〜ギルド内にて〜
受付嬢
えぇっ!?貴方みたいなちっちゃい子供が勇者!?
シオン・ハナニラ
あっ…はい。お恥ずかしながら…
受付嬢
そうは見えませんが…分かりました。冒険者登録ですね。
シオン・ハナニラ
はい、お願いします…
受付嬢
冒険者登録には16Gかかりますが…
シオン・ハナニラ
えっ…
受付嬢にそう言われ、ハナニラがGと書かれた王から貰った袋をひっくり返す
受付嬢
ひぃ、ふう、みぃ…
受付嬢
1G足りませんね…
シオン・ハナニラ
そんなぁ…
明らかに機嫌を落とし、とぼとぼと帰ろうとしていたら受付嬢が声をかける
受付嬢
あの、魔物の素材は冒険者登録していなくても買い取り出来ますよ。
するとハナニラが驚いた様子で
シオン・ハナニラ
えっ、そうなんですか!?
受付嬢
そうなんです。
受付嬢がクスッと笑い、そう言う
シオン・ハナニラ
じゃあ…ちょっと待っててください!
シオン・ハナニラ
魔物、倒しに行ってきます、!
いつも気弱なハナニラが少し自信がついたかのように、ハッキリとそう言い
それに対し、受付嬢がクスッと笑い
受付嬢
えぇ、お気を付けて、
シオン・ハナニラ
とは言ったものの…私、魔法も剣も使えないですし…
何を隠そう、ハナニラは武器適正がとんでもなく少ないのである
シオン・ハナニラ
適正があったのは弓だけ…弓なんかで大丈夫なんでしょうか、
すると、液体状の水色の物体がハナニラに近づいてきて
シオン・ハナニラ
わわっ!スライム…
シオン・ハナニラ
スライムって飛び道具効きますっけ…
シオン・ハナニラ
まぁ、物は試しでやってみますか…!
すると、ハナニラが弓を引き、スライムに狙いを定め、
射抜く
魔物
ピギャッ
すると、そこにいたスライムが悲鳴を上げ、サラサラと砂のように消えていく
シオン・ハナニラ
あっ…スライムって…素材無いんですね、
少し気落ちした様子でハナニラがそう呟き、魔物退治をして、毛皮等の素材が十分に集まり
シオン・ハナニラ
…これくらいあれば大丈夫ですかね。
シオン・ハナニラ
よし、ギルド…戻りますか、!
ハナニラは少し自信がついたようで、下を向いて過ごしていた日々とは違い
ハッキリ前を向き、進んで行くのだった___