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rara🎼
nmmn注意⚠️ 緑様虐められ注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️
rara🎼
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rara🎼
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保健室での登校が始まり、三日目の朝。
すちはようやく「ここに来ること」が日常になりつつあるのを感じていた。
足取りはまだ重いけれど、逃げるような気持ちは少しだけ和らいだ。
教室のドアをくぐるのではなく、保健室の扉をそっと開く。
この小さな違いが、すちにとっては大きな意味を持っていた。
らん
らんがいつものようにお茶を淹れてきてくれて、すちが机につくと、間もなくドアがノックされた。
みこと
すち
聞き慣れないテンションに、思わず首を傾げる。
カラッとした笑顔と共に姿を現したのは__英語教師・黄瀬みことだった。
みこと
みこと
毛先がサーモンピンクの柔らかな金髪に、淡いブルーのシャツ。
明るすぎないけど、目を引く雰囲気。
すちが少し緊張していると、みことは英語の教科書を手にしながら、にこっと笑った。
みこと
みこと
みこと
すち
みこと
みこと
すちは考える。
静か、と言うだけでは言い表せない何か。
朝の保健室。
誰も責めず、急かさず、ただ見守ってくれる時間。
“うるさくない”というより、“落ち着ける”……そんな感じ。
すち
すち
みことの目がふわりと和らぐ。
みこと
みこと
みこと
みことは教科書の続きを読みながら、重要な単語に指を差していく。
みこと
みこと
みこと
すち
みこと
みこと
ふと、みことの声がすちの胸に刺さる。
この間、屋上で叫んだ「死にたかったのに」という言葉も、
本当は「助けて欲しかった」の裏返しだったのかもしれない。
チャイムが鳴るまで、みことの授業はずっと対話型だった。
すちに質問を投げかけ、彼の答えを丁寧に拾い、言葉の背景を一緒に探す。
みこと
みこと
みこと
そう言って、みことは優しく笑った。
その日の昼休み、らんはすちの横に座って、軽くお弁当をつついていた。
ラップに包まれたおにぎりを半分に割って、何気なく差し出してくれる。
らん
すち
らん
すち
らんはにこにこと笑いながら、うんうんと頷いた。
らん
らん
すち
らん
らん
らん
すち
すちは箸を止めたまま、みことのことを思い出す。
明るくて、優しくて、でもどこか“寂しさ”を知っている目だった。
午後は再び、こさめの数学。
今日は二次関数の応用問題。
xの値によって変わるグラフの変化や、最大値・最小値の求め方を、ホワイトボードで図解しながら説明してくれる。
こさめ
すち
こさめ
こさめ
こさめ
こさめの言葉には、曖昧さがなかった。
すちがわからない時は、もう一度別の言い方で教えてくれる。
グラフの意味、数式の背景__すべて“丸暗記”ではなく、“納得”をゴールにしている授業。
気づけば、時間はチャイムギリギリになっていた。
それでもこさめは最後まで式を解き切り、ノートの余白に「今日のまとめ」を丁寧に書き残してくれた。
こさめ
こさめ
すち
こさめ
こさめ
こさめは軽やかに手を振って、保健室を出ていった。
その背中を見送りながら、すちは少しだけ笑った。
放課後になっても、すちはまだ保健室にいた。
ベッドの上に寝転んで、天井を見上げる。
学校のどこかで聞こえる部活の音が、遠くの世界みたいだった。
“ここ”は静かで、でも空っぽじゃない。
授業、会話、優しさ、問いかけ__
少しずつ、自分が“生きている”っていう実感を取り戻していくようだった。
そして、すちは思った。
__俺、この場所に、ちゃんと居たい
まだ勇気は無い。
でも、“前みたいに消えたい”とも、もう思わなかった。
今日の授業で出てきた英語の言葉が、ふと胸に浮かんだ。
“I’m still here.”
まだここにいる。
まだ、終わっていない。
すちはそう思いながら、目を閉じた。
第3話・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡40
rara🎼
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