3時49分また会おう
青
小説っぽいかも
青
どーぞ
ぴーっぴーっ
今日もまた気持ち悪い機会の音が 部屋中に鳴り響く
今の時間は午前2時30分
まだ空は真っ暗
僕はカバンに財布とスマホを 突っ込んで
自分の病室の窓から
手馴れた手つきで脱出した
相変わらずの目に痛いネオン
僕が求めているのは
そんな明るい世界じゃない
もっと……
暗くて
静かで
冷たい所。
いつも通りの
3時49分
僕はまた月が綺麗に見える 丘の上まで来た
桃
また来たんだ。
青
ん……
桃
そっか。ゆっくりして行ってね。
青
ありがと……
5時になるまでの 数時間の間が1番好き
静かで
暗くて
ひとりでいるみたい
青
君の名前は……何?
桃
俺は、桃。
青
桃君か……
桃って人が居るのに
何故かひとりみたい
落ち着く
病気の事なんてその時だけ忘れて
ただただぼーっと月を見上げる
気づいた頃には
僕は昔からここへ来ていた
いつからここに通ってたっけ……
あ、そっか……
病気が見つかった日からか。