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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 兄弟パロ、執事パロ 赫×瑞𝖼𝗉
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20 はっきり言わなきゃ、好きが逃げるから
春の午後。
今日は日曜日。
屋敷では朝から、こさめがそわそわと落ち着かない様子だった。
珍しく、鏡の前で髪を整え、普段より少しだけ可愛らしい服を選んでいる。
こさめ
窓の外を見ながら、ぽつりと呟いた。
今日は、ふたりきりで街に出かける予定。
“デート”という言葉は、まだお互い口にしていないけれど、胸の高鳴りがそれを物語っていた。
ほどなくして、廊下から足音が近づいてくる。
なつ
なつ
屋敷の中、なつの言葉はいつも通り丁寧で、真面目だった。
けれどその目は、ほんの少し、笑っていた。
こさめ
目を合わせた瞬間、どこかくすぐったい空気が流れる。
なつ
街は春の装い。
人通りの多い通りには、淡い色のコートを着た人々が行き交っている。
こさめは駅前の雑貨屋に寄って、ぬいぐるみを眺めていた。
こさめ
なつ
こさめ
なつ
こさめ
ふと見上げると、なつは屋敷のときとは違う表情をしていた。
口調も、どこかくだけていて、少しだけ距離が近い。
こさめ
なつ
こさめ
なつ
なつ
なつ
その言葉に、こさめの胸が一気に跳ねた。
こさめ
なつ
こさめ
にぎわう雑踏の中。
なのに、なつの声は不思議と、まっすぐ届いてくる。
なつ
なつ
なつ
なつ
なつ
真正面から、迷いのないまなざし。
なつ
なつ
──こさめの視界が、にじむ。
こさめ
こさめ
なつ
なつ
こさめ
こさめ
こさめ
にじんだ涙は、でも悲しいものじゃなかった。
心の奥で塞いでいた扉が、優しく開いた気がした。
こさめ
こさめがそっと差し出した手を、なつがしっかりと握る。
その瞬間、すべてが変わった。
不安も、立場も、遠慮も──すべてを越えて、ふたりは“結ばれた”。
夕暮れの帰り道。
並んで歩くふたりの距離は、もう曖昧ではなかった。
こさめがふと手を離そうとすると、なつがさっと引き寄せた。
なつ
こさめ
なつ
こさめ
なつ
こさめ
言葉は少ないけれど、心はひとつ。
春の夜風が吹くなか、ふたりの影はぴったりと重なっていた。
──これで、ふたりは“恋人”になった。
恋は、想いを口にしたとき、やっと本当の形になる。
この手が届く場所にいる限り、何度だって、伝えられる。
第20話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡210
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コメント
2件
やっとか…おめでとう…感動して涙が…(T ^ T)