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2件
❁ころんくんside❁
『着きました。開けてください』
というメッセージが届いたのは
約束の時間ぴったりだった
ドアを押し 隙間程度の空間を作る
すると
るぅとくんは その隙間から
ひょこっと顔を出し覗き込んできた
ニコッと可愛らしい笑顔を
僕に向ける
自然と頬が緩むのが自分でも分かる
会って早々
愛おしさに胸を締め付けられながら
中へと通す
ころん
るぅと
彼が家へ来るのは
これで何度目だろう
彼の後ろ姿は
すっかりこの部屋に馴染んでいる
迷わず僕の部屋へと進む彼に
声をかける
ころん
るぅと
るぅと
膨れる彼をよそに
キッチンへと向かう
棚を開けてから
ティーパックを切らしていたことに気づく
まぁ コーヒーでいいか
インスタントの粉を
マグカップに入れ
沸かしていたお湯を注ぐ
あっという間に出来上がったコーヒーを両手に
ドアの前に立つと
タイミングよく
るぅとくんがドアを開けてくれた
イスは作業用のゲームチェアしかないため
地べたに2人並んで座る
最近新調した水色のカーペットが温かい
木製のローテーブルの上に
さっき運んだマグカップが並んでいる
ころん
図らずも
少しはツンケンした言い方になってしまったが
何をしに来たのかは本当に謎である
るぅと
ころん
ころん
ころん
るぅと
ころん
お互い無言になり
こそばゆい時間が流れる
僕は疲れていない
と言ったら嘘になる
普段から大学と毎日投稿
放送と忙しい生活を送っているが
昨日はまた別である
僕とるぅとくんも所属するグループの企画で
24時間生放送をリレーで繋いでいく
というものがあった
合間に睡眠時間を設けていたが
出番が最初と最後に集中していて
あまり 緊張がほぐれなかったせいか
それなりに疲れがたまっている
るぅと
ころん
ころん
るぅと
ころん
ころん
るぅと
るぅと
ころん
るぅと
ころん
ころん
正直なところ
内容をあまり覚えていないのだ
緊張していたのもあるが
自分の枠以外は
準備やら 仮眠やらで忙しく
精一杯だった
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ころん
るぅと
『愛してるよゲーム』
それは隣の人に「愛してるよ」と囁き
照れたり笑ったりしたら
負けというゲームだ
本来
合コンなどで気のある男女がやるから
盛り上がるものであって
男2人がシラフでやるようなゲームではない
しかし
僕も実はその愛してるよゲームのことが
気になっていた
いくらゲームとはいえ
るぅとくんが僕じゃない人に
「愛してるよ」と言うのが
ひどく気に入らなかった
僕が彼に
彼が僕に囁くタイミングもあったが
それはそれで
小っ恥ずかしかったのは
覚えている
僕もいい大人である
あれがただのゲームであることは
分かっている
それでも
彼が他の奴に囁く愛が悲しくて
苛立たしかった
だから
それよって再び強く
認識してしまったのだ
僕がるぅとくんに恋をしていることを
彼に好きだと言いたい
彼に好きだと言ってほしい
僕の方が彼を好きなのに
彼だってきっと僕のことが好きなのに
…もしかして
るぅとくんも同じ気持ちなのだろうか
だとしたら
ころん
ころん
るぅと
るぅと
これは当たりだ
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ゲーム
この場を借りればるぅとくんに
気持ちを伝えることが出来る
でもそれは
ゲームという形により嘘になる
この気持ちは否定される
ころん
ころん
るぅと
もう 伝えてしまおう
僕がどれだけ君のことが好きなのかを
ころん
ころん
ころん
るぅと
ころん
ころん
るぅと
るぅと
ころん
正面に座る彼をじっと見つめる
恥ずかしくて
今にも消えてしまいたい
これはゲームじゃない
だから
笑っても 照れてもいい
だけど せめて信じてほしい
僕の気持ちが伝われば…
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ころん
そんなこと初めて言われた
いつも
ツンケンした言い方になってしまうのは
照れくさいから
ちゃんと素直になってみても
誰も信じてくれないと思っていた
るぅと
ころん
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ころん
ころん
るぅと
ころん
ころん
るぅと
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ころん
再び沈黙が訪れる
このくすぐったい空気は
嫌いじゃない
甘くて 切なくて そして幸せで
胸がぎゅっと苦しくなる
それらがむしろ心地良い
どちらともなく手を重ねる
ゆっくりと顔を上げる
自然とぶつかった視線に
ドキッとしながら微笑み合う
ころん
るぅと
ころん
るぅと
ころん
るぅと
ころん
るぅと
…これは もしかしなくても
ころん
るぅと
るぅと
ころん
るぅと
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
ころん
𐔌՞•̥ · •̥՞𐦯