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少年
浴室を飛び出して廊下に足を踏み入れる
左手には玄関が、
正面には玄関とは別の扉が見えた
浴室から正面の扉までは少し距離がある
俺はそこへ向かって猛ダッシュした
少年
半ば体当たりをして扉を押し開ける
少年
急に目眩がした俺は
壁に手をついた
視界の隅が黒くなっている
酸欠だ
体力がないくせに
水を吸収して重量が増した 服を引きずりながら
体に負担のかかることをしたのだから
当然と言えば当然だ
少年
息を整えつつ 狭まった視野で室内を見渡すと
木製のテーブルの陰に
何かがうずくまっているのが目に入った
少年
おそらくあの男だ
俺は壁に体を預けながら ゆっくりと男に近づき
彼の側に膝をついた
微かに肩が上下しているのを確認して安堵する
息はしているようだ
寝て…る?
いや、でも…普通こんなとこで寝るか?
少年
少年
少年
少年
俺は男の肩を激しく揺すった
男
意外にも男はすぐさま意識を取り戻して
男
すぐに状況を理解したようだった
苦笑しながら
ぼんやりとどこかを見つめている
彼の視線の先には
割れた皿が散らばっていた
スープのようなものもこぼれている
男
少年
割れた皿に気を取られていると
不意に服が引っ張られた
振り返ると
男がこちらを見上げている
男
男
少年
少年
いつの間にか
俺は男を馬乗りにしていた
いそいそと降りる
ちょっと気まずい…
彼はゆっくり起き上がって
割れた皿に手を伸ばした
少年
男
俺は咄嗟に男の腕を掴んだ
皮膚が明らかに爛れている
少年
男
男の顔を覗き込んで驚愕した
右頬にも、腕と同じような痕がある
男
男
男
少年
男
男
少年
男
少年
俺は目を丸くした男を視界に捉え
彼の頬にそっと触れた
少年
言いながら、 俺は彼の頬に全意識を集中させる
俺の掌を発生源として
暖かな光が部屋中に広がっていった
男
光が消えた後、男が口を開く
少年
男
男
少年
少年
少年
少年
男
少年
少年
男
少年
男
少年
男
少年
少年
男
少年
男
男
男
少年
男
男
男
少年
男
彼が何を言っているのか分からない
少年
少年
男
男
男
少年
少年
少年
そう言って、俺は男の頬を指差した
すでに魔法でほぼ治ってるんだけど
男
男
言いながら、男は自分の顔を触り始めた
治癒魔法をかけたとはいえ
完全に元の状態に戻すことはできない
手触りで分かる程度には腫れているはずだ
あの人なら完璧に治せるんだろうけど
しかし
しばらく経っても彼の反応に変化はなかった
気づいて、ない?
俺は不審に思い
少しふざけた調子で彼に尋ねた
少年
少年
男
少年
男
少年
少年
男
一瞬で空気が凍りつく
冗談だったんだけど…
やべーの引き当てちまった
男
やめろ、その 「何か問題でも?」みたいな顔
男
少年
男
少年
男
少年
男
男
少年
再び空気が凍りついた
なんだこの会話
デジャヴ___
少年
少年
少年はそう言ってパンを頬張った
良い食べっぷりだ
いるま
少年
いるま
いるま
少年
いるま
少年
少年
少年
いるま
俺たちは今、ともに食事をとっている
あ?
火傷の件はどうなったかって?
あれで終わりだよ
こいつが治療してくれたみたいだし
皿とスープを片付けて
2人分の夕食準備をした
こいつは最初、少しだけ警戒していたけれど
俺が食べてるのを見て
我慢できなくなったんだろうな
腹の虫がすっげぇ鳴いてたww
それにしても
いるま
少年
少年
いるま
少年
いるま
少年
少年
いるま
少年
少年の顔が急に真剣になる
いるま
いるま
少年
いるま
少年
いるま
予想外の回答に俺はつっこんでしまった
俺はてっきり、俺を助けるかどうかで 迷ったんだと思っていたから
でも、なんでそこで迷った?
風呂から、、出たくなかったとか?
疑問が浮かび上がる
だがこちらから質問攻めにするのは
違う気がした
だから
俺はこの少年が説明しだすのを
静かに待った
彼は少しためらう様子を見せたが
腹をくくって告白してくれた
その告白の内容が
俺の想像を軽く超えるものだとは
このときの俺には
知る由もなかった