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#こさめ
ことみ
553
合唱祭当日。
放送委員と生徒会は、合唱発表をするだけの生徒とは違って大忙しだった。
今回の生徒会が何故か一年しか居ないので、合唱祭を経験した者が居ないのも相まっていただろうか。
閲覧客の誘導を教師がしている様子を眺めながら後片付けを進めていた所、不意に同じ作業をしていた ないこ が走り出す。
ないこ
ないこ
何してんだか…と放置しようとしたがそうも言ってられない発言に慌ててそちらを見れば、何故か らん 以外の六奏家が ないこ に掴まっていた。
来るなって言ったのに……!!💢
ないこ
らん
何時来たのか…何時から居たのかは分からないけれど、こうして誘導を受けていたと言う事は絶対に見ていたのだろう。
ないこ
らん
ないこ
らん
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
生徒会長権限を振りかざせば、ないこ が慌てて持ち場に戻る。
嵐の様な一連に面々が固まっていたが教師からの誘導を受けて体育館を去って行った。
片付けを終えてHRも終え下校時間になる。
今日は生徒会の仕事は無し、と顧問から強制的に下校させられたが生徒会のほとんどの面子は教師に呼び出しを受け、ないこ と共に正門へと向かう。
ないこ
ないこ
らん
らん
正門を出た所。そこで女子が大量に屯って居る。
この時間に帰宅する事は早々無いけれど、生徒会室から正門の様子は見えるからこうした事は初めてである事は分かる。
心なしかきゃあきゃあと黄色い悲鳴が聞こえてきている気がするのは……気のせいでは無いだろう。
パンパン、と掌を叩けば、正門前が一斉にして静かになった。
らん
女子高生
一体何をしていたのか……。
正門を出て輪の中心になっている場所を見れば、見知った人物が五人居て頬を引き攣らせてしまったのは仕方ない。
らん
らん
女子高生
らん にお辞儀をして大半の生徒が帰っていくが、まぁ当然、輪の中心に居る人物の顔が良い事もあって引きさがりたくない女子たちも出て来る訳で…。
らん
女子高生
らん
女子高生
らん
らん
女子高生
らん
らん
らん
中々帰らずに居た四人の女子生徒が慌てた様子で走って帰路に付く。
そこまで脅すつもりは無かったけれど……まぁ良いか…。
らん
こさめ
守られる様にして四人の背後に居た水色髪の青年を引き寄せて背後に押しやり、そうして残った四人を見つめる。
らん
らん
いるま
らん
なつ
らん
すち
らん
みこと
みこと
らん
らん
きちんと帰宅する生徒たちの邪魔にならない様に端に寄っているが、こうして らん が怒っているため帰宅する生徒たちがチラチラとこちらを見て来るのは、まぁ仕方ない。
クラスメイト
らん
クラスメイト
らん
また明日ー!と同クラスの友達が帰っていく。
深々としたため息を吐いて兄四人を見れば、らん の背後を見てあわあわとしている様子。
なに…?と背後を見れば、こさめ の頬が伸びていた。
らん
ないこ
らん
ないこ
ないこ
ないこ
らん
ないこ
らん
ないこ
らん
ないこ
勢い良く深々と頭を下げる ないこ にため息を一つ零して軽めに頭を張っ叩いておく。
こさめ
らん
らん
こさめ
らん
こさめ
それは断じて無いだろう。
一先ずここでは人目が多いからとの理由で移動する事にし、六奏兄弟と生徒会の面々は歩き始めた。
辿り着いたのは学校近くの有料駐車場。
すち の大型ワゴンが停まっており、これに乗って桃桜高校に来ていた。
なつ
ないこ
なつ
ないこ
生徒会の面子なので何かしらやらかしたと言う訳では無いだろうけれど…。
ないこ
なつ
なつ
ないこ
これは何か深くは聞かない方が良い様な気がして、そうなんだ、と答えておくことにした。
すち
いるま
なつ
みこと
こさめ
自己紹介を終えて無言の らん をチラリと盗み見る。
キッチリと制服を着こなしていたが、学校から離れたからなのかネクタイを緩めてボタンを二つほど開けていた。
見えた真っ白の首筋に買い与えたネックレスが無い様子を見て ないこ に視線を戻す。
なつ
先程の女子生徒たちとのやり取り。
らん が声を掛けただけで顔面蒼白とまでは行かないけれど慌てた様子で女子生徒たちは帰宅していた。
しかも、残った四人の女子生徒たちには何かをコソっと伝えれば速攻で諦めて帰宅したのだ。
ないこ
なつ
ないこ
ないこ
らん
ないこ
ないこ
らん に聞こえない様に ないこ がボソリとそんな事を呟く。
と言う事は、らん に自覚が無いだけでほぼ全校生徒はその認識と言う事で良いのだろう。
教師から聞いた話では確かに病弱な面はあるものの、成績優秀、運動神経が抜群で、生徒からも教師からも信頼されていると聞く。
ないこ
らん
ないこ
らん
らん
なつ
すち
すち
ないこ
しれっと ないこ と共に帰宅しようとした らん の腕を掴んで すち の車に乗り込ませる。
ないこ は いるま と みこと に車に押し込められ、すち が料金を支払って乗り込み先ずは ないこ の道案内の元、家に送り届ける事になった。
なつ
なつ
ないこ
ないこ
なつ
なつ
ないこ
桃桜高校が校則ゆるゆるでアクセおkならば、らん がネックレスをしていない理由が丸で分からない。
気に入らなかったんだろうか…?
まぁ……あの時ボツリと呟いた言葉的に、気に入ったとか気に入らなかったとか言う理由などでは無いだろう。
「好きな子にでもあげたら良いのに」…ねぇ……。
ないこ の家はいつも使う駅から らん の家とは反対側の場所にある事は知っている。
いつも駅で分かれているから。
ないこ を送り届け、そのまま家に帰宅。
少し前にもあった様に洗面所はパンクしたものの全員手洗いうがいを済ませて、らん は なつ に腕を引かれて らん の自室に来ていた。
ベッドに座らされ、目の前に なつ が立つ。
らん
なつ
らん
そう言えば外していた事を思い出して、スッと襟元を掴んで首元を隠す。
だがそれが気にくわなかったのか、既にバレていた様で なつ に両腕を掴まれてベッドに押し倒される。
なつ
なつ
らん
そもそもとしてアクセサリーを付ける習慣が無いのだから、風呂に入る前に外してそのまま。
付けていたのは買って貰ってから二日とかくらいだっただろうか…。
素材によっては錆びると聞いたので、風呂に入る前に取ってそのままだっただけ。
らん
らん
それだけが理由と言う訳でもない。
せっかく貰ったのに、何だかモヤモヤしてしまって嫌だったからと言うのもある。
なつ が静かに らん の上から退いた。
起き上がって見れば らん のスクバを勝手に漁ってネックレスを片手に戻って来る。
なつ
らん
なつ
らん
らん
首元にあるのは落ち着かない。
それならば、あまり見えない位置に付ければ問題無いだろう。
なつ
なつ
らん
なつ
らん
嘘だ……。ガヤガヤと煩い中でほんの小さく零した言葉。
追及されなかったから聞こえていなかったと思っていたが、それが聞こえていたと言うのだろう。
地獄耳か…?
なつ
なつ
らん
なつ
なつ
らん
なつ
なつ
らん
するり、と腹を撫でさすられる。
愛されるなら、俺を見てくれるなら、どんな関係性でも良かったんだろうか…?
例え歪んでいたとしても、こうして俺を見てくれるのなら…。
なつ
なつ
らん
なつ の馬鹿。
…でも、馬鹿なのは らん も同じかもしれない。
そんな言葉で満たされてしまうんだから。
なつ に背を向ければ、首筋を撫でられてネックレスのペンダントが肌に触れる。
なつ の体温が移った様でほんのりと温かい。
チュ、と項にキスをされ、なつ が離れたのが気配で分かった。
らん
なつ
振り返って見上げて名を呼べば、それだけで何か分かった様子で直ぐに唇を唇で塞がれた。
唇同士が触れ合うだけのキスも気持ちが良い。
数秒ソレを堪能してほぼ同時に唇を開いて舌を絡め合う。
所で、コンコンとノックが響いた。
らん
すち
扉越しに聞こえて来たのは すち の声。
全員部屋にやってくることがあるから何となく分かっているが、みこと と こさめ は足音を立てる。それ以外は足音を立てない。そうして、全員ノックはする。更に扉の前で事前に声を掛けるのは こさめ だけ。
こんな所を見せられる様な奴はこの家には居らず、だと言うのに なつ は気にした様子もないままに らん をベッドに押し倒して唇を貪って来る。
すち
らん
漸く唇が離れて息を吸いこみ、声を掛けようとしたところで口内に なつ の指が突っ込まれた。
なつ
すち
すち
すち
なつ
容赦なく なつ の指は らん の口内を犯してくる。
だと言うのにこちらに返答を求めて来るのは可笑しい。
殴ろうにも力は出なくて、代わりにコクコクと首を縦に振れば、興奮した表情でニヤっと笑った。
なつ
なつ
すち
すち
なつ
扉に向けてそう声を掛ける。すち は足音を立てないから去ったのか分からない。
らん
突然口内から好き勝手に動かされていた なつ の指が抜かれる。
なつ
そんな事を呟きながら、唾液でベタベタの指先を舐める姿にカァっと顔が赤くなった。
なつ
らん
なつ
覆いかぶさって来た なつ に速攻で唇を塞がれ、舌を差し出せばじゅうと吸われて腰が重たくなる。
あぁ……本当に気持ちが良い……。
コメント
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お疲れ様です、第15話読了しました! 合唱祭の舞台裏、ないこの突撃かららんの生徒会長権限炸裂まで、テンポ良くてグイグイ読めました。兄たちが揃って登場した時は「来るなと言ったのに…!💢」のツッコミが笑えたけど、なつとのネックレス回収シーンから一転、あのベッド上の空気…。好きな子にあげればいいのに、の一言が彼の中でどう響いているのか、伏線っぽくて気になります。 兄弟の距離感も絶妙で、すちの「暇ちゃんの部屋でお願いね?」のクールな釘刺しにニヤリとしました。次が楽しみです!