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世冴 遥

今更ですけど

世冴 遥

宇美さんと理久さんは
何故ケイさんが敵だと
知っていたんですの?

伊縫 理久

昔、天人伝説について
書かれた本を
叔父さんから借りて
読んだことがあるんだ

伊縫 理久

そこにケイさんのことも
書いてあった

伊縫 宇美

理久ってばあの本
大好きだったもんね

伊縫 理久

その言葉そっくり
そのまま返すぞ宇美

ケイ

天人ってなんでも
わかるんだな

ケイ

ひょっとして俺の過去も
知ってるのか?

伊縫 宇美

いいえ、そこまでは
載っていなかったわ

ケイ

そうなのか……

黒山 亜随

過去に何かあったの?

ケイ

お、鋭いな

ケイ

聞くか?

二神 翠華

いい、めんどくさい

ケイ

あれは俺が幼い頃――

黑裂 槐

結局話すのかよ

潟 藍猫

まぁまぁ

多瑠斗 苺子

とりあえず聞こうよ

俺が幼い頃、 両親がこの世を去った。

原因は俺が持って帰ってきた 毒キノコ。

そのキノコは俺が採ったわけじゃ なくて、俺と仲良しだった人間が くれたんだ。

素直で疑うことを知らなかった 俺はまんまと騙された。

しかも問い詰めに行ったら 何食わぬ顔で言ったんだ。

「なんだ、生き延びたのか」って。

本当は俺達家族全員を 俺に持たせた毒キノコで 葬る予定だったらしい。

もう何も信じられなかった。

だから人間を信じることが できなくなった。

それで俺は、人間を 騙すようになった。

裏切ること、嘘をつくことが いつしか当たり前になった。

潟 藍猫

それはいくら
なんでも……

多瑠斗 苺子

かわいそう
過ぎるよぉ……

ケイ

おい、泣くことないだろ

黑裂 槐

酷い人間もいたもんだな

黒山 亜随

そりゃあ
人間不信にもなるよ

世冴 遥

同情しますわ

二神 翠華

その人間こらしめよう

ケイ

とっくにやったさ

ケイ

でも何も
変わらなかったよ

伊縫 宇美

それで、フジとは
いつ出会ったの?

ケイ

いつだったかな……

ケイ

確か雪解けの頃だった

伊縫 理久

悪しき力の封印が
解かれたのは?

後城 徳葉

同じ頃です

伊縫 宇美

今は夏頃だから、
半年近く苦しめられて
いたのね

八天人と和らぎの巫女

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