コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
眩しい日光が部屋を差す。
ここ一ヶ月以上は声をほとんど発していないが、例のボイスのおかげで生活に特別大きな支障が出る訳ではないので
暖かくなったなぁ…散歩したいな…
なんて呑気なことを考えながら掃除機をかける。
青
青
ボリューム満点の寝癖をつけて降りてきたのは恋人のいふまろ。
掃除機のスイッチを切って挨拶代わりに小さく頷いて、朝食の用意されたテーブルを指差す
青
通りすがりに俺の頭をポンポンと撫でて食卓へ向かう彼氏
身長的にまろ以外から頭を撫でられることはあまりないので、撫でられるのはまだ少し慣れない。
青
呟き程度にそう吐いて、朝食を口に運ぶまろ。
その場ですぐに言わなくても、迷いのない箸の動きや目の動き、口に入れたあとの微かな表情の変化で伝えたいことはよく分かる。
discordでまろと言葉を交わすうちに惹かれていた俺は、毎日飽きずまろを見ていたからか相手の表情で考えていることが分かるようになってきた。
青
朝食の白米を頬張りながら自分の方へ招くまろに、特に何も考えずつられて隣の椅子に座る。
まろが俺に口付けをしたと気付いたのは、唇が触れた数秒後だった。
桃
突然のことに焦って口をパクパクと動かすも、ゴッソリと削られた喉でそう簡単に声を発することも出来る訳がなく、ただ焦って音を発せない俺とそれを微笑みながら見つめるまろ。といった謎の光景が生まれるだけだった。
青
青
まろが言っている "出来ること" の内容は大体察せられる。
活動上では配信や歌枠を指すし、プライベート上では俺がまろに好きを伝えることやそれ以上の大人なことを指す。
桃
青
まぁ…実際俺も滅多に「好き」なんか言わないし、ちゃんと声が出せるようになったら新しくなった声で言ってやってもいいな。
そんな事を考えながら、スマートフォンを取り出して例のアプリに文字を打ち込む。
声が出せなくてもないこがまろのことを好きなのは変わらないのだ
青
青
顔をほんのり赤くして俯く珍しい姿を見せる彼氏。
ずん○もんで照れるまろを見て自分の頬がほんのり緩くなる。
青
俺に小さく顎クイをして言う。
有り得んほどの寝癖つけて何決めてんだ。とでも突っ込みたくなるがそれでも照れてしまう俺はなんて単純で彼に溺れているんだろう。
青
そう言って俺の頬に触れるまろ。
じんわりとしたその綺麗な青い瞳を見つめながら、「早く完治しますように」という意を込めてゆっくりと頷いた。
ないこさんがお声休止中にかいたやつです👶🏻