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rara🎼
nmmn注意⚠️ 緑様虐められ注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️
rara🎼
rara🎼
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保健室のベッドで目覚めた翌朝、すちはまだ、学校へ来ることが少し怖かった。
けれど昨日、らんの言葉に頷いた自分を、何故か裏切りたく無かった。
だから足を引きずるようにして、後者の裏手を通り、誰とも目を合わせないまま、保健室の扉をそっと開けた。
らん
中にいたらんが、昨日と同じように柔らかな声で迎えてくれる。
白衣の袖をまくって、湯沸かしポットに手をかけながら、どこか家庭のような温もりを持っていた。
らん
らん
保健室の隅には、小さな学習スペースが用意されていた。
折りたたみ式の机と椅子、ホワイトボードと数冊の教科書。
その前に、すでに誰かが立っていた。
いるま
いるま
濃いめの紫髪を軽く撫で上げて、ニッと笑ったのは社会教師・紫藤いるまだった。
今日の担当は社会。
すちの時間割に合わせた、現代社会の特別講義だった。
いるま
いるま
すち
いるま
いるま
いるま
いるまの声は明るく、それでいて真剣だった。
すちはまだ視線を合わせられなかったけど、教科書を開いてノートに文字を写すことだけは、何とかできた。
いるま
いるま
いるま
いるま
すち
いるま
いるま
褒められているのか、責められているのか分からない。
けれど、何故かその言葉が胸の奥に静かに染みた。
チャイムがなるまで、いるまは一つ一つの用語を丁寧に説明し、すちのノートを何度も覗き込んでくれた。
“義務教育”と“高校教育”の違い、公共の福祉、社会的マイノリティ。
ただの試験対策じゃない、現実と結びついた授業。
いるま
いるま
そう言って、いるまが退室すると、代わりに保健室のドアがトントンと控えめにノックされた。
こさめ
こさめ
元気な声と共に入ってきたのは、数学教師・雨乃こさめだった。
白いシャツに黒のカーディガンという、シンプルで整った服装。
けれど、そのカーディガンの袖はダボダボで萌え袖になっていた。
グレーがかった水色っぽい髪が整えられていて、第一印象は“話しやすい教師”。
こさめ
こさめ
すち
こさめ
ホワイトボードに綺麗な放物線を描きながら、こさめはさらさらと数字を並べていく。
こさめ
こさめ
こさめ
すち
こさめ
こさめ
こさめ
こさめは黒のペンを手に取りながら、更なる問題を示した。
一見難しそうだったけれど、隣ですちのペースに合わせて進めてくれる。
こさめ
こさめ
自然と、一人称が“こさめ”に変わっていることに、すちは少しだけ笑いそうになった。
チャイムがなるまで、計算と式の展開が静かに続いた。
時間の経過とともに、心のどこかが“日常”を思い出す。
お昼休みになると、保健室に誰かがひょこっと顔を出した。
なつ
ドアを少しだけ開けて、国語教師の暇なつが覗き込んでいた。
フランクで飄々とした空気。
けれど、どこか優しさを含んでいる。
なつ
なつ
すち
なつ
なつ
なつ
なつ
なつはそう言って、教科書の一節を読んで聞かせてくれた。
誰かを責めることも、無理に前を向かせることもしない。
ただ、“読み取る力”をすちに与えてくれようとする。
なつ
なつ
なつ
その言葉に、すちはふと、自分が描いたスケッチブックを思い出していた。
すち
なつ
なつ
なつ
なつはそう言って、ぱちんと教科書を閉じた。
そして、放課後が近付くと、再びらんが戻ってきた。
らん
らん
すち
らん
らん
すち
らん
らん
らん
らん
すち
らんは照れたように笑いながら、湯呑にお茶を注ぎ足してくれた。
らん
らん
らん
らん
すち
すちは、机の上のノートを見つめながら、そっと頷いた。
もう逃げ出したいとは思わなかった。
この保健室が、自分にとって唯一の“場所”なのかもしれない。
まだ完全には信じられないけれど、たしかに、ここには“味方”がいる。
そんな予感が、すちの胸をほんの少しだけ温めた。
第2話・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡30
rara🎼
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