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奏 回想シーン

お母さんのオルゴールが好きだった

体が弱いお母さんの為に、お父さんが曲を作ってプレゼントしたオルゴール

作曲家のお父さんが作る曲は、 優しくて、暖かくて…… 聴くと、幸せな気持ちになれた

いつか私も、お父さんみたいな曲を作りたいと思ってた…… でも、

ピーポーピーポー(救急車の音)

お父さんはもう、曲を作れない

私のせいで───作れなくなった

奏の部屋

………お父さん

わたしの曲が、お父さんを苦しめてた…。
わたしが…わたしが…

わたしが、お父さんから音楽を奪ったんだ…

私の曲が、誰かを幸せに出来る曲じゃなかったから…
お父さんはああなった

わたしは、誰かを幸せにできる曲を作れるようにならなきゃならない

どんな人でも救える曲を

……作らなくちゃ……作らなくちゃ……

わたしは…作り続けなくちゃ

2年後

違う、これじゃない、この音じゃない

符割はこれでいいはず。
じゃあ、裏コードの置き換えが…

…DM?雪から?

【雪】

『今、新曲の歌詞を送ったよ。
時間が出来た時に、見てもらっていいかな?』

『ありがとう』

【雪】

『K、ずっと寝てないみたいだけど大丈夫?』

『うん。でも、雪も珍しく遅いね』

【雪】

『ふふ、今日はね。みんな頑張ってるから私も、って思って』

【雪】

『顔も本名も知らないけど、みんな一緒に作品を作ってる 仲間だか。
私も頑張りたいなって』

『そっか』

【雪】

『だけど、Kはいつも遅くまで作業してるんだし、無理したらだめだよ?』

『……うん。』

…でも

私は曲を作り続けなくちゃいけない

誰かを幸せに出来る曲を作れないなら、私は……

ピカッ(画面が光る)

え?

モニターが急に光って…?

何、このファイル…『untitled(アンタイトル)』?
こんな曲、作ったことないのに

ピカッ(また光る)

えっ…な、何…?!

こんな感じのとこです↑

ここは…?

私、部屋にいたはずなのに

ミク

ここはセカイだよ、奏

なっ…だ、誰?

ミク

私は、ミク

ミク?
ミクってもしかして…バーチャル・シンガーの?

でも、ミクとこんな風に話せるわけ…。
これは、夢…?

ミク

奏、私はあなたを待っていたの
このセカイで、ずっと

……セカイ?

ミク

そう。これは、あの子の思い出できた、誰もいないセカイ

ミク

私は、あの子の本当の想いを見つけるのを、手伝うためにここにいる

あの子……?想い?

ミク

そう。あの子が本当の想いを見つけた時、その想いから歌が生まれるから

ミク

でも、このままだとあの子は、見つけることが出来ない。
この、空っぽの世界じゃ…

ミク

だから奏、どうかあの子を助けて

私が、助ける…?どういうこと?

ミク

今はわからなくていい。
でも、奏とあの子は、きっとこの世界で会える

ミク

だから、助けてあげて。
奏のすぐ側にいる……『あの子』を

ミク

もう、時間が無い。
奏。どうかあの子を……

ミク

──救ってあげて

…っ!!

キラッ

奏の部屋

あれ……?

私、いつの間に寝ちゃってたんだろう。
なんたか不思議な夢を見てた気がするけど……

だめだ、全然思い出せない。
でも、確か曲を作ってて、そしたら雪から……

そうだ、私、雪とDMしてたんだ

【雪】

『K?寝落ちしちゃったかな?』

【雪】

『ゆっくり休んでね。また明日』

だいぶ前に送られてきてる。
そんなに寝ちゃってたんだ

睡眠不足……かな。
少し、仮眠を…

ダメ…

私は、作り続けないと

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