私は普通の高校生…ではない。
実は、天才魔女なのだ。
でも、魔力を使うことは日常ではないし、
逆に乱用すると魔界警察官が黙ってはいない。
レイ
ここか…
そう、今日は田舎に引っ越してきたのだ。
都会の見苦しいところから出たいと思ったからだ。
陽太
えー荷物はこれで以上ですか?
レイ
ええっと…はい。これで大丈夫です。
ありがとうございました。
陽太
いえいえ!
レイ
隣の家ですので、よろしくお願いします。
陽太
はい!何かあったら呼んでくださいね!
レイ
はい。
陽太
あ、1つ言うのを忘れていました。
レイ
なんですか?
陽太
あそこに建っている古びた家。
あの中には老婆の”魔女”がいるので、
近づかない方がいいですよ。
レイ
魔法なんてあるんですか?
陽太
はい…信じられないとは思いますが、
私はその状況を見てしまったので…。
レイ
…わかりました。
人間界に私以外の魔女がいるとは驚きだ。
みんな魔界に残っていると思ったのだが…
“老婆”と言っていたが、実際は何歳なのだろうか。
レイ
気になるな…
陽太
何か言いましたか?
レイ
いえ。なんでもありません。
ではこれから、よろしくお願いします。
陽太
はい!
ではまた!
レイ
…帰ったか、
レイ
魔界警察官の目が届かない田舎まで来たし、
魔法で一気に移動させるか…
家具がみるみるうちに動いていく。
ああ、やっぱり魔法はすごいな…
最近使ってなくてわかんなかったけど。
?
…オイ貴様
レイ
なんですか?
?
新入りか?
レイ
あ、今日引っ越してきた、
「レイ」です。
?
…1回上がらせてくれ。
レイ
えっと、まだ家具もまともに準備できてなくて…。
この人は魔女だ。
一瞬で家具の用意ができたとバレたら魔女だとバレる。
それに、魔法を使ったことを魔界警察官にバラされたら…
?
ワシは魔女だ。
そんなことは貴様もわかっているだろう?
大丈夫じゃ。ワシも魔法乱用はしている。
レイ
…リードマインド使ってますね?
?
ほう…貴様、かなりの魔力の持ち主じゃなぁ?
心を読む能力(リードマインド)を見破るには30年かかると言われるがなぁ?
レイ
天才魔女として生まれてきた身なので。
?
おぉ!それは面白い!
レイ
ところで、あなたは誰なんですか?
?
ワシは…
?
あの古い家に住んでいる魔女じゃ。
レイ
…魔力、あなたも結構あるじゃないですか。
私と互角くらいじゃないでしょうか?
?
若いヤツに互角とは!
まぁ、当然かのぅ?
レイ
まぁそんなことはどうでもいいです。
とにかく上がってください。
?
わかった。
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