ころ💙
周りを見渡しても、ゴミひとつない部屋。
しっかり気合を入れて、彼が来るのを待った。
きっと、こんなに緊張してるのは僕だけだと思うけど。
やっぱり、好きな人には良く見てもらいたいじゃん?
ピンポーン
ころ💙
ころ💙
少し鼓動が早くなって、声が裏返る。
今日は、僕にとっての大事な日。
大好きな親友に、告白をする、馬鹿な日だ。
ガチャッ
ころ💙
さと💗
爽やかに笑う彼は、小さく手を振った。
僕も小さく手を振り返す。
僕が今日やろうとしていることは、本当に馬鹿な事だ。
自らこの関係を壊そうとしているのだから。
ころ💙
さと💗
すれ違いざまに、僕の頭を軽く撫でる。
その、優しくて大きい手が大好きだった。
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
ころ💙
そう言って、彼の背中を押した。
さと💗
ソファに座った彼は、僕に手招きをした。
手洗えよ、と文句言いながら、彼のもとへ行く。
さと💗
そう言いながら、僕を抱きしめる。
僕はそれに照れるけど、彼は特に照れたりしない。
こんなの、いつもの事だ。
だから、慣れてる。
今更、傷ついたりしない。
でも、決心は揺らいだ。
本当に、今日告白していいのか。
今言ったって、ごめん、の一言で終わるだけじゃないのか。
それなら、今のままがいいんじゃないか。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
歩く彼の後ろ姿を見ると、胸が苦しくなる。
そもそも、恋人がいるのかどうかを聞いてない。
それに、もしかしたら同性愛は苦手かもしれない。
考えれば考えるほど、今日は辞めた方がいいかも、と思えてくる。
ころ💙
ころ💙
分かってると思ってたんだ。
彼は僕が好きじゃないこと、分かってるつもりだった。
でも、違うんだ。
口では分かってると言いながら、本当は期待してた。
彼も僕が好きなんじゃないか。
好きだから『可愛い』と言ってくれるのではないか。
そんな、ありもしない妄想ばっかりして。
その結果、今日告白しようだなんて考えに至ってしまった。
どうせ振られるくせに、関われなくなることへの覚悟もしないまま。
さと💗
のんびりと歩きながら話しかけられる。
僕は、彼の顔が見れなかった。
ころ💙
さと💗
さと💗
そう言って、僕の顔をのぞき込む。
そーゆーとこが、ズルいんだって。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
ほらね?
全く意識されてない。
これが告白なんて、1ミリも考えてない顔してる。
告白、やっぱりしなくて良かったなぁ。
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
少し赤い顔で、僕を見つめる。
何が、嘘だというのだろう。
さと💗
さと💗
ころ💙
真っ直ぐな瞳を見て、本当の気持ちを言っているんだと分かった。
なら、僕達は、友達ですらなかったって言うの?
ころ💙
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
何これ。
僕は、本当に親友だと思ってたのに。
『そっか』とか、素っ気ない返事しないでよ。
ころ💙
ころ💙
さと💗
ゆっくり立ち上がって、僕の方を見た。
ころん、と名前を呼ばれる。
ころ💙
さと💗
へらりと笑った彼は、すぐに顔を歪めた。
そのまま、泣きそうな顔になる。
さと💗
震える声でそう言った後、何も言わずに部屋を出た。
しんと静まり返る部屋は、僅かに彼の香りを残している。
それが、余計に僕を苦しめた。
ころ💙
もう、彼は、いない。
春も、冬も、全部。
思い出を掘り起こそうとすると、君がいるんだ。
僕の隣で馬鹿みたいに笑っててさ。
きっと、僕も馬鹿みたいに笑ってたんだろうね。
誰が見ても、僕達は親友だったと思うよ。
でも、君は違ったんだね。
どんな気持ちで僕の隣にいたのかな。
もしかしたら、僕の気持ちがバレてたのかな。
気持ち悪いと思って、離れていったのかな。
もう、分かんないけどさ。
僕、馬鹿なんだ。
だから、あんな事があっても、まださとみくんの事大好きだし。
今すぐ帰ってきて、とか考えちゃうんだ。
本当に、どうしようもない奴なの。
ねぇ、また、『馬鹿だなぁ』って笑ってよ。
その手で、僕の頭を撫でて、抱きしめて。
それ以外、何もいらないから。
ころ💙
目を擦りながら、周りを見渡す。
なんで、僕はベッドに寝てるんだ…?
