彼と肝試し

肝試し...か。

友達の家に遊びに行って、ワイワイ騒いでた頃。ある人が ｢ねぇ近所の〇〇公園行って肝試ししねぇ？｣ って。

え、行きたい！！って騒ぐ人の中、彼だけ乗り気じゃなかった。

いつも結構はしゃいでる方だから怖いの苦手なんだ、なんて意外な一面を見れたりして嬉しいような、

あぁ、こんな夜に好きな人と一緒にどっか行けるなんて...。 夢なんじゃないかって、頬を赤らめる

そんな他愛もない会話をしながら組をジャンケンで決める

わ...、こんな奇跡起きるなんて。 あぁ...でもなぁ。

ちょっと乗り気じゃないのは、きっと彼が好きなのは私じゃないから...。

可愛いし、すっごい仲良くしてて...。 気も利くし、なんというか...女子力の塊って感じの子。 まぁ叶うわけもないんだから。もう高校で別れちゃうし

そう言い聞かせて彼の隣に向かう

そうして私たちは最後に回ることになった。

告白したってどうせ... そうやって毎回逃げてる自分が嫌だ。でもこんな2人になる機会があって都合よく告白するとか、狡い。

そんな考えが頭を巡る。

平気そうにしてるけど怖いのバレバレなのとか可愛い。

そんなこと考えるとか...大好きなんじゃん、

カラカラカラ...

静かな神社に私達の声と金が響く。

あぁ、、この時間がずっと続いたらいいのにな。

そんなこと考えてしまう私は本当に欲張りだ...。