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オーストリア
オーストリア
彼の部屋に通され、ソファへと案内される。
本当に久々に来た気がする、最後に来たのは一体何百年前か。
そんなことを考えながら、昔のことについて思い出す。
…イタリアは、眩しくて己の目が潰れてしまいそうなほど、
美しい人だった。
敵だらけの周囲に囲まれても頑張って神聖ローマを建国したのは彼のおかげだ。
俺は、彼のお陰で目覚めた。
_____本当、
何故そんな人に俺はあんなことをしてしまったのだろう...
今更そんなことを後悔して懺悔しても最早意味がないのだが、
そう思わずにはいられなかった。
オーストリア
ドイツ
良い香りの紅茶。恐らくイギリスあたりから仕入れたものだろうか、上質な香りだ。
思わず一口飲むと、香りがふわっと口内に広がった。
ドイツ
オーストリア
オーストリア
現状、彼がいると推測される場所や、調査してもいなかった場所を、
地図もつけて彼が話す。
ヨーロッパにかぎらず、アジアやアメリカ等にも調査を伸ばしているらしい。
説明は思っていたより長く続いた。
ドイツ
オーストリア
オーストリア
ドイツ
ドイツ
残っていた紅茶の水面を見つめる。
相変わらず綺麗な色をしていて、
…いつぞやのイタリアの瞳のように綺麗だった。
オーストリア
彼は引き出しから、なにやらガサガサと書類を探し始める。
まだ書類の管理は雑のままなのか、と内心思ったが、
まぁそれが彼のいいところだろう。
オーストリア
彼が取り出したのは...一枚の手紙だった。
オーストリア
ドイツ
彼からイタリアの手紙をもらい、開封する。
ドイツ
…内容は、
俺のことだった。
ドイツ
オーストリア
オーストリア
オーストリア
オーストリア
オーストリア
至極当然の反応だ。
俺は...たしかに勝手に彼の過去に憧れ、勝手に壊れて、
イタリアに酷いことをした。
…それ自体は俺も後悔しているし、
許されないと思っている。
けど。
…一つ、許せないことがあった。
ドイツ
…嗚呼、よくできた手紙だ。
本当にイタリアのような筆跡だ。
本当に、イタリアのようだ。
…だけど。
ドイツ
ドイツ
ドイツ
彼は何かを言いかけて、口を静かに閉じる。
…図星か。
ドイツ
そもそも本当に捜索などしているのだろうか。
何故わざわざ嘘をついたのか。
何故こんな手紙を書いたのか。
…仮に悪気がなかったとしても、
模倣しようとしたことが、許せなかった。
オーストリア
オーストリア
オーストリア
少し黙ったと思うと、
彼は急に笑い出した。
ドイツ
オーストリア
オーストリア
オーストリア
オーストリア
いきなり笑い声が止まったかと思えば、
爆音とともに、腹部に激痛が走った。
ドイツ
オーストリア
オーストリア
オーストリア
オーストリア
イタリアと会えなくするには、
イタリアを監禁するのが手っ取り早い。
すっかり眠ってしまったドイツをある部屋に閉じ込め、布で目隠しをし、
足枷で固定し、
遮音機をつけながら、そんなことを思った。
…勿論イタリアがドイツに会いたくないから隠れているというのは、
真っ赤な嘘だ。
ドイツがイタリアに会おうとさせないための、
嘘。
…申し訳ないとは思ってるんだ、別に。
けど、
しかたないよな。
オレだって今の今まで、
苦しくて、
辛かったんだから。
…それはそうと、知ってるか?
人は極端に情報が取れなくなると、
脳が知識を吸収するために、
幻覚を起こしたり、正常な判断ができなくなるんだって。
オーストリア
その間もドイツに会えないが仕方ない。
こうするしか、
方法はないのだから。