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今回も最高ッ!羅希瘂めっちゃ良い子…憂希ちゃんのご飯食べたい。最後の方絶対憂希ちゃん羅希瘂に恋してる((
シリアス系大好きだよぉ〜めちゃくちゃ楽しみっ。希々くんよぉ!君といっぱいおしゃべりしたいぜっ!(笑)
長かったので二つに分けます。ゆのちゃん可愛いなやっぱり。 後編の方結構シリアスになるので注意っす。 それでは!
みかん
みかん
みかん
みかん
みかん
やめてよ。
怖い。
寒いよ。
私の事は良いから。
違う。私、が居るから?
嫌だ。
嗚呼、家にも入れない。 どうしよう、寒い。 こんな、玄関の前で蹲って。毎日毎日。寒いよ。
助けて、誰か__
霊音憂希
陽だまりみたいな声の男の子。 寒さで赤くなった頬っぺたと、黄色い目。そして、染めているのだろうか__綺麗な金髪。
霊音憂希
男の子_羅希瘂_はにっこりと人好きのする笑顔を見せて、私に手を差し出した。
反射的に手を取り、立ち上がる。
音雷羅希瘂
霊音憂希
羅希瘂が告げると同時に、家の中からお母さんの罵声が飛んで来た。足がすくむ。
音雷羅希瘂
霊音憂希
目を伏せ、軽く頷く。 寒さで膝がキシキシ鳴る。
音雷羅希瘂
羅希瘂も、首の後ろに手を当てて、目を伏せた。
それは、そうだろう。 たったの小学三年生がどうこう出来る問題では、ないのだ。
音雷羅希瘂
羅希瘂は数秒黙して、何を思ったのか、自分のマフラーを取った。
音雷羅希瘂
言いながら、彼は私の首にそれを巻く。
霊音憂希
音雷羅希瘂
音雷羅希瘂
霊音憂希
少し悔しそうにした羅希瘂に、私がお礼を告げると、彼は少し驚いた顔をした。
音雷羅希瘂
音雷羅希瘂
そう言うとぴょん、と玄関前の階段を飛び降り、走り去ってしまった。
霊音憂希
人の体温が残るマフラーに顔を埋め、目元に迫り上がってくる熱いものを、無理矢理飲み込んだ。
それから大体三十分。午後六時半。やっと家の鍵が開く。
問い詰められるのが嫌で、羅希瘂から借りたマフラーはランドセルの中に入れた。
霊音憂希
お母さんもお父さんも、私に対しては優しい。
でも、本当に私に幸せになって欲しいなら、二人で仲良くして欲しいんだけどな。
何処か苦しい家の中。自分の部屋に行って、縫いぐるみをぎゅっとする。
霊音憂希
夕飯は何にしよう。 あったかいものがいいな。
もう一度一階に降りて、冷蔵庫を開ける。
にんじん、コンソメ、ブロッコリー。玄関にはじゃがいももあったな。
うん、ポトフにしよう。
書類整理をするお母さんと、テレビを見るお父さん。全く口をきかない二人を見遣り、食事の準備を始めた。
霊音憂希
笑顔は絶やさず。 声は明るく。 なるべく刺激しないように。
気を遣い続けて来た、今までずっと。きっとこれからも。
そう。そうしたら、その瞬間だけ、二人が仲良くなる。
霊音憂希
霊音憂希
私が繋ぎ役。 でも、逆に、私が居るから駄目なのかな。なんて思って。
でも、今日はほんの少しだけ、心が軽い。
羅希瘂君がくれたあったかさが、少しだけ私を助けてくれたんだと思う。
次の日の朝、五組の教室に行ってみた。マフラー返さなきゃだし。
羅希瘂君は男の子のお友達と話してる。
霊音憂希
机の近くまで行って、話の邪魔にならない様に紙袋に入れたマフラーを返す。
羅希瘂君は、あの笑顔でありがとう、と言ってくれた。
なんだかほっとする。
うん、一日、頑張ろう。
午後三時半、学校終業。 家に着いて、三時五十分。 塾がある日は五時五十分。 家の鍵は殆どの場合開いてないから、六時半まで玄関前で待つ。
毎日そんな感じ。
でも、最近は羅希瘂君が話し相手になってくれるから、寂しくない。
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
玄関前に二人で座って、今日あった事を話したり、お互い分からない勉強を教え合ったり(羅希瘂も頭が良い)。
でも今日は、少し気になってる事を聞いてみた。
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
乾いた笑みを浮かべる彼に、私は無意識に声を掛けていた。
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
霊音憂希
音雷羅希瘂
今日はもう遅かったから、明日からね、と約束してばいばいした。
霊音憂希
私は少しずつ、自分の心があったかくなって行くのを感じていた。
【後編へ続く】