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ゆうと…くらすのともだちしかおもいうかばん……なぜだ
オリキャラの名前の由来、めっちゃ分かりずらい気もするから気づいてくれたらうれぴーです
⚠️本格的にオリキャラが出始めます!
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リビングに差し込む日差しが心地よくてぼーっと座っていると元貴がココアを入れてくれた。
元貴
滉斗
涼架
テーブルを囲んで並ぶ、家族みたいな…ううん、大切な家族。
だからこそ守りたいし、巻き込みたくない。
今日も憂うつな学校が始まる。だけど頑張ろう。
学校に着くと、いつものように手紙が入っていた。
涼架
だけど、いつもより封筒が厚い。
もう何通目だろう。
同じ筆跡だけど、誰が書いているのか分からない。 分かるのは、どんどん内容がおかしくなっていってるという事。
トイレの個室に移動して、手紙を広げる事にした。
涼架
覚悟を決めて、手紙を開く。
涼架くんへ。 あの日、廊下で僕が怪我をしてふらふらしていたのを覚えていますか? 誰も声をかけてくれなかったのに、君だけが近づいてくれた。 「大丈夫?」って言って、助けてくれた。 あのとき渡してくれた、白地に青い縁のハンカチ。あれ、今でもぼくの枕元にあるよ。 あの時のまま洗ってない。毎晩、君の匂いを感じてる。 あれが“始まり”だったんだ。 君を見つけた瞬間、すべてがわかったんだ。 君が、運命の女神だって。 そういえば、まだ名前言ってなかったよね。 ぼくの名前は、希舟佑都(きふねゆうと)。 よろしくね。
涼架
視界が一瞬揺れ、心臓の音が頭の中で爆発するように響いた。
涼架
あの時、あの一瞬の親切が彼の中では「運命」に…?
意味が分からない、怖い、でも何より
気づかなかった自分が怖い。
ずっと近くに居たのに気づかなかった。 彼の目に、俺はずっと女神として映っていたなんて。
涼架
涼架
以前に入っていたのと同じ袋が奥に入っていた。 中を見ると、何かが滲んでいるティッシュが。 その不自然な重みが、それが何なのか想像するには十分だった。
涼架
封筒をトイレットペーパーでぐるぐる巻きにしてゴミ箱に捨てて、手を何回も洗った。
体育着が湿っていることがあった。汗のような、でも生臭い液体が乾いた跡。 使ってるハンカチに、知らない香りが移っている事もあった。
涼架
滉斗
涼架
気づかない間に教室に戻ってきてたみたい。
滉斗が心配そうに顔を覗き込んできて、元貴もじっと俺を見ていた。
2人は俺がなにか隠してることにはとっくに気づいてるけど俺が話すまで待っている。 でも俺は2人に言うことは出来ない。
言ったら、絶対に俺を守ろうとしてくれるから。 そんなことになったら、彼が何をするか分からない。
俺が傷つくのはいい。 だけど大切な元貴と滉斗が傷つけられるのだけは嫌だ。
だから、
滉斗
元貴
涼架
ひとりで隠す事にした。
やっと学校が終わって、先に校門で待ってる2人の所に早く行きたくて下駄箱を開けると中に手紙が入っていた。
涼架
封が甘かったのか、取り出すと同時に中身がバラバラと落ちてきた。
涼架
涼架
バラバラと落ちた写真は、俺が教室で笑いながら話してる姿と、元貴や滉斗と歩いてる時の写真で、 全て斜め後ろ、遠くから撮られたものばかりだった。
そしてまた、あのティッシュの入った透明な袋が。
『きみの肌に触れたい。声を聞きたい。 君は僕だけの女神様なんだよ。 これからは毎日、君に祈る。 愛しています。』
涼架
字が震えていて、文字の端が涙でにじんでいた。 その滲みが彼の涙だとすぐに分かるのが何より恐ろしい。
涼架
喉が詰まる。声が出ない。 目の奥が焼けるように熱いのに、泣けない。 怖くて、でも、誰にも言えなくて。
彼は、学校では普通の顔をして、大人しくしている。 先生にも、友達にも紛れて、涼しい顔で。 でも俺の近くを歩くとき、ロッカーを開けるとき、すれ違いざまに囁いてくる。
希舟
周囲には聞こえないような、小さな声。 でも俺にははっきり聞こえる。
希舟
背筋が冷たくなって、心臓の音だけが響く。
涼架
苦しい、
どうしてそんなに俺の事を…
元貴
涼架
急いで落ちてる写真をかき集めて見られないように背を向ける。
元貴
こっちに着く前に手紙をスクバの奥にぐしゃっと押し込んだ。
涼架
大丈夫
まだ、大丈夫…
でも心のどこかで、何かがすり減っていく感覚がする。
涼架