俺たちは今日
新しい家族になる
つまり結婚するのだ
響鬼
(いよいよ今日か)
良依妃
響鬼
響鬼
良依妃
響鬼
いよいよだな
良依妃
ああ
そして今日は
俺たちが家族になるための
儀式が行われる
響鬼
そろそろ行くか
良依妃
そうだな
良依妃
きっとみんな待ってる
響鬼
俺は嬉しいよ
良依妃
え?
響鬼
だって、
今日お前と家族になれるんだ
響鬼
嬉しくてたまらない
良依妃
。。。
そうだな
良依妃
私も嬉しいよ
良依妃
まさか本当に
大好きなお前と
結婚できるなんて
響鬼
そうだな
響鬼
今日は思いっきり楽しもうな
良依妃
そうだな
良依妃
なあ、響鬼
響鬼
どうした?
良依妃
ずっと言えてなかったことが
あったんだ
響鬼
言えなかったこと?
良依妃
ああ
良依妃
私は小さい頃から
お前の近くにいた
響鬼
そうだったな
良依妃
お前は知っていたか
分からないが
良依妃
私はあの時から
お前のことが好きだった
良依妃
私は昔から自分の気持ちを
言葉にするのが苦手だった
良依妃
お前はそれが私なのだと
思っていだろう?
響鬼
そうだな
良依妃
でも、
お前に会う前は違ったんだ
響鬼
。。。
良依妃
私はその昔
良依妃
イタズラが好きだった
良依妃
暇になったら周りの人に
イタズラをしていた
良依妃
私の両親はここの王と妃だった
良依妃
そんなある時
父上からある話を聞いたんだ
良依妃
ここに魔物が
現れるようになったということ
良依妃
それに鬼が関わっている
という話を聞いたんだ
良依妃
私は今まで鬼の存在は知っていたが
あったことは無かった
良依妃
そんな時
私はちょうど暇をしていたから
良依妃
イタズラをすることにしたんだ
良依妃
したことは
良依妃
私は鬼がいると言われていた
鬼山に登ったんだ
良依妃
私はそこで父上から聞いていた
魔物と接触したんだ
良依妃
その時に助けてくれたのが
お前の父である鬼郷だった
良依妃
私は生まれて初めて見る
鬼にとても感動した
良依妃
私はあまり身体が丈夫な
方ではなかった
良依妃
私はそこで大きな傷をおったんだ
良依妃
それに気づいた鬼郷は
私を鬼の住処へと連れていったんだ
良依妃
そこでお前にも初めてあったんだ
良依妃
お前は覚えているか?
響鬼
そんなこともあった気がするな
良依妃
私はそこで初めてお前を見て
思った
良依妃
なんて綺麗な目なんだろうって
響鬼
綺麗な目?
良依妃
ああ
良依妃
私は見たことがない目だった
良依妃
お前の父親に助けられてから
私は両親に黙って鬼山に
行くようになった
良依妃
そんなある日私は見てしまったんだ
良依妃
魔物たちが鬼を
喰らっているところを
響鬼
。。。
良依妃
私はその時足がすくんで
動けなかった
良依妃
その時に魔物に
気づかれてしまった
良依妃
私は足がすけんでいたから
動けなかった
良依妃
そんな時に助けてくれたのが
お前だった
良依妃
お前は私に襲いかかってきた
魔物を倒してくれたんだ
良依妃
私はその日からお前に会いに
刻んへ行くようになった
良依妃
そして私たちは友達になったんだ
良依妃
私がいつものように
鬼山に遊びに行った日のことだった
良依妃
ある事件が起きたんだ
良依妃
その事件はこの世界を変える
大きな出来事だった
良依妃
私はいつものようにお前に
会いに来ていた
良依妃
いつものようにお前を探していたら
遠くから音が聞こえてきたんだ
良依妃
気になったから
音のする方に行ったんだ
良依妃
すると。。。
良依妃
あの魔物と鬼が戦をしていたんだ
良依妃
私はその中に鬼郷とお前が
いることに気づいた
良依妃
考えるよりも身体が動いていた
良依妃
私は争っているところに
割って入ったんだ
良依妃
そこで私はその争いにまきこまれ
大怪我をおった
良依妃
そんな私に気づく者はいなかった
良依妃
そう思っていたが
お前だけが気づいてくれたんだ
良依妃
お前は私を連れて
安全な場所に連れて行って
くれたんだ
良依妃
私はその時すごく怖かった
良依妃
でも私を抱えてくれたお前の
温もりがとても心地よいと思った
良依妃
私はそこで気を失った
良依妃
私が目を覚ますと
もうお前はいなかった
良依妃
私はお前が居なくなってから
涙が止まらなくなった
良依妃
なんでもっと早く
来なかったんだろう
良依妃
あそこでお前を止めていれば
良かったと
良依妃
そして私はお前を探しに外に出た
良依妃
外に出た私の目に
飛び込んできたのは
恐ろしい光景がった
良依妃
争いがあったことを
物語るようにたくさんの
死体が転がっていたんだ
良依妃
死体は鬼と魔物の物だった
良依妃
その中には子供や女の鬼が沢山いた
良依妃
私はその光景を見て
震えが止まらなくなった
良依妃
そしてあることが私の
脳裏を通りすぎた
良依妃
響鬼は無事なのか
良依妃
私は響鬼を探して山道を
歩いていた
良依妃
そんな時
近くで音がした
