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❁るぅとくんside❁
恋を自覚したのは
いつだっただろうか
この気持ちが芽生えたのは
なぜだろうか
こんなにも誰かを好きになれるとは
思っていなかった
初恋は幼稚園のときだった
典型的なパターンで
幼稚園の先生が
僕の初めての好きな人だ
今考えれば
物心もついていない小さな子供が
仕事として接してくれている お姉さんに
恋心を抱くなんて
結構ロマンチックだと思う
記憶がある訳では無いが
その時の気持ちは確かだったと思う
その後も好きな人はできた
隣の席になった同級生
僕のことを
初めて名前で呼んでくれた
近所のお姉さん
一緒の委員会で頑張ってた後輩
部活でフォローしてくれた先輩
人並みに恋はしてきた方だた思う
でもそれが実ったことは
1度もなかった
告白されたことはなかったし
僕から気持ちを伝えようとも
思わなかった
付き合えたところで
何をしたらいいか分からないし
そもそも
そこまで束縛したいと
思っていなかったのだ
遠くからでも
見守っていられればそれで十分
そう考えていたから
好きな子に彼氏が出来た時も
少しへこんで
立ち直りは早かった
高校に進学し
音楽に出会い
音楽と向き合うようになってからは
あまり人に
好意を抱くとこは無かった
魅力的に人に惹かれることはあっても
それは 一時的なもので
完全に恋になることはなかった
そんな時 彼に出会った
「彼」とは
歌い手として一緒に活動している
ころんという人だ
僕は
基本的に歌1本で活動しているが
ころちゃんは
動画サイトに
ゲーム実況動画を投稿していて
多方面から人気がある
実は
その彼と僕は現在進行形で
恋仲なのだ
ネットで知り合った仲だったが
実際に会って
お互いに お互いを知っていくうちに
惹かれあった
好きになったきっかけは
覚えていないが
気持ちを自覚するようになったのは
最近である
彼が
他の人と仲良くしているのを見たり
誰かが
僕の知らない彼の話をしているのを
聞いたりすると
胸がざわざわした
それが嫉妬という感情だと気ずき
友情が恋情に変わった
それから少しして
ころちゃんも僕に対して
同じ気持ちを抱いてることに
気づいた
いわゆる両片思いだ
そんなこそばゆい関係から
ちょっとしたことをきっかけに告白し
恋人という立場に昇格した
女の子とすら
付き合ったことのない僕が
女の子大好きなころちゃんと
付き合い初めて
約3ヶ月
僕らの関係は
未だにキス止まりの
清いものである
お互い健全な男子大学生である
性欲がない
なんてことが あるわけがない
僕だって一応
成人した立派な男だ
そういうことに興味だってあるし
実際にしたいとも思う
しかし現実はそう簡単ではない
したいという衝動のままに
行動すれば
それはもはや犯罪である
世の中には
相手の同意という言葉が存在する
文字通り
行為には相手が必要なわけで
その相手も
合意の上でなければ
お巡りさんに
手錠をかけられることになる
つまり
僕がころちゃんと行為に及ぶには
この下心を
彼に伝えなければならないのだ
僕はころちゃんと
愛の営みをしたいのだと
そんなこと言えるわけがなかった
ころちゃんは
どう思っているのだろうか
普段
あれだけ下ネタと
共存しているような人である
配信でも
性癖凸待ちとかやってるし
経験豊富なのは間違いないだろう
実は
これが不安を倍増させている
原因の1つである
僕は未だに未経験だし
その気が起これば
1人で アレコレ済ましてしまえばいい
けれど
女好きで実際モテる彼が
その気になった時
相手として選ぶのは
僕ではないかもしれない
1度そう思ってしまうと
不安はなかなか拭えないのだった
僕以外の人と…
そんなの嫌だ
ついこの間までは
一緒にいられるだけで
満足だったのに
少し幸せが手に入ると
どんどん欲張りになっていく
人間は自分勝手な生き物だ