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盲目なミルクティー

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盲目なミルクティー

3 - 第3話 おはなしの時間。

♥

18

2025年02月13日

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ザワザワ

今日は街に出ている

フィミアドール

えぇ、ありがとう。

右手にはサラの手があり

エスコートしてくれている

サラ

お嬢様

サラ

本屋に到着いたしました。

サラ

段差があるのでお気をつけください。

フィミアドール

もう何回来ていると思っているの

𓏲𓇢𓂅

木と微かに香る紙のリグニン

本屋に入ったみたいだ

サラ

お探しのものはございますか?

フィミアドール

今日は
【シウの異世界冒険譚13弾】

フィミアドール

それとまた何か新しい読み切りの本が欲しいわ。

サラ

ではまず冒険譚の方から探しましょうか。

フィミアドール

えぇ。

このお店は「𝕸𝖔𝖔𝖓」というお店で

沢山の本を取り扱っている

昔から私のお気に入りの本屋さん

フィミアドール

(私は点字専用の本を探そう)

フィミアドール

…………

フィミアドール

……

フィミアドール

フィミアドール

…これ、いいかも。

サラ

いい買い物ができて良かったですね。

フィミアドール

えぇ、ありがとうサラ。

サラ

勿体ないお言葉です。

子供達

あ、フィミア様だ〜!!

子供達

フィミア様〜!!

スッ

フィミアドール

あら、御機嫌よう。

子供達

ご、ごきげんよう…!!

子供達

ねぇねぇフィミア様〜

子供達

きょうもおはなしきかせて!!

サラ

お嬢様…

フィミアドール

いいわよ

フィミアドール

じゃぁいつもの場所に連れて行ってくれる?

子供達

はぁ〜い!!

フィミアドール

皆の安全をくれぐれも、ね?

サラ

はい、かしこまりました。

子供達

きょうはたたかうかっこいいやつがいい!!

子供達

え〜まえもそれだったじゃん

子供達

きょうはおうじさまとおひめさまのおはなしがいい〜!!

ザワザワ

フィミアドール

じゃぁ今日は魔法使いのおはなしにしようか。

子供達

まほうつかい?

フィミアドール

そう、

昔昔 あるところに 凄く強い魔法使いがいました。

その魔法使いは村の皆を助けるため 沢山の魔法で皆を助けました。

でも、その分 大量の魔力を消費しなければなりません。

ですが魔法使いは 皆に好かれたいという一心で 魔法を使い続けました。

皆を助け始めて6年後___。 魔法使いは魔力消費の限界がきました。

これ以上一度に多く使ってしまったら 消えてしまうかもしれない、と

魔法使いはそれを村人達に伝えると 激怒しました。

「これからの商売はどうしてくれる?!」 「私の家はどうなるの?!」

皆は自分の幸せしか 望んでいなかったのです。

魔法使いは仕方なく いつものように 一気に魔法を放ってしまいました。

それから魔法使いは 静かに倒れ 静かに塵となり 森の葉と共に消えていきました。

子供達

えぇ〜!!

子供達

まほうつかいさん、かわいそう…

子供達

むらびとたち、さいてー!!

フィミアドール

皆は村人さんの立場だったらどうしてた?

子供達

わたしだったら、
むりしないでね。っていう!!

子供達

おれだったらいつもありがとうっていう!!

フィミアドール

じゃぁ、魔法使いさんの立場
だったらどうしてた?

子供達

…ぼくは、むりしてつかいたくない……

子供達

わたしも、きえちゃいたくない…

フィミアドール

だけど、魔法使いさんは
村人さん達の幸せを願った。

子供達

どうして?

子供達

あんなにひどいのに!!

フィミアドール

それでも好かれたかったんだろうね。

フィミアドール

魔法使いさんは孤独だったのかも。

子供達

……

フィミアドール

このおはなしを通して

フィミアドール

私が伝えたいことが分かった?

子供達

……?

フィミアドール

無理強いはしちゃいけないってこと

子供達

……。

フィミアドール

さっき君たちは戦うものか王子様とお姫様か

フィミアドール

それで喧嘩してたでしょ?

フィミアドール

だからたまには無理強いせず

フィミアドール

相手の意見もちゃんと聞くこと…いい?

フィミアドール

分かった人〜!

子供達

はぁーい!!

フィミアドール

よろしい

フィミアドール

じゃぁ、私はこれでね。

フィミアドール

またね。

子供達

うん、ありがとう、フィミア様〜!!

子供達

またね〜!!

フィミアドール

(手を振り返す)

サラ

…お嬢様って子供好きなんですか?

フィミアドール

うーん…目が効かない分

フィミアドール

言葉を交わすのが好きなだけよ。

フィミアドール

子供は沢山話してくれる、
だから好きなのかもね。

サラ

目が効かないと不自由ですか?

フィミアドール

それはそうよ…だからサラと
お話している時、好きよ。

サラ

……ありがとうございます。

フィミアドール

こちらこそね、いつもありがとう。

サラ

……はい。

フィミアドール

だけど、恋愛小説を無理強いしちゃダメよ?

サラ

…心に留めておきます。

フィミアドール

ふふっ。

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