良依妃
私はびくつきながらも
音がする方へと歩みを進めた
良依妃
音がする方を見ると
一人の鬼が泣いていた
良依妃
私は気になって鬼の近くに行った
良依妃
その鬼はお前だった
良依妃
お前は私に気づくと
涙を拭って私の方を見て
響鬼
もう起き上がっていいのか
良依妃
と笑顔を浮かべて言ったんだ
良依妃
私は
良依妃
なぜ笑っている
良依妃
なぜ今一番苦しいはずなのに
笑顔でいるのかと気になった
良依妃
でも、私はそんなことを
聞くことは出来なかった
良依妃
お前はさっきのことがなかったように接してきた
良依妃
私はいつの間にか泣いていた
良依妃
そんな私に気づいなのか
お前は私を抱きしめた
響鬼
泣かなくていいんだよ
良依妃は泣かなくていいんだ
響鬼
俺はもう良依妃を悲しませるようなことはしない絶対に
お前のことは俺が守る
良依妃
って私を抱きしめながら
言ったんだ
良依妃
私はその言葉に内心
とても嬉しかった
良依妃
私はそこで気づいたんだ
良依妃
私はお前のことが
好きだったんだって
良依妃
私は大声で泣いた
良依妃
私が泣き止むまで
優しく頭を撫でてくれた
良依妃
私はその日家に帰ったあと
良依妃
両親に部屋に来るように言われた
良依妃
部屋に行くと両親から
説教を受けた
良依妃
両親は私が鬼山に行ったことに
気づいていた
良依妃
そして鬼山で争いに
巻き込まれたことも
良依妃
そして両親は私に
鬼山に行くことを禁止とした
良依妃
しかし私はお前に会えない日が
続いて日々が楽しくなくなった
良依妃
そんな私に気づいた兄が両親に黙っておくから行っておいでと言ってくれた
良依妃
私はその日兄に言われたように
夜に鬼山へと向かった
良依妃
夜は魔物が出やすいことは知っていたがどうしてもお前に会いたかった
良依妃
鬼山に着いた時にはすっかり
あたりは暗くなっていた
良依妃
私は夢中でお前を探した
良依妃
しばらくして開けたところに出た
良依妃
近くにあった岩の上に
鬼が座っているのを見つけた
良依妃
それが響鬼であるとわかった
良依妃
そして私は岩の近くへと走っていた
良依妃
そして岩の近くに来た時には
響鬼は私に気づいていた
良依妃
私は久しぶりに会った
響鬼を見て気持ちが
抑えられなくなった
良依妃
しかし私が響鬼に近づこうとすると
響鬼は私と距離を置いた
良依妃
私は気づくと足を止めていた
良依妃
そして響鬼は私に
響鬼
俺に近づくな
良依妃
と言った
良依妃
私は言われていることが
信じられなくて
問いかけていた
良依妃
なんで近づいては行けないの
響鬼
それは。。。
響鬼
俺が鬼だから
良依妃
響鬼は私に鬼だから
近づくなと言った
良依妃
私は響鬼にそう言われたことが
あまりにもショックで
泣き出していた
良依妃
響鬼はそんな私に
驚いて近づいてきた
良依妃
そしてたった一言
響鬼
ごめん
良依妃
と言って私を抱きしめた
良依妃
そして響鬼は姿を消した
良依妃
私はその日家に帰ってから
一人で泣いていた
良依妃
その次の日から私は
感情が抜け落ちた人形の
ようになっていた
良依妃
私は自分の部屋に閉じこもる
ことが増えていった
良依妃
私は部屋から出ることが
嫌になっていた
良依妃
ずっと好きだった響鬼に
遠ざけられてから
息をすることも嫌になっていた
良依妃
そんな私に気づいていた兄が
私の部屋に来ることが増えた
良依妃
そのことを知った両親は
私に条件を出した
良依妃
鬼山に行ってもいいが
しっかりと未来の妃となる
教育を受けるようにと言ってきた
良依妃
私はとても嬉しかった
良依妃
しか鬼山に行っても
響鬼には会えないと思っていた
良依妃
だから私は鬼山に行くことが
怖くてたまらなかった
良依妃
私はまた響鬼に近づくなと
言われるんじゃないか
良依妃
と怖くて怖くてたまらなかった
良依妃
でも、たとえ
響鬼が私を遠ざけても
私はもう諦めないと決めた
良依妃
そして私はもう一度響鬼に
会いに行った
良依妃
そして響鬼にあって私の思っていることを全て話した
良依妃
響鬼は
響鬼
悪かった
響鬼
お前をそこまで追い詰めてたこと
知らなかった
響鬼
本当にごめん
良依妃
ううん
良依妃
もういいの
良依妃
ありがとう
良依妃
そして私と響鬼はまた
友達に戻ったんだ
良依妃
そして先日お前から
プロボーズされた
良依妃
私はすごく嬉しかった
良依妃
ありがとう
響鬼
こちらこそありがとう
良依妃
え?
響鬼
俺がお前を突き放した時
俺は突き放すことで
お前を守っていたつもりだった
良依妃
。。。
響鬼
でも
逆にお前を気づつけていたんだ
響鬼
本当にごめん
良依妃
もういいよ
気にしてないから
良依妃
それより急がないとだな
良依妃
長く話しすぎてしまった
響鬼
そうだな
響鬼
急ぐか
良依妃
ああ
良依妃からの思い出話を
聞いて昔から俺のことが
好きだったことを知れた