TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

第三章

馬鹿と写真とドッペルゲンガー

日本全国に配置された監視カメラの台数は

数百万台にのぼるらしい

犯罪抑止や逮捕の決めてとなる神の目の如き装置である

だが

馬鹿の目も中々捨てたものではない

大学生が血眼で美少年を捜索する超アナグロの監視カメラは

僅か一日で数十件の目撃情報を提供する高精度のシステムと化した

例の美少年は鴨川沿いを散歩中

可愛い

三条のコーヒーショップで発見

豆乳ラテですって︎^_^

さっき書店で文庫本買ってた!

グループに投稿される目撃情報は

概ねこんな調子である

大学生は

とにかく暇なようだ

そんな敬愛すべき馬鹿共の頑張りの甲斐もあり

俺たちは情報の精査で忙殺されていた

河原町にあるハンバーガーショップのボックス席は

作戦本部さながらの熱気を放っている

暗譜高校の校門で待機してたら職質された笑

話しかけたら

怯えられたんだが

接触すんなカス

際どい下着屋にいたら興奮するのにな

わかる

下着は攻めてて欲しい

どっぺちゃの目撃情報と大学生の妄想が入り交じる地獄のグループトークは

洪水の如き速さで流れていく

今日は土曜日なので俺たちは休みだが

大学は土曜日も講義が行われているはずである

お前ら勉強しろと言いたくなるくらい

どっぺちゃにべったりである

これ

本当に犯罪だよ?

桃は俺の頭上に浮かびながら

湿度の高い視線を向けてくる

情報提供元は桃だし

その情報を元に古部田桃の監視を行っている

つまり本人の合意の上で成り立っていると捉えてもいいのでは?

詭弁だね

裁判だと通用しないよ

俺たちのやり取りをよそに

翠がポテトを口に放り込みながら

情報を一つずつコピーしてメモ帳アプリにペーストしている

高速で流れるグループトークの全てを肉眼で把握するのは不可能なので

こうして翠が有益な情報のみをピックアップしているわけだ

ストーキングを効率化したところで将来の役には立たないが

俺達は本気だった

じゃあ

さっき届いた分を確認するか

翠のスマホから送られた情報を元に

桃と答え合わせをしていく

抹茶ラテは好き?

好き

よく飲んでた

文庫本をよく読んでる?

月に数冊くらいは読むかな

際どい下着を穿いてたりする?

ちょっと?!

翠がケラケラと笑うが

桃は不動明王が憑依したような形相で俺を睨みつけている

経験と本能で死を察した俺は

慌てて目線を逸らして情報を精査する機械と化した

この作品はいかがでしたか?

36

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