/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
一覧ページ
【LINE】生意気で勘違いが酷すぎる後輩に、ついに我慢ができなくなったので…【スカッと】
第1話 - 【LINE】生意気で勘違いが酷すぎる後輩に、ついに我慢ができなくなったので…【スカッと】
48
2022年07月18日
シェアする/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
マキ
ハラせんぱ～い
マキ
ちょっと聞いてくださいよ～
ハラ
どうしたの、マキさん
マキ
部長のやつ
マキ
また私の髪が明るすぎるとか言ってきたんですよ～
マキ
自分は染める髪もないくせに
マキ
あのオッサンほんとウザいんですけど
ハラ
そんなこと言わないの
マキ
ハラさんなら
マキ
私の気持ちわかってくれますよね？
マキ
ハラさんは私の味方ですもんね
ハラ
う～ん
ハラ
でも、私から見ても
ハラ
ちょっと明るすぎる気はするわね
マキ
え？
マキ
だって染めてから何日かすると
マキ
色落ちして明るくなるのは仕方ないじゃないですか
ハラ
それを見越して染めないと
マキ
それだけじゃなくて
マキ
あの部長
マキ
なんか私の言葉遣いがなってないとか
マキ
香水の匂いがキツすぎるとか
マキ
何かにつけて文句言ってくるんですよ
マキ
これってパワハラじゃないですか？
ハラ
残念だけど、それはパワハラにはならないかな
マキ
え～？
ハラ
思い当たる節もあるでしょ？
ハラ
少しは受け入れたほうがいいわよ
ハラ
社会人なんだから
マキ
ハラさんもそんなこと言うんですか？
ハラ
え？
マキ
ハラさんだけは私の味方だと思ってたのに～
ハラ
あのね、マキさん
ハラ
敵とか味方っていう話じゃないの
ハラ
私は職場の先輩として助言してるだけだから
マキ
もういいですよ
マキ
そういうの疲れるんで
マキ
今はやめてもらっていいですか？
ハラ
マキさん…
マキ
私はいつものように愚痴を聞いてもらいたくて
マキ
LINEしてるんです
ハラ
そんなふうにしてると
ハラ
職場で誰も相手してくれなくなるわよ
マキ
大丈夫ですよ
マキ
どうせ私は浮いてますから
マキ
これからも一人で仕事するし
マキ
どうせハラさんも私のこと見捨てるんでしょ
ハラ
そんなことはしないわよ
マキ
あ～あ、会社ってめんどくさいですね
ハラ
とりあえず
ハラ
一度染めちゃった髪は仕方ないから
ハラ
部長には適当に謝っておいて
ハラ
次からは気をつけるのよ
マキ
…なんか～
マキ
最近のハラさんつまんないな
ハラ
つまんない？
マキ
私が入社したばかりの頃は
マキ
あんなに親身になって、
マキ
いろいろ相談に乗ってくれたりして
マキ
だから私、ハラさんだけには本音を言うようになったんですよ
ハラ
それは先輩として当然じゃない
マキ
でも最近は
マキ
他の人たちと同じように
マキ
私にいちいち文句つけてくるようになりましたね
ハラ
文句を言ってるわけじゃないの
ハラ
他の人たちも
ハラ
あなたに社会人としてのマナーを教えようとしてるだけなのに
マキ
だ～か～ら～
マキ
そういうのがつまんないって言ってるんですよ
マキ
ぶっちゃけ髪の色とかどうでもよくないですか？
マキ
仕事に関係ないし
ハラ
でも職場の雰囲気がね…
マキ
前はハラさんも
マキ
もうちょっとユルかったのに
マキ
何かあったんですか？
ハラ
別に何もないわよ？
ハラ
ただ、あなたの振る舞いに目に余る部分があるから
ハラ
先輩としても、徐々に厳しくしていかないと
マキ
昇進の話でもあるんですか？
ハラ
え？
ハラ
なに？突然
マキ
だから、出世でもするんですか？
ハラ
出世？
マキ
それで私に厳しくしてるんでしょ
マキ
直属の後輩の態度が悪いと
マキ
示しがつかないから
マキ
自分の立場のために言ってるんでしょ
ハラ
どうしてそういう流れになるの？
マキ
私、見ちゃったんですよね～
ハラ
見たって、なにを？
マキ
ハラさんとミタニ専務が
マキ
夜の街で一緒に歩いてるとこ
ハラ
え？
マキ
それだけじゃなくて
マキ
同じタクシーに乗り込んでどこかへ行くところも
マキ
たまたま見かけちゃったんですよね～
ハラ
見てたの？
マキ
ハラさん流石だな～
マキ
30代で最年少専務になった、あのヤリ手のイケメンと
マキ
どうやって親しくなったんですか？
ハラ
マキさん、誤解よ
マキ
わかってますって！
マキ
専務は奥さんも子供も居ますもんね
マキ
だから
マキ
割り切った関係ってことですよね？
ハラ
変な妄想はやめてちょうだい
ハラ
専務とは普通に仕事の話をして
ハラ
タクシーで家まで送ってもらっただけ
マキ
隠してもダメですよ
マキ
あれはどう見ても
マキ
上司と部下の距離感じゃないです
マキ
話し方とかも
マキ
かなり仲よさそうだったじゃないですか
ハラ
あのね、マキさん
マキ
あ～私も会社に居続けるためには
マキ
やっぱ男の上司に気に入られなきゃダメか～
ハラ
何が言いたいの？
マキ
だから！
マキ
