テラーノベル
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橙 。
緑 。
緑 。
放課後の猫カフェ。
いつのまにか、スイーツ談議で盛り上がるのが俺たちの定番になっていた。
橙 。
橙 。
緑 。
緑 。
橙 。
強くいいながらも、橙は笑っていた。
その笑顔を見て、俺もつられて笑ってしまう。
こんな風に、自然に笑い合える時間が来るなんて、数週間前の俺には想像もできなかった。
緑 。
橙 。
緑 。
橙は少し驚いた顔をしたあと、目をそらして呟いた。
橙 。
緑 。
橙 。
その言葉には、どこか諦めの色がにじんでいた。
緑 。
緑 。
橙 。
橙は目を細めながらも、ほんの少しだけ照れたようにうつむいた。
緑 。
緑 。
橙 。
そう言いつつ、彼女の指先はベリータルトの縁をなぞっていた。
そこにはもうスプーンを入れる場所が残っていないのに、なかなか手を止めようとしない。
緑 。
ぽろっと出た言葉に、橙の手が止まった。
一瞬の沈黙。
橙 。
緑 。
橙 。
緑 。
橙 。
橙はしばらく何か考えてるようだったが、やがて顔を赤くして、ぽつりと呟いた。
橙 。
それだけだった。
でもその一言が、今日一番甘くて、心に残った。
コメント
2件
初コメ!じゃぱえと尊い✨️続き楽しみ!