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🩷第1話:完璧な人

教室の窓際、 春の風が少しだけ吹き込んだ。 ノートを閉じた瞬間、 隣から穏やかな声がする。

ナツキ

ねぇ、今日も頑張ってるね

紬(つむぎ)

え? うん、まぁ……

ナツキ

偉いよ。
紬はいつも努力してる

ナツキは、誰にでも優しい。 成績もよくて、先生からの信頼も厚い。 笑うたびに、空気が柔らかくなる。

——完璧な人

クラスの女子たちが「王子様」って呼ぶのもわかる

でも私は、少しだけその笑顔が怖かった

あの日、落としたハンカチを拾ってくれたとき。 ナツキは言った

ナツキ

これ、昨日の放課後、
校門の前で見つけたよ

紬(つむぎ)

(——校門の前?)

紬(つむぎ)

(昨日、私は誰にも見られないように走って帰ったのに)

紬(つむぎ)

ありがとう。でも、どうしてそれが私のって分かったの?

ナツキ

なんとなく。君の持ち物って、すぐわかるんだ

笑顔のまま言うその言葉に、 背中の奥が少しだけ冷たくなった。

放課後、カバンを開けたら、 ノートの隙間に知らない紙が挟まっていた。

『今日もかわいかった。 風で髪が揺れてたとこ、好き。』

筆跡は丁寧で、まるで日記みたい。 でも、宛先はなかった

私はその紙を握りしめて、 教室のドアを見た

——そこに、ナツキがいた。 微笑みながら、手を振っていた

ファム・ファタール

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