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ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
いつもと車両を変えた
昨日みたいな目に合うのはもうごめんだ。時折スマホから目を上げて辺りを伺う
ないこ
そう思った矢先のことだった
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
昨日と同じ手だった。触り方、感覚。全てが昨日と一致した
ないこ
ないこ
何度か口を開いて、言いかけて、諦めた
ないこ
ないこ
ないこ
また、地獄のような時間が訪れた
たくさんの人に押し出されるようにして車両を出ると足が震えてもつれた
抵抗できない空間で、知らない誰かに自分の体を勝手に触られる恐怖
ないこ
は、と小さく息をついてからもう一度深く呼吸する
ないこ
何度車両を変えても、毎朝同じことが続いた
ないこ
ないこ
誰だ
誰だ
誰だ
ぞわりと足に手が這わされるいつもの感覚
手は動かない、声も出せない
ないこ
ないこ
なんで俺がこんな目に
ないこ
真夜中に目が覚めた
過呼吸気味になっている息を整えて、汗でしめったパジャマを取替える
最近は毎晩こうだ。もうすっかり慣れてしまった
ないこ
車両を変えても毎朝被害に合うということはもう俺を狙っているとしか考えられない
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
本気で吐き気がした
両手で口を覆って波に耐える
ないこ
ないこ
ないこ
あと少し、
駅に到着することを伝えるアナウンスが流れる
ないこ
ないこ
電車が駅に滑り込む瞬間
ないこ
手はいつもの背後の方から足の間を通って
“前”に触れた
ないこ
同時にお尻に何かが押し付けられる感覚
ないこ
毎晩考えていた出来事が確信に変わる
ドアが空いて、押し出されるのと同時にするりと自分に触れていた手が抜かれた
-hotoke-
りうら
悠佑
初兎
If
どう考えても最近、ないこの様子がおかしい
優等生のないこが、あんなに授業に集中していないことは今までなかった
目の下のクマも酷い
If
今までないこが困った時にいつも助けを求めてきたのは俺だった
ここだけの話、俺はないこのことが好きだ。いつか想いを伝えようと思っていた。ないこに片思いしている人がいると知る前は
ないこ
そう言って笑ったないこは今までに見た事がないほどに悲しそうな、切なそうな顔で笑った
If
If
俺の斜め後ろ、きっと今日も浮かない表情で授業を受けるのだろう。
ないことの距離は前よりもずっと遠くなってしまったように感じた
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな