる】を初めに 僕の長い1日が始まった 一日がとてつもなく長い、千年のように感じる
先輩に会えなくなってからの日々が 一日千秋に感じられる。とても苦しい