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青音

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青音

4 - 第三話

♥

667

2023年04月15日

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こんぱる

第三話です

!注意!

BL/nmmn/irxs様 です 青桃 ピアニストが前提のお話です R表現なし 2人とも大学生くらいの年齢設定 ご本人様には一切関係ありません です!苦手な方は閲覧をお控え下さい!

こんぱる

それではそれでは

数日後。 俺は未だにどうすれば良いのか分からず、ただ時間が過ぎていた

両親はお見舞いに来てくれるが、流石にずっとはいれない。

1人黄昏る時間が多くなった

…。

そんなときだった

ないこ…?

えっ…

いふさん…

ドアのそばに花束を持ったいふさんが立っていた

いつもとは違うラフな格好

ゆっくりとベッドに近づいてくる

良かった…生きててくれて

ぎゅ、と抱きしめられる

何で…

会う約束してた日あったやろ?

でも連絡取れへんくて

最寄りの駅まで迎えに来てくれるって言っとったから家の場所も分からんくって

心配なって、調べてようやく分かったと思ったら、病院にいるって…

…。

ごめん…。本当に。連絡も取らないで…。

俺何も考えられなくて…。

んーん。大丈夫

頭を撫でられる

ずっとここにいるの?

うん

外…一緒に散歩せぇへん?

いや…ここでいいよ

何もしたくないんだ…

…。

ピアノもできなくなったし…w

左側だけ手が出ていない病衣の袖を揺らす

何で笑ってんの…。

だって、俺にはもう何にも無いから…w

無理しなくて良えんやで…?

俺が支えるから

もう良いんだよ…。

ごめん…。1人にさせて

誰とも話したくない

特に、俺がお手伝いさんを殺してしまったようなものだから、 その原因になったいふさんに会うのは辛かった

いふさんは悪くない。 それはよく分かってる

でも、思い出してしまうから…。

ないこ…

ごめん…グスッ

あのさ、

連弾、せぇへん?

何言って…

もう一度ないこのピアノが聴きたい…

ないこの代わりに左側は俺が弾くから

無理だよ…もう

一緒に弾きたいんよ…ないこと

俺にはできない…。そんなの完璧な演奏じゃないから…

ごめん。もう出てって…

酷い事を言っている

憧れだった、大好きだった人

せっかく話しかけてくれた

友達になれた

全てが打ち砕かれていく

ないこ…

俺離れへんよ…。

やだっ…もうやだ…

大丈夫やから…

知ってんで…?金曜日、俺のために用意してくれとったんやろ…?その帰り道の事だったのも知っとる

ないこが今俺に会いたくないのも分かってる

じゃあっ…もう…

やから…。俺はずっと側にいたい

ないこを支えたい…。俺にはそれしかできないから…。

…。

そんな綺麗事、口だけなら誰でも言えるんだよ…

でも

それから本当に、毎日いふさんは病院へ来るようになった

言った通り俺から離れることは無かった

…。

2ヶ月ほど経った日

ないこ〜?林檎、食べる?

バスケットを持ったいふさんが部屋に入って来た

いらない…。

入院してからほとんど食べておらず、点滴を通して栄養を摂取せざるを得なくなる一歩手前まできていた

でも…病院のご飯もあんまり食べてへんのやろ?

ほら…これ。今も配膳されてるのに

食欲無いんだ…

でも…食べなさすぎても…

別にいいよ…。このまま死んでも

あかん!

ビクッ

何言っとるん…?!

だって楽しみなんか無い

そんな人生送ったって無駄だよ…

俺といる時間は楽しくない?

…!

会いに来たとき、一瞬だけ嬉しそうにするのは…演技なん?

最後の方は、ないこからも話してくれるのは何で?

帰るって言うと下を向くのは…何で?

っ…。

ないこにとっては俺は小さな存在で、楽しみの一つになんかならないかもしれへん

でも、小さな幸せにはなってると良いなって…ずっとそう願ってたんやけど…

いふさん…グスッ

もう自分を責めるのはやめや…。

ごめん…ごめん…グスッ

優しく抱きしめられる

ないこ…。

ホントはっ…怖いんだ…

うん。

ピアノなしの生活も…

いふさんがいない生活も…

大丈夫やから

俺は離れへんから

な?

やからないこもちゃんと生きて?

ちょっとでも、食べよ?

ん…グスッ

よしよし、と頭を撫でてくれる

何なら食べたい?このおひたしとか美味そうやん?

じゃあそれ食べ…

あれ、箸は?

ほら…あーん

え…

んっ

どう?

ゆっくりでええよ?

ん…グスッ

ほら、涙拭いて…

ん…

ねぇ、いふさん…

ん?どうしたん?

俺ね、来週退院するんだ…

え、じゃあお家帰れるん?

うん…

どうしたん…浮かないね

いふさんと会えなくなるから…

…。

大丈夫

会いにいくよ

必ず

うん…。

きっと来ない

同じ音楽の道を進む者として、いふさんはきっと声をかけてくれたんだ

今となっては共通点は無い

それにいふさんも大事な練習時間を削って来てくれている

もうそろそろ限界だろう

あんなにいふさんは俺のそばを離れないと言ってくれているのに、未だに信じることの出来ない自分が嫌いになりそうだ

ほな、また明日ね

うん…ありがと

ゆっくり休みな?

ん…。

バイバイと右手を振る

静まり返った病室

あと1週間でお別れなのか…

どこか怖くなる。

家族はいる

大切にしてくれて、愛を感じる家だ

でも、こうやって毎日会っていた友人のような存在が突然消えてしまうのは怖い

月…

今日は月が見えない

この前は左側がほんの小さく見えていたのに

きっと今日は新月だ

俺は真っ暗な空をただ見つめていた

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

やっぱきてくれた…✨ よかったぁぁ…( ; ; ) これから青桃はどうなっていくのか… 腐腐腐…見どころですね…_:(´ཀ`」 ∠): ((↑オタクが出てしまいましたすみません))

ユーザー

頭治ったぞ〜!心配ありがとう!(´▽`) 今回もいいお話でした!これからおもろくなるやろうなぁ(˶'ᵕ'˶)

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