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
そう言って笑う彼に、僕は抱きついた。
彼が、ここに居る。
僕の名前を呼んで、笑ってくれる。
それがとても嬉しいはずなのに、何かが違う気がした。
それが何なのかは分からないけど、違和感がある。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
彼の笑顔を見ると、嬉しくなる。
でも、何だか苦しい。
この人は誰だろうって思っちゃう。
…あぁ、そういう事か。
これは、夢だ。
さとみくんが僕のそばにいて、名前呼んで、笑ってくれる。
そんな、都合のいい夢を見ているだけなんだ。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ほらね。
こんな事言ったって、辛くなるだけって分かってたのに。
ころ💙
さと💗
ころ💙
彼の顔がだんだん近づいてきて、そのままキスをした。
でも、寂しさは消えない。
きっと、この後何をしたって、僕は自分を傷つけるだけなんだ。
僕が欲しい温もりは、これじゃないから。
ころ💙
大きく伸びをしながら、周りを見る。
さっきと同じ景色。
でも、頭が痛くて目が腫れぼったいから、現実なのだろうと察する。
……え?
ころ💙
そんなわけが無い。
僕は、リビングにいたはず。
夢の中で寝室にいるのは分かるけど、なんで目が覚めた後も寝室にいるの?
ころ💙
さと💗
ころ💙
少し気まづそうな顔をして、離れた場所に立っていた。
さとみくんだ、と涙声で呟く。
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
ころ💙
さと💗
さと💗
……確かに。
さと💗
さと💗
そう言った彼は、ゆっくり歩いてこちらに来た。
そして、僕と同じ目線になるようにしゃがみこむ。
さと💗
さと💗
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
さと💗
僕の肩に両手を置いたまま、下を向いてため息をついた。
そ、そんなにアタックされてたっけ。
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
そう言って、彼に抱きついた。
ギューッと抱きしめた後、さとみくんの顔を見ると、真っ赤だった。
ころ💙
さと💗
そう言って、今度は僕を抱きしめる。
そして、僕の頭を撫でてから離れた。
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
不貞腐れるように呟いた彼に、とても驚いた。
あれ、僕好きって言ってなかったっけ?
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
そう言って笑いかけると、さとみくんは僕の手を引いて部屋を出た。
とても切羽詰まった様子の彼に、僕は何も言えなかった。
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
ころ💙
さと💗
さと💗
目をカッと見開いて、僕に訴えてきた。
さとみくんって、こんなに馬鹿だったっけ…?
ころ💙
さと💗
さと💗
なんか、すごい溺愛?されてる。
そこで、僕はあることを思いついて、さとみくんの近くに行った。
さと💗
ころ💙
上目遣いで、首を傾げてみる。
あざとすぎる仕草だけど、可愛いのがコレしか思いつかなかった。
さと💗
そう言いながら、ゆっくり僕に近づいてくる。
いや、待ってくれ。
僕はもっと、ちゅ、みたいな軽いのをイメージしてたんだけど…
さとみくんのこの感じ、絶対深い方してくるよね?
ころ💙
さと💗
そう言って、笑いながら壁ドンしてきた。
コイツ、慣れてんなぁ…
ころ💙
さと💗
軽く僕の顎を上げて、見つめてくる。
そして、そのままキスをした。
1秒、2秒、3秒、と時間が経っていく。
でも、いつまで経っても口は離れない。
ころ💙
ゆっくりと舌が入ってきて、僕は必死に抵抗する。
でも、さとみくんは涼しい顔でキスをしていた。
さと💗
ころ💙
さと💗
ころ💙
さと💗
そう言って、僕の頬にキスをする。
僕も、さとみくんの頬にキスをすると、可愛いね、と耳元で呟かれた。
ちょっと溺愛されすぎている僕と、カッコよすぎるさとみくん。
周りから見たらただのバカップルなのかもしれないけど、別にそれでも構わない。
だって、こんなにも幸せだって思えるのだから。
のの ❀
のの ❀
のの ❀
のの ❀
コメント
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神回キタァーーかみさまぁーー!! うっきゃー!!
ぎたゎぁゃあまああああああ!!!!好き好き好き好き好き
フグマ&フォロー失礼します!!