コメント
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笹川…。あんた、こんな所に登場してたのね…。
MIRA
MIRA
MIRA
MIRA
MIRA
MIRA
蘭
蘭
山田っ、お前…
蘭が物腰柔らかに商談を進めていく。
いつもの蘭を知っている三途から見れば可笑しいことこの上ないし、相手の野郎が羨ましくて仕方ない。
少し見ない間に、大きくなったなぁ…
三途がチラと蘭を見る。
ほんの一瞬、蘭が三途を振り返り微笑んだ。
始動の合図である。
不覚にもドキッとしてしまったのは一生蘭には内緒にしておこうと思いつつ三途は視線を逸らした。
三途
三途
山田。あれ、涙が…
三途
山田ァァァァァァァァァァァ(感涙)
立派になっちまってヨォォ
團砥 佐々乃助太郎
蘭
耳元で三途にのみ聞こえるよう何時ものラフな口調で蘭が話す。
低く、心地の良い声が三途の耳を蹂躙していく。
三途
蘭
食えない笑顔でへらりと笑う。
蘭
三途
キッと蘭を睨む三途だったが、その頬には赤みがさしていた。
蘭
バンっ
おい山田!堂々としろ!
商談相手がビクッと身体を震わせる。
三途が机を叩くようにして勢いよく立ち上がったのだ。
三途
小心者がバレちゃうだろうが!
にまにまと笑う蘭を背に、三途は応接室を後にした…
團砥 佐々乃助太郎
三途
案内されたレストルームに三途が入ろうとすると、さも当然のように男も入ってきた。
概ねあの山田とかいう男に三途の監視を任されているのだろうが中々に図太い神経をしている。
三途
三途
少々驚いて思わず素が出てしまう。
三途
三途
團砥 佐々乃助太郎
團砥 佐々乃助太郎
三途
團砥 佐々乃助太郎
男が強面の顔をキョトンとさせる。
三途
三途
そう言うとかなり強引に三途は男を外へと押し出した。
三途
三途
三途
團砥 佐々乃助太郎
三途
團砥 佐々乃助太郎
男が三途に背を向け、元きた廊下を引き返し始める。
前を行く巨漢はここの主要戦闘員の一人だろう。
普通の人間を三途の監視につけたところでなんの意味もないし、逆に大きな被害を生みかねないからだ。
そこまで思考が及んだ時点で三途が一人笑みを浮かべる。
三途
三途
三途
ぼと。
ごろごろごろ…
三途の足元に大きな肉塊が転がる。
それは、驚愕の様相をした巨漢の頭であった。
瞳孔は極限まで開けられ舌はでろりと横の歯にかかっている。
かなり乱雑に切った為血管が植物の根を引き抜いた後にように首からはみ出している。
そこからは止めどなく血潮が溢れ零れ床を汚している。
血走った目玉
土気色の皮膚
生前と全く変わることのない造形が、
身体を置き去りにしてただそこに転がっている。
三途
三途
べぇっと舌を出すと徐に男の髪を掴み頭を持ち上げ、
キョロキョロとあたりを見回した。
三途
三途
三途
ふとレストルームの一番奥にある小さな通気口代わりの窓は道路とは反対の人が入ることにできないビルとビルの間に面していて、
覗き込んだらやけに高くてちょっとビビったことを思い出す。
三途
三途
そう言うなり男の頭をビルの路地裏へと投げた。
ごつっ
三途
頭が下の階のひさしに当たる。
三途
三途
三途
そして続けざまに身体の方も担ぎ上げた。
首からあらゆる液体が滴り落ちる。
三途
三途
三途
三途は少々思案する様に細い顎に手を当てた。
三途
どしゃ
何を思いついたのか乱雑に身体を床へ投げ捨て
ぱっぱと手を払うとポケットから携帯を取り出した。
prrrrrrrrrrr…prrrrrrrrrrr…
ガチャ
笹川
三途
笹川
ピッ
ツーツーツー
三途は要件を端的に伝えるとすぐに通話私切ってしまった
三途
床に転がる亡骸を踏み越え、ルンルンと歩き出す三途であった。
高評価3000で続きます。
MIRA