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フィン

はい、シュークリーム

マッシュ

しゅーくりーむ…?

フィン

ふわふわな生地の中にクリームがたっぷり入った子供達に人気なお菓子だよ

マッシュ

ほへぇー

フィン

クリームがこぼれるかもしれないから気をつけて食べてね!

マッシュ

うん、ありがとう

マッシュ

では…さっそく、いただきます

パクッと1口食べてみると ふわっとした生地と冷たく とろっとしたクリームが 口内をいっぱいにした

初めての食感にマッシュは目を 輝かせ1口、また1口と咀嚼していく

マッシュ

んむ……はっ

マッシュ

なくなっちゃった…

フィン

ふふ、そんなに慌てて食べなくても大丈夫だよ

フィン

誰も取らないし、まだあるからね

フィン

はい

マッシュ

わ、ありがとうフィンくん

再びシュークリームを差し出してきた 手から両手でシュークリームだけを 取り目の前まで持ってきて…止まる

マッシュ

フィン

…どうしたの?

じっ…とシュークリームを 見つめていたマッシュを不思議に思い フィンは声をかける

すると、マッシュは何を思ったのか シュークリームをパカッと 3等分に割った

心做しか嬉しそうなマッシュが フィンに割ったうちの一つの シュークリームを差し出す

マッシュ

はい、フィンくん

フィン

え?僕に?

マッシュ

うん

フィン

ありがとう!

マッシュ

レインくんにも、どぞ

レイン

…生憎(あいにく)俺は甘いもんは好きじゃ、

フィン

兄様、

レイン

滅多に怒ることがないフィンが 言葉を遮るように声を発し レインのことを横目でじろりと 睨むように見る

痛い視線がグサリとレインに 突き刺さり黙り込んだレインは 渋々マッシュから差し出された ものを受け取った

レイン

…大人になったな、フィン…

フィン

何のこと?

マッシュ

…??

レインが受け取ったあと パッと、顔を変えたフィンを見て レインはそう呟く、マッシュは そんな2人を不思議そうに眺めた

フィン

それでマッシュ君、なんでシュークリームを僕達に分けてくれたの?

マッシュ

えっとね、じいちゃんとご飯食べる時、わけ合いっこするんだ

マッシュ

そしたら…1人で食べる時よりももっとおいしくなってるから…

マッシュ

フィンくん達とも一緒にシュークリーム食べたら…もっと、おいしくなるかな、て

フィン

フィンの心にジーンと 暖かいものが染み込んだ

同時に、幼き頃兄と共に食料を 分け合った記憶が呼び起こされ フィンはレインを見る

すると、レインもフィンと 同じ気持ちだったのか視線が カチリと合い2人はふ、と微笑んだ

マッシュ

はわ、

マッシュ

あ、あのレインくんがわらってる…!

レイン

どの俺だよ…

フィン

あははっ!

マッシュの言葉にレインは 眉間に皺を寄せため息をつき その光景を見てフィンは口を開けて 大きく笑った

レイン

…”マッシュ”、

マッシュ

マッシュ

何ですか?レインくん?

一欠片のシュークリームを片手に レインはマッシュの 視線に合わせしゃがむ

レイン

…礼を言う

マッシュ

!!

レインの大きな手が マッシュの丸い頭の上を往復する

マッシュ

瞳孔を細めたマッシュは次第に ゆっくり目を閉じ頭を撫でる手を じっくりと感じていた…

シュークリームを食べ終えた頃 ふとフィンは窓の外を見て驚く

明るかった青空は夕焼けに 染っており、もう街中の街灯は 光を灯していた

そしてフィンは壁にかけられている 時計に視線を移した

フィン

もうこんな時間…?!

レイン

…ホントだな

フィン

マッシュ君、帰らなくて大丈夫?

フィン

おじいさんがいるんでしょ?

マッシュ

えーと、今は僕一人旅?してるから帰るところはないよ

マッシュ

実家はここから近い森の中だから、困った時はすぐに帰れるし

”ここから近い森”その言葉を聞いて レインの顔は暗くなる

レイン

…お前街の近くにある森に住んでんのか…?

マッシュ

うす

レイン

…その森は危険区域だ

マッシュ

え、そうなんですか

レイン

ああ、

レイン

森の奥には墓場があってな、夜になるとアンデットが出てくる

レイン

そんで…その森にはアンデットをも殺す怪物が住んでいるとされて、

マッシュ

あんでっと…?あのボロボロの服を着た顔色の悪い人達のことですか?

レイン

フィン

え?!マッシュ君アンデットに会ったの!!?

マッシュ

うん、僕が近づいちゃったら逃げて行っちゃうけど…アンデットって言うんだね

マッシュ

いやー、フィンくん達といたら新しいことをたくさん知れるからいいですな

うんうんと1人で頷くマッシュに レインは珍しく焦った声を上げる

レイン

待て待て待てっ!

マッシュ

レイン

…あのアンデット共が近づいたら逃げるだと…?

マッシュ

んー、逃げるというか…離れていくというか…

レイン

さほど変わんねぇだろっ!

机に両手をつき前のめりになり 叫ぶように言う

レイン

…お前、まさか…

レイン

…森の怪物か…?

マッシュ

…森のカイブツ?

レイン

…最近森の中に潜む猪やオークが活発的に動いてねぇ…そのことについて、何か知ってるか

マッシュ

猪やオーク…?

レインの言った名前を繰り返し 言いながらうーんと記憶を探る

マッシュ

…あー、あの大きい動物ですか

マッシュ

家の周りをうろつくことが多かったので殴りましたよ、グーパンで

マッシュ

そしたら見なくなりました

えっへん、というマッシュに フィンとレインの2人は頭を抱えた

フィン

オークを動物呼び…

レイン

…間違いねぇな

レイン

…コイツは───

マッシュ

ふぅ…それにしてもお腹いっぱいになりましたな

マッシュ

仕上げにこれを…

マッシュは懐を探り 赤黒い液体が入ったカップを取り出す

レイン

フィン

フィン

ま、マッシュくん…そ、れって…

レイン

血液か、?!

両手でカップを支えぐびぐびと 飲んでいるマッシュに 2人は恐る恐る聞く

マッシュ

ぷは、え、違いますよ

カップの飲み口から口を離した途端 マッシュの体から小さくなった時 のような煙が出てきて体を覆う

少年の姿に戻ったマッシュは 2人を見てドヤ顔をして言った

マッシュ

プロテイントマト味です

レイン

フィン

今、フィンとレインの 心の声は一致した

初めて聞いた…その味…

不器用な神覚者様と気づかない脳筋主人公

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プロテイントマト味、、、、?

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