テラーノベル
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雨が降っていた。
冷たくて、悲しい雨
その雨は、誰かを濡らし
誰かをゆっくり壊していく。
空っぽの私も、ゆっくり壊されていく。
壊れたくない。
自分を見失いそうになる。
自分を見失いたくない。
無我夢中に走り、
見つけた。
そこは、
私を壊していく場所じゃなくて、
なにかを慰めるような、優しい雨。
心に引っかかったものを、洗い流していく。
空っぽの私を、満たしていく。
本棚があった。
ふと、一冊の本を手にとる。
綺麗な青空が広がる表紙。
「start.」
手書き風の文字。
吸い込まれそうなくらい鮮やかな世界観。
風が吹いていた。
長い髪を揺らした。
雨は止んでいた。
コメント
11件

わああああ…やっぱり素敵✨ 雫空ちゃん、改めて宜しくね!(*^^*)

素敵すぎる…涼しい〜〜 このじめじめした梅雨の時期、川が流れてるくらい当然のように自然に心に涼しい風が入り込んでるみたいだよ……!!✨✨(に多いな) これからよろしくね…!!
見失う、走る、見つける、 ひとつひとつの言葉は短いのに、 駆け抜けるような雫空さんの表現は 高くて澄んだ空を見上げているような 気持ちになります…! 私とはまた違った雨の世界観で とても素敵です…!🌧✨ 雫空さんのお話、 とても楽しみにしています🥰