扉が開く音。
アゲハちゃんを横に座らせたまま 立ち上がって駆け寄ろうとすると、
そこにいたのは全く別の人物だった。
アメ
ルキ
アメ
乾いた音がそこに響く。
頬の痛みと母の涙で、 自分が平手打ちされたんだと気がついた。
メヤ
メヤ
絶叫に似たような声だった。
いずれこの時は来ると 分かっていた。
ルキ
アメ
ルキ
アメ
アメ
メヤ
メヤ
アメ
アメ
心地の良い雨が降り注いでいた。
諦めることを知らず、 人や傘を濡らし続けている。
世界が曇りきっている。
……私の心のように。
コガネ
コガネ
メヤ
メヤ
コガネ
メヤ
メヤ
メヤ
イオリ
コガネ
コガネ
イオリ
コガネ
ルキ
コガネ
コガネ
イオリ
イオリ
コガネ
コガネ
イオリ
コガネ
イオリ
イオリ
コガネ
コガネ
コガネ
イオリ
イオリ
イオリ
イオリ
少しは貴方を教えてよ!!
コガネ
コガネ
雨か涙か、 分からないものが頬を滑り落ちた。
爺さん、貴方はずるい!
ずるい人です……。
私の気持ちを知っておいて!!
私が貴方に、どんな思いを 抱いてるのか知っておいて!
貴方は、いつだってそうだ!
爺さん……
この気持ちの正解を教えてよ──
数分後、扉が空いたときは コガネさんがびしょ濡れで立っていた。
アメ
コガネ
コガネ
アメ
どうして、
どうして……コガネさんまで そんな事を?
アメ
コガネ
アメ
言おうとして、そこで辞めた。
黄金色に光る瞳が揺れている。
困ったように眉を下げて、 微笑んでいる。
コガネ
コガネ
コガネ
アメ
アメ
適当なタオルで 髪を拭くコガネさんに促され、 椅子に座る。
ソファの感触が、 いつもより固く感じた。
俺すら知らない、 俺の能力。
どうして爺やは、 それを隠していたんだ?
コガネ
コガネ
アメ
コガネ
コガネ
アメ
コガネ
──コガネ、だよ。
アメ
アメ
コメント
2件
コガネがTSってこと…?? てかアメ実は十歳なの成熟しすぎて嫉妬に身を焼かれそうなんだけど