枕営業みたいなもんでしょ？
ハラ
え？
マキ
ハラさん、自分は結婚せずにバリバリ仕事していきたいって
マキ
言ってたじゃないですか
ハラ
言ったけど
マキ
だから専務と寝て、今後の会社での立場を有利にしようと
マキ
そういうことでしょ
ハラ
あなた
ハラ
そんなこと考えてたの？
マキ
あ、大丈夫ですよ
マキ
私、誰にも言いませんから
マキ
このこと、喋ってほしくありませんよね？
ハラ
マキさん？
マキ
会社にバレたら、ハラさんもミタニ専務も
マキ
どうなるかわかりませんもんね？
マキ
だから私、内緒にしておきます
マキ
そのかわりに～
マキ
ちょっとお願いを聞いてもらえますか～？
ハラ
私に何をしろって言うの？
マキ
話が早いですね～
マキ
さすがハラ先輩 ♪
ハラ
交換条件を突き付けてくるなんて
ハラ
あなたがここまで性格歪んでるとは思わなかった
マキ
あれ～？
マキ
そんなこと言っていいんですか？
マキ
私は別に構わないんですよ？
マキ
二人がどうなっても
ハラ
それで、何をしてほしいの？
マキ
私、いま金欠なんですよね～
マキ
欲しいバッグとか靴あるし
マキ
10万ほど援助してくれません？
ハラ
お金を渡せってこと？
マキ
明日会社で、こっそり渡してくれればいいですよ
マキ
そしたら黙っててあげる ♪
ハラ
…考えとく
マキ
助かります～！
マキ
じゃ、よろしくお願いしますね
マキ
センパイ！
～翌日～
マキ
ハラさん？
マキ
どこに居るんですか？
マキ
出社してからすぐオフィスを出て行って
マキ
どこで仕事してるんです？
ハラ
お疲れ様
マキ
ちょっと
マキ
私のお金は？
マキ
約束覚えてます？
ハラ
覚えてるわよ
マキ
だったら早く出しなさいよ
マキ
どこに居るのよ？
ハラ
マキさん
ハラ
残念だけど、あなたの要求は飲めないわ
ハラ
あと、言葉遣いには気をつけなさい
マキ
は？
マキ
ハラさんどうしちゃったの？
マキ
専務とハラさんのこと
マキ
みんなに話してもいいんですか？
ハラ
どうぞご自由に
マキ
ちょっと！
マキ
本当にいいの？
マキ
ハラさんだけじゃなくて
マキ
ミタニ専務だって困りますよ？
ハラ
大丈夫
ハラ
誰も困らないから
マキ
へ？
ハラ
ミタニ専務はね
ハラ
私の実の兄なの
マキ
ええ！？
マキ
嘘でしょ
マキ
だって、苗字が違うじゃない！
ハラ
兄は結婚した時、奥さんの家の事情で婿に入ったの
ハラ
それで兄は苗字が違うの
マキ
そんな
マキ
なんでいままで黙ってたのよ
ハラ
会社内で自分から言うことでもないし
ハラ
というか、私と専務が兄弟だってことは
ハラ
割とみんな知ってるわよ
マキ
嘘？
ハラ
あなたが会社の人たちと、もっと良好な関係を築いていれば
ハラ
そういう話題も聞けたんだろうけど
ハラ
社内で浮いた存在になってたのが仇になったわね
マキ
じゃあ、ハラさんと専務が不倫してたって皆に言っても
ハラ
誰も信じないでしょうね
ハラ
というか笑われるだけね
マキ
なによ！
マキ
せっかくハラさんの弱みを握って
マキ
金を巻き上げれると思ったのに！
マキ
なんで最初に言ってくれないの！
ハラ
あなたが一方的に盛り上がるから…
マキ
私を馬鹿にして
マキ
先輩として最低じゃない！
ハラ
落ち着きなさい
ハラ
結果的に、あなたの人格がよくわかったから
ハラ
流石に先輩として目をつぶるわけにはいかないと思って
ハラ
今回の件は上に報告させてもらったわ
マキ
え？
ハラ
もちろん、ミタニ専務にもね
マキ
ちょっと！
マキ
報告って、なにを？
ハラ
説明しないとわからない？
ハラ
あなたが、私を揺すろうとしたことよ
マキ
ゆ、ゆするって
マキ
どういう意味？
ハラ
…あなた、本当に馬鹿な子ね
マキ
な、なによ！
マキ
お金のことだったら
マキ
私の勘違いで済んだんだから
マキ
別に何も問題ないでしょ
マキ
実際、もらってないし！
ハラ
そういう問題じゃないの
ハラ
とりあえずLINEのやりとりは上司たちに見せといたから
ハラ
今後もあなたを同じように勤務させるべきなのか
ハラ
いま人事のほうで会議にかけられてるはずよ
マキ
私の何がいけないっていうの？
ハラ
それがわからないんじゃ
ハラ
きっとこれからも変わらないわね
ハラ
日頃の悪態も
ハラ
私が周りにフォローしてあげてたから
ハラ
なんとかなってたのに
マキ
え？
ハラ
残念だわ
マキ
私、どうなるの？
ハラ
さあね
ハラ
あとで呼ばれると思うから
ハラ
そこで聞いてみて
～後日談～
ハラ
その後、マキさんは呼び出された先でも上司たちに悪態をつき、
ハラ
自分から会社を辞めると言い出し、その日に退社していきました。
ハラ
噂では、彼女は普段からの浪費癖のせいで
ハラ
サラ金でお金も借りていたらしく
ハラ
返済能力のない彼女は取り立てに耐えられなくなり、
ハラ
今は実家に泣きついて、大人しくしているのだとか。
ハラ
新入社員を育てるというのは、本当に難しいことだと思い知りました。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
