少年
彼はスープを飲む手を止めて言った
少年
少年
少年はポツポツと話し始める
俺と出会った瞬間から今までの
彼の想いを
静かな部屋に
彼の声だけが響く
俺は耳をそばだてた
一言一句聞き逃すまいと
彼の話は数十分にも及んだ
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
彼はそう言ってしばらく俺を見つめた後
深く息を吐いて再び口を開いた
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
うつむきかけた体を起こして
彼は告げた
少年
少年
少年
その真っ直ぐすぎる眼差しに
俺は気圧されそうになった
しばらくお互いを見つめ合う
浴室でしたときとはまた別の緊張感があった
少しして、恥ずかしくなったのか
少年は俺から目をそらした
少年
いるま
少年
少年は俺の言葉を待ってる
でも
なんて言ったら良いんだ?
真剣に告白してくれた彼にかけるに 相応しい言葉が見つからない
信じると言われた
会ってまだ間もないのにもかかわらず
怖い思いをしたのにもかかわらず…
早く探せ
何かないか?((焦
強く歯を噛みしめる
少年
少年
確かに怒ってるかもしれない
不甲斐ない自分に
いるま
助けてくれてありがとう?
違う
怖い思いさせてごめん?
違う
大変だったな?
違う
何を言っても響かない
クソ
どうすれば___
そうか
俺の中に降って湧いた対応法
根本的な問題だった
俺は既に答えを持っていたんだ
これぞまさしく
灯台下暗しってやつかな
いるま
少年
やっと分かった
言葉を探すのが
そもそも間違いだったのだ
俺は少年の頭に手を乗せる
ポカンとした少年の顔が目に映った
どんな顔してんだよw
そのまま彼の頭を撫でてみる
微かに湿った彼の髪が
俺の指に絡みついた
少年
少年は反応に困っている様子だったが
俺が無言で撫で続けると
少しずつ慣れてきたようで
静かに、でも嬉しそうに笑った
いつの間にか雨はやみ
月が顔を出していた
いるま
少年
少年
いるま
少年
食事を再開しようとスープに口をつける
冷た
当たり前だ
あれだけ長話をしていたんだから
俺は少年の方へ手を伸ばした
少年
戸惑う少年
いるま
少年
俺の意図を汲み取ったのか取ってないのか…
彼は俺の差し出した手にスープ皿を乗せた
右手には俺のスープ
左手には彼のスープが乗っている
少年は不思議そうに見ていた
いるま
見られながらだと緊張するな
そんなことを思いながら
俺は魔法を使用した
先程まで冷めていたスープから
湯気が出始める
いるま
少年
なんか…
喋り方砕けてきたな
いい傾向だ
気を使われるのは好きじゃない
少年
いるま
少年
いるま
顔に出てたのか
そりゃ嬉しいよ
ようやく見つけたんだから
その後も俺たちは取り留めのない 話をしながら共に食事を楽しんだ
いるま
少年
食事が終わった後も
会話が途切れることはなかった
やっぱり彼と話すのは楽しい
話しやすさも相変わらずだ
少年
片付けも終わって
2人並んソファに腰掛けると
少年が切り出した
少年
そういえばまだ言ってなかったな
いるま
少年
いるま
いるま
暇72
いるま
暇72
暇72
彼は少し驚いた表情をする
いるま
暇72
言ってから後悔した
無意識に突き放す言い方に なってしまったのだ
まずい
大丈夫、か?
暇72
話が変わる
良かった
気にしてないみたいだ
暇72
いるま
急に心配され首を傾ける
いるま
暇72
暇72
暇72
いるま
暇72
そういえば倒れたな、俺
すっかり忘れていた
いるま
いるま
いるま
いるま
暇72
暇72
いるま
暇72
暇72
いるま
いるま
いるま
俺はある言葉に引っ掛かった
気絶?
全く身に覚えがないんだが……
急いで記憶を遡る
いるま
暇72
暇72
暇72
ひょっとして
こいつを睨んでたときの話か?
いるま
状況を思い出した俺は
即座に否定した
暇72
いるま
暇72
彼が少しホッとしたように見えた
暇72
いるま
暇72
暇72
いるま
言うわけないだろう
いや
口が裂けても言えねぇ
_______してたなんて
コメント
2件
初コメ失礼します! 一気見させてもらいました!!! まじ話の書き方神ってますね…。 すごい続き気になる書き方してるし、全部神ってる。神作品に出会ってしまった…!!続き楽しみにしてます!!