彩香
はぁっ…はぁっ…
彩香
(やっぱり…彩香さんの体力が凄い…っ!)
彩香
(数時間稽古してもまだ余裕…!)
彩香
…ふぅ…っ
彩香
(気分転換にでも…外に行こうかな…?)
彩香
(いい天気…!)
外は暑すぎず寒すぎず…
今の時期にぴったりな天気だった
彩香
ふぅっ…
たまにくる風も気もちい
彩香
…?
彩香
何…これ…
彩香
(キーホルダー?)
ふと足元を見るとキーホルダーらしき物が転がっていた
彩香
(何でここに…)
彩香
…!
よく見るとそのキーホルダーは
雫ちゃんがわたしにくれた物だった
彩香
な、何でっ…!
彩香
こっここ…に…っ
紗奈
キーホルダー?
雫
うん、紗奈にあげる
紗奈
…!
紗奈
あ、ありがとうっ!
紗奈
わたしもいつかお返しするねっ
雫
…うん、分かった!
彩香
な、何でっ…
???
嬉しい?
彩香
…!
彩香
だっ誰…!
???
嫌だなぁ…ま、当然か
???
貴女は私を知る由もないからね
彩香
…はっ?
???
人生とは儚く散っていくんだ、それも貴女は知っているでしょう?
彩香
な、何言って…
???
今貴女がすべき事は復讐…
???
のんきに稽古してないで犯人を探しなさい
???
犯人がいなくなる前に…
彩香
は、犯人…?
彩香
そ、その犯人って…!
???
さぁ?
???
それを見つけるのが貴女の仕事じゃない?
彩香
…ぁっ!
そう言って謎の少女は消えた
彩香
(な、何だったんだろう…)
彩香
(それに…なんだか聞いた事がある…声だな…)
彩香
犯人…か…
わたしはギュッとキーホルダーを握った
彩香
…あっ!
無一郎
ただいま
彩香
お、おかえり…なさい?
無一郎
稽古…してたの?
彩香
あ、はい…!一応…
無一郎
そう…
無一郎
どうだった?
彩香
まぁ…できる限り打ち込み台に打ち込んでましたね…
無一郎
…そっか
彩香
…?
やっぱり時透さんの考えている事が分からない
彩香
…
わたしは昼間から謎の少女の事しか考えられなかった
犯人とは誰なのか、何でキーホルダーがあるのか
挙句の果てには最悪な結論も考えていた
彩香
…まさか…ね…