朝七時。躰が途轍もなく重かった。
そして鈍器で殴られるように頭が痛く、内側から抓られるように腹が痛かった。
喉も少し痛くて、世界がぐるっと回るような、目眩と気持ちが悪さがあった。
私は起きることを諦めて二度寝をした
ピピピッピピッ
七時半。何時もどおりアラームがなった。ボサボサの髪を纏めながら太宰を起こした。
太宰
中也
溜息をついて身支度と朝食の準備を厭々で始めた。序に桜弥も起す。
中也
中也
中也
中也
中也が私を何度も呼んでいる。
だけど声が出なくて、躰が動かない。
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
何年も一緒に居るからか彼には何でもお見通しのようだ。窓から入る逆光で中也が天使のようにも見えた。風邪のせいかな?
中也
中也
太宰
数分すると体温計が細々とした音を上げた。
電子パネルに表示された数字は37.7
ぎりぎり微熱。というか私な中では微熱。
明確な数字が解ってしまったので余計に怠くなったような気がする。
中也
太宰
中也
中也
太宰
じゃ。俺は姉さんとこに行ってくると云って家を出た。
中也が家を出て三十分ほど。喉が乾いたので私はキッチンに向った。
太宰
こんな重い風邪何年ぶりだろう…入水もしてないのに…
心当たりは一つ。どの家庭でも苦労するであろうニ歳児のお風呂。
桜弥は今の魔のニ歳児。イヤイヤ期真っ定中。
お風呂で厭々して私は濡れた体で一時間ほど居なければいけない。
話は少しずれるが中也にも襲われかねない。
要するに私が風邪を引いたのは濡れた体で居たから。
太宰
太宰
なんて、蛞蝓の誰かさんを思っていたら突然吐き気が込み上げてきた。
無理もない。ぐるぐると回るような目眩に、頭痛、腹痛。そりゃあ吐くわ
私はトイレに駆け込み先程数口のんだ水を戻してしまった。
正直其処から記憶は確かではない。大方力尽きで倒れてしまったのだろう。何故なら目が覚めたときベットで横になっていたから。
太宰
中也
中也
太宰
中也は私の頭を優しくなでた。
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
本当にこの人はどこまで優しいのだろうか。というか何故こんな人がマフィアなんだ?
中也はゼリーを細かくほぐし匙に少量乗せて私の口元に運んだ。
太宰
中也
中也
太宰
ゼリーが美味しかったのか、中也が食べさせてくれたのかは、分からなかったがゼリーは半分しっかり食べ切れた。
中也
中也
太宰
サイドテーブルに雑に置かれた体温計を手に取り口に咥えた。私は此の金属の味がなんとも嫌いだ。
又は今朝と同じ細々とした音が聞こえる。風邪のときは自分の体温を知るとなぜが急に怠くなるから此の時間は憂鬱で仕方ない。
中也
電子パネルに表示された数字は39.6
朝より2度上がっている。
太宰
中也
中也
中也
私は一言も云っていないのに…さすが私のパートナーというところだ。
太宰
中也
中也
中也
太宰
中也
中也
太宰
布団で私達の取っ組み合いが始まった
中也
太宰
マフィア同士の喧嘩となればもはや死闘。どちらも必死で取っ組み合った。
然しまぁ。私は病人あっさり中也に負けてしまった。
中也
太宰
中也
太宰
反抗を続けると中也は呆れたのか飲ませようとしなくなった。
諦めたのかと思っていたら、中也が突然薬を口の中に放り込みペットボトルの水を飲み始めた。
太宰
太宰
私は焦って起き上がった。
すると中也は私の上に馬乗りになって手首を押さえつけ押し倒した。
そして何も云わず私の口を塞いだ。
私は藻掻いて必死に抵抗したが上から押さえつけられては力が入らない。
ほろ苦い水が口内に流れ込み少し溶けた薬が喉の奥の方に放り込まれた。
私が顔を顰めると中也が私の口内を掻き乱した。
太宰
太宰
中也
そうして再び私の口を塞いだ。
中也
太宰
中也
太宰
中也
にやっと口角を上げで瞳を輝かせた
私は顔を赤らめて
太宰
中也
中也
太宰
中也
コメント
3件
……薬に成りたい…
天才?いや神だった😆
うん、尊いわ、好きだわ、