『こ　っ　く　り　さ　ん』

⚠️ホラー系が苦手な方は今すぐ逃げて⚠️ シクフォニ 学パロ ※死ネタ・表現あり

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ🔔

今 みんなが話している｢あれ｣とは

最近 俺たちの学年で流行ってる遊び

〝こっくりさん〟

ジャンケン……ポンッ！！

職員室

多目的室

6人｢こっくりさん、こっくりさん おいでください｣

ｼｰｰｰﾝ…

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…(10円玉が移動する)

……｢す｣

｢る｣

｢め｣

ｽﾞﾙﾙﾙ…ｽﾞﾙﾙ……

なんて、他愛のない学生らしい質問や くだらない質問ばっかり聞いて遊んでた。

この流れはいつも通りな事。

だけどある日

事件は起こった。

LANの家の玄関

LANの部屋

<｢LAN〜。ご飯できたわよ〜｣

リビング

俺のうちは、母子家庭で母と2人で暮らしている

こうやって2人で食卓を並んで楽しむのが 俺の一日の楽しみでもある

母は明るい性格で、いつも俺の事を第1に考えてくれる

別に聞くつもりではなかった

純粋な疑問が、咄嗟に口に出た

先程まで満面の笑みを浮かべてた母の顔が

一気に暗くなる

リビングに少し重たい空気が過ぎる

嘘をついた。

母がいつもより怒鳴った声で、そう言った

普段あまり怒らない母が、 こんなに大声を出して怒鳴ったのは初めて見た

俺はその日から ｢こっくりさん｣に少し恐怖感を抱いた

翌日の放課後

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ🔔

昨日の夕飯の時の、母の真剣に訴える顔が いつまで経っても忘れられない

あんな顔、今まで見た事ない。

そうして無理矢理なつとみことに腕を引っ張られて

そのまま俺は｢こっくりさん｣に参加する事になった

6人｢こっくりさん、こっくりさん｣

｢おいでください｣

ｼｰｰﾝ…

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ(10円玉が移動する)

ｽﾞﾙﾙ…

｢は｣

｢い｣

ｽﾞﾙﾙﾙ…

｢は｣

…｢い｣

その時だった

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…

10円玉は、先程もよりも早いスピードで 五十音表の上をグルグルと回りだした

そうみんなで言ってる間も しばらくグルグルと10円玉が回り続ける

そう、なつが喋った後

10円玉は突然ある文字の上に動き始めた

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ……

そこで止まったのは

｢し｣

…「ね」

だんだん皆の表情が曇る

そう話してる間も、 また10円玉が五十音表の上をグルグルと回る

ｽﾞﾙﾙ…

ｽﾞﾙﾙ…

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…

｢つ｣

さっきまであんなに困惑してたなっちゃんが 突然、顔を下に向けて黙り始めた

みことが、そう励まそうとしたその時

なっちゃんは10円玉から指を離し、 教室のドアに向かって歩き出した

｢こっくりさん｣は

こっくりさんが鳥居に帰るまでは 10円玉から指を離してはいけないというルールがある

なっちゃんはずっと黙ってて こちらが何度も呼び止めても、止まる気配がない

そしてなっちゃんが ドアを開けようとした瞬間＿＿＿

意識がなくなったように 突然倒れたのだ。

みことが10円玉から指を離し なっちゃんの所に走り出した

倒れたなつの体を起こしたみことの手には

大量の血がついていた

大量出血による即死だった

ｽﾞﾙﾙﾙﾙ…

…｢つ｣

｢ぎ｣

｢は｣

… ｢お｣

｢ま｣

すると今度は

みことが自分の首を力強く締めだした

俺たちは何度もみことの名前を呼んだ

でもみことは、自分の手を止めず 首を思いっきり締め付ける

後に声を出さなくなり、意識を無くした

もうこの時の俺は、 完全なるパニック状態だった。

きっとその場にいた3人もそうだっただろう

みんな顔を真っ青にして、 こっくりさんに帰るよう唱えた

ｽﾞﾙﾙ…

｢どうぞお帰りください｣と 何度も4人で唱えているのに それを無視して、10円玉はずっと 50音表の周りをグルグルと回り続ける

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…

｢す｣

… ｢ち｣

ｽﾞﾙﾙﾙﾙ…

｢い｣

｢る｣

… ｢ま｣

するといるまは、10円玉から指を離し すちの元へ走り出した

突然いるまは勢いよくすちを押し倒して、 そのまますちの首を締め付けた

いるまの手を掴んで必死にもがくすち

いるまじゃない、知らない誰かの声

俺は何度もそう唱えた

声が枯れるほどの勢いで

すると

ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…

俺とこさめの指がついた10円玉が

鳥居に移動し、元に戻ったのだ

すると10円玉は動く様子もなくなったので

俺は指を外し 慌ててすちといるまの元へ走った

ｶﾞﾗﾗﾗﾗ(扉開)

俺がいるまとすちの元へ行った時には

2人とも意識がなく、死んでいた。

結局生き残ったのは、俺とこさめだけ

それ以来、この学校では｢こっくりさん｣が禁止となった

あの後こさめは、俺と2人の時もずっと

｢俺のせいでみんな死んだ｣ ｢ごめんなさい…ごめんなさい｣

と何度も言い続けるばかりで、会話にならなかった

翌日、こさめは自宅の部屋で首を吊って 亡くなってたところが見つかった

俺もあの後のことは、よく覚えていない。

今でも後悔してる

もしあの時俺が みんなに母が言ってた事を、伝えていたら

何か、違ったかもしれない と。

これは後から聞いた話だけど

俺の通ってる学校で昔、 飛び降り自殺をした女の子がいたそうだ

原因は〝いじめ〟

その子と｢こっくりさん｣が同一人物説なのかは 俺もよくわかんないけど

｢お前のせいだ｣

この言葉で何となくしっくり来た

いつまで経っても、この世界は 〝いじめ〟が無くならない

数年後＿＿

『お前のせいだ＿＿』

完。