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あてんしょん! ※オリ主出てきます ※作者は豆腐メンタルです ※誤字脱字たまにあります ※原作改変します、してます ※解釈違いと地雷の気配を感じたら即ブラウザバック推奨です。 ※キャラ崩壊の可能性あり(しないような努力はしておりますが、、、) ※無断転載したら吊し上げます。晒し上げるのでなく吊し上げます。 大丈夫ですね?それでは、どうぞ!

次男ファーミンとセル・ウォーが蟻地獄と化した砂に巻き込まれ消えたあと。 砂まみれの部屋を出ようとしたオーター・マドルは人の気配を感じ振り返った。

フィグ

ファーミン

真っ白いパンプスがさらさらとした砂を踏む。 オーターのほうへゆらゆらと歩いてきたのはフィグ。

オーター・マドル

、、、誰だ

フィグ

ファーミンはどこ?

オーター・マドル

、、、無邪気な淵源の長女だな

フィグ

ファーミンはどこ?

フィグはオーターの言葉を無視して再度聞く。

オーター・マドル

ファーミン?先程までいたピエロのことか?

フィグ

ピエロ、そうね。そうよ、ねェ、ファーミンはどこ?あなたはだァれ?

オーター・マドル

犯罪者に名乗る名はない

きょとんとした顔をしたフィグは無表情のまま言った。

フィグ

そォ?
わたしはしッてるわ。

フィグ

デザトケイン、オーター・マドル

自分で名前を聞いたくせにもう知っていると言ったフィグ。 フィグはくるりと目だけを動かして砂まみれの部屋を見る。 そして僅か、にこりと不気味に笑い、、、ぎりっとオーターを睨み据えて言った。

フィグ

私のゴミ箱に捨ててあげる

オーターの耳に届いたのは舌っ足らずなぼやけた声でなく、はっきりした声。 流暢に喋り始めたフィグに異変を感じ、思わず一歩後ずさったオーターのことを、きょろりと濃紫の瞳を動かして見据えたフィグ。 その姿はオーターに彼が先程まで戦っていたピエロとの血縁を感じさせた。

オーター・マドル

ッ!

フィグ

ぁ”ははッ

フィグ

お前が私の大事な人を殺したのね!

フィグの瞳から数滴涙がこぼれ、砂に落ちる。

フィグ

さァ、そのお目々しっかり開いてよく見なさい!!

フィグ

最期の演目が始まるわ!

フィグ

ねェ、ねェ、砂の神杖オーター・マドル!

フィグ

死ぬまでずーッと私と一緒に踊り狂いましょ!

オーター・マドル

!?

オーターの頬を何かが切り裂く。 フィグの手を見てもそこにはなにもない。

フィグ

私はフィグ!

フィグ

お前が殺したのは私の片割れ!

フィグ

お前たちが殺してゆくのは私の兄弟!

フィグ

覚えなさい砂の神杖!

フィグ

私はお前を一生恨むわ、お前を地獄で呪うわ!

空気が揺らぎ、そこに現れたのはオーターと似た背格好で、けれどメガネではなくサングラスをかけ、白いローブをまとった少年の蜃気楼。

オーター・マドル

ヮ-ㇲ?

フィグ

あははははは!

フィグ

お前には弟がいるのよね!

フィグ

どう!?弟に殺されかけてる気分は!!!

オーターに弟がいることをセルから聞いてか知っていたフィグは泣きながら嗤い、オーターの弟の姿をした蜃気楼でオーターを追い詰めていく。

オーター・マドル

悪趣味な、、、

フィグ

あははははははははははははは!!

フィグ

楽しいわね、
楽しいわよね、
楽しみましょう!

不意にフィグは苦しげに呟いた。

フィグ

ああ、アア、どうして?

ごぷりとフィグの口から血が溢れる。 左胸のあたりを苦しげに鷲掴んだフィグの目からはポタポタと血涙が流れていた。

フィグ

どうしてどうしてどうしてどうして!

フィグ

どうしてお前たちは私から奪おうとするの!

フィグ

どうして私から奪ってゆくの!?ゴホッ、ゲホ

血が、目から、口から、ぼたぼたと溢れ、フィグは片手で口を押さえる。それでも血は止まらない。

オーター・マドル

何故だと?貴様らが

フィグ

お前の話なんてどうでもいいわ!

フィグ

お前は私の片割れを殺したのよ!

フィグ

お前たちは私の大事な兄弟たちを殺してゆくの!

フィグ

お前たちの正義は、私たちにとっての悪なのよ!

フィグ

お前たちが私の兄弟を殺してゆくの!

フィグ

半分でも血を分けた兄弟を!!

ギリッと歯を食いしばり、目から血涙を流し、オーターを睨みつけるフィグ。 その瞳は憎悪に染まっていた。

フィグ

どうして、、ッ、アア、お兄様、片割れ、弟達、、、

フィグ

ああ、ァ、ㇵㇵ、ねェ、愉しい?

オーター・マドル

、、、は?

フィグ

愉しい?

フィグ

楽しいのよね、私の家族を殺すのだものねェ。

フィグ

ねェ、ねェ。

フィグ

ドミナは?
デリザスタは?
エピデムは?
ファーミンは?
ドゥウムお兄様は?
ねェ。

フィグ

生きているの?ねェ、生きているの?

フィグ

ィィェ、いいえ!きッと死んでいるのよね?

フィグ

きッともう私とお兄様以外残ってはいないわよねェ!

フィグ

私の家族はきっとお前たちに殺されていッているのよね?

フィグ

ねェ、ねェ、ねェ!

フィグ

だんまりはごめんだわ!

フィグ

何か言ってみなさいよ!!

オーター・マドル

、、ッ、貴様らはどうしようが悪。

オーター・マドル

なにがあろうと貴様らの悪事が正当化されることはない

フィグ

ああ、カミサマ

ぽつり、と。 薄っぺらい祈り文句がフィグの口から出た。

フィグ

サモンズ、夢の神。
ファントムサーズ
モルペウスインクラネイションッ!

フィグの右頬。 スペードマークのアザに半分重なるように星型のアザが現れた。

オーター・マドル

、ッ三本線、、、

フィグ

返しなさい私の弟を!

フィグ

返しなさい私の片割れを!

フィグ

あはははははははは!!!!

泣いて、嗤って、踊って、狂って。 フィグは砂で切り刻まれていく自分の体を見ながら慟哭する。

フィグ

お前たちが踏みつけにしてゆくのは私達の人生ッ!

フィグ

お前たちが壊してゆくのは私の家族!

フィグ

私達の人生を踏みつけて、精々生きてみなさいよ!

ごぷりと再びフィグの口から血が溢れる。 それでも瞳だけはオーターをしっかりと見据え、殺意を燃やしていた。 オーターはメガネのつるを押し上げ、1つ大きく息を吐きだして、言った。

オーター・マドル

たとえ貴様らがどれだけ私たちを恨もうと、この城の下には我々が守るべき市民がいる。

オーター・マドル

貴様がどれだけ兄弟を気にかけていようと、市民にとって、そして我々にとって貴様らは悪。

オーター・マドル

それは覆らない。

オーター・マドル

けれど、、、お前のように素直に気持ちを伝えられるのは、、、少し、羨ましい

フィグ

ふふ、あァ

フィグ

いやね、それ

オーターに血まみれの人差し指を突きつけて、ことりと首を傾げてぽつりと呟いて。 最後に一筋赤い涙を流したフィグはそのまま砂の上に崩れ落ちた。

強欲ピエロと無欲妹